「働き始めてから“こんなはずじゃなかった…”って思いたくない」
これは、これから仕事を探す人の多くが感じていることではないでしょうか。特に工場や製造系の仕事では、シフト制や残業が関わることも多く、勤務時間のルールをきちんと理解しておくことが、安心して働くための第一歩になります。
今回は、働くうえで知っておきたい「勤務時間」について、具体的なポイントとともに解説します。NG例やチェックリストも紹介しますので、自分のケースに照らし合わせながら読んでみてください。
法定の労働時間・休憩・休日について
まずは「法律で決まっている最低限のルール」を確認しましょう。
- 1日8時間、週40時間を超えて働かせてはいけません
- 休憩時間は以下のとおり
└ 6時間を超える勤務 → 最低45分の休憩
└ 8時間を超える勤務 → 最低1時間の休憩 - 休日は、毎週1日 or 4週で4日以上が必須
チェックポイント
□ シフト表に休憩時間が明記されているか?
□ 勤務スケジュールに、きちんと週1回の休みが入っているか?
NG例:「忙しいからってノンストップで8時間働いた」→これは違法の可能性があります!
所定労働時間とは?
これは会社が独自に決めている勤務時間のこと。法定時間より短く設定されている場合もあります。
例:始業 9:00/終業 17:00/休憩 1時間 → 所定労働時間は7時間
この「所定労働時間」を超えると「残業」として扱われる場合がありますが、「法定労働時間(1日8時間)」を超えない限り、必ずしも割増賃金が発生するわけではありません。
ワンポイントアドバイス
面接時や契約前に、「1日の所定労働時間は何時間ですか?」と確認しましょう。求人票に書いてあっても、実際の働き方と違うこともあります。
時間外労働(残業)について
所定労働時間を超えて働いた場合や、法定時間を超えて働いた場合には、「時間外労働」として割増賃金が支払われます。
割増賃金のルール
- 通常残業(法定超) → 時給の125%
例:通常時給1000円 → 残業時は1250円 - 深夜労働(22:00〜翌5:00) → 時給の125%以上
- 深夜残業(残業+深夜) → 時給の150%以上
- 休日出勤(法定休日) → 時給の135%
補足ポイント
・所定労働時間が7時間の会社の場合、7時間を超えて8時間までは「法定外だけど通常賃金」で支払われるケースもあります。ただ、多くの企業ではここも125%で支払うなど、より良い条件を設けていることも。
チェックリスト
□ 自分の会社の「所定労働時間」は何時間か?
□ 残業代がきちんと計算されているか確認しているか?
□ 深夜勤務や休日出勤の割増率を知っているか?
まとめ:知っておけば安心、確認すれば損しない
勤務時間や残業に関するルールは、「なんとなく」で済ませると、知らないうちに損をしてしまうこともあります。でも逆に、知っておけば、自分を守れる武器になります。
これから働く職場で「気持ちよく、長く働きたい」と思っているなら、最初にきちんと確認することが大切です。遠慮せず、面接や職場見学のときに聞いてみましょう。
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