働くうえで重要なポイントの一つが給与です。給与にはどのような項目が含まれ、どのように支払われるのか、明細を通して詳しく知ることができます。例えば、基本給や諸手当、現物支給など、それぞれ異なる役割を持っています。これらの特徴を押さえておくことが大切です。
1. 基本給
基本給は、勤務期間に応じて原則一定額が支給される部分です。ただし、日給制や時給制、出来高制の場合は歩合給として支払われることもあります。また、休職時には日割り計算されるケースもあり、この際には会社ごとの規定や労働基準法が適用されることがあります。
2. 固定的諸手当
固定手当の中には、一定の条件を満たすと支給されるものがあります。代表的な手当は以下のようなものが挙げられます。
- 役職手当:管理職や役職者向け
- 資格手当:特定の資格取得者向け
- 家族手当:扶養家族がいる場合
- 住宅手当:住居費を支援
- 皆勤手当:欠勤がない場合
3. 変動的諸手当
勤務状況に応じて変動する手当には、次のようなものがあります。
- 時間外手当:時給の25%以上を上乗せ(労働基準法第37条に基づく)
- 休日手当:日給または時給の35%以上を上乗せ(労働基準法第35条)
- 深夜手当:時給の25%以上を上乗せ(労働基準法第37条)
- 精皆勤手当:出勤率により支給額が変動
4. 現物給付
給与の一部が、食事や社宅の提供といった現物で支給される場合もあります。
最低賃金について
最低賃金には、以下の2種類があります。
- 地域別最低賃金:都道府県ごとに定められ、健康で文化的な最低限度の生活を支える水準。
- 特定(産業別)最低賃金:特定の産業向けに、地域別最低賃金より高い金額が定められたもの。全国で約250件存在します。
例えば、東京都の地域別最低賃金は2025年5月時点で1,163円以上となっていますが、特定産業ではそれを上回る場合があります。
地域や業種による最低賃金は、厚生労働省の公式サイトや地方労働局で確認できます。自分の給与が基準を満たしているか、これらの情報を活用してぜひ確認してみてください。
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