パン工場の派遣ってどんな感じ?未経験でも大丈夫?

パン工場での仕事は、アルバイトやパートだけでなく、「派遣社員」の募集も非常に多いのが特徴です。派遣の場合、多くが未経験者歓迎であり、特別なスキルや資格がなくてもスタートできます。

それでは派遣社員として働く場合の仕事の全体像を見ていきましょう!

主な仕事内容

派遣社員が任される仕事は、基本的には製造ラインでの作業が中心です。
多くの場合、派遣先(工場)の社員さんや先輩スタッフが丁寧に仕事を教えてくれるため、未経験でも安心して始められます。

主な仕事内容は以下の通りです。

  • 仕込み:小麦粉や水などの材料を計量し、大きなミキサーに投入する作業。
  • 成形:機械で分割された生地を、パンの種類に合わせて形を整えたり、型に入れたりする作業。菓子パンのクリーム注入やトッピングなども含まれます。
  • 焼成(しょうせい):生地が入った型や鉄板を、大きなオーブンに出し入れする作業。
  • 商品チェック:焼きあがったパンの形や焼き色、異物混入がないかなどを目で見て確認します。
  • 包装(ほうそう):完成したパンを機械や手作業で袋詰め・パッキングします。
  • 仕分け:包装されたパンを、配送先のお店ごとに箱やカゴに分けていきます。

これらの工程のうち特定のポジションを任されることが多いです。

それでは次に一日の仕事の流れについて見ていきましょう。

日勤・夜勤別!一日の仕事の流れ

パン工場は24時間稼働していることが多く、派遣の仕事も日勤と夜勤のシフト制が一般的です。

日勤のお仕事の流れの例

基本的には朝礼でその日の生産予定や連絡事項を確認後、持ち場(例:成形ライン)に入ります。休憩を挟みながら、ラインのスピードに合わせて作業を進めます。
終業時には、次のシフト担当者への引き継ぎや、使用した器具の清浄を行います。

夜勤のお仕事の流れの例

夕方や夜に出勤し、朝礼後に作業を開始します。
夜勤は生産量が多いうえ、深夜手当が付くため、しっかり稼ぎたい人に人気です。日中とは異なり、静かな環境で黙々と作業に集中できるのが特徴です。

必要なスキルや資格はある?

パン工場の派遣で働く上で、特別なスキルや資格はほとんどの場合必要ありません。学歴や職歴を問わず、「未経験者歓迎」の求人が大半です。

もちろん、フォークリフトの免許を持っていると、材料の運搬や製品の出荷作業などで時給が上がったり、任される仕事の幅が広がったりすることはあります。しかし、基本的には入社後にOJT(現場での実務研修)を通じて必要な技術を学べるため、心配はいりません。

パン工場で派遣社員として働くメリット3選

パン工場の仕事には「きつい」というイメージがあるかもしれませんが、特に「派遣」という働き方には、それを上回る大きなメリットがあります。ここでは、派遣社員として働く場合の主なメリットを3つご紹介します。

①アルバイトより高時給!深夜手当でさらに収入アップ

派遣社員として働く最大のメリットの一つが、時給の高さです。同じパン工場で働く場合でも、アルバイトやパートに比べて、派遣社員の時給は高く設定されている傾向があります。

さらに、パン工場は夜勤のシフトも多いため、22時から翌朝5時までの勤務には「深夜手当」(時給の25%以上UP)が加算されます。例えば、時給1,300円の派遣なら、深夜帯は時給1,625円以上になります。効率よく高収入を目指したい方にとって、パン工場の夜勤派遣は非常に魅力的な選択肢です。

②未経験でも始めやすい!シンプルなライン作業

パン工場の派遣求人は、その多くが「未経験OK」です。仕事内容は、ベルトコンベアを流れてくるパンに具材を乗せる、焼きあがったパンをチェックするなど、比較的シンプルな作業が中心です。

覚えることはありますが、一度覚えてしまえば繰り返しの作業が多いため、複雑な業務やスキルを求められることは少ないです。「やってみたい」という気持ちがあれば挑戦できるのが工場派遣の大きな強みです!

③自分のペースで働ける!黙々と作業に集中できる環境

パン工場のライン作業は、基本的に自分の持ち場で黙々と行う作業が続きます。接客業のようにお客様と常に話したり、オフィスワークのように電話応対に追われたりすることはありません。

もちろん、チームでの連携や最低限のコミュニケーションは必要ですが、基本的には目の前の作業に集中できます。人との関わりが多い仕事が苦手な方や、自分のペースで集中して作業に取り組みたい方には、非常に働きやすい環境と言えるでしょう。

「パン工場の仕事はきつい」は本当?知っておきたいデメリットと対策について

メリットがある一方で、「パン工場の仕事はきつい」という話も耳にします。働き始めてから「こんなはずじゃなかった」とならないようにデメリットとその対策についてお伝えします。

体力勝負の立ち仕事

パン工場での作業は、基本的に「立ち仕事」です。休憩時間以外は、ラインの前で立ちっぱなしで作業することがほとんどです。また、小麦粉の袋(約25kg)や、パンが並んだ鉄板など、重いものを運ぶ工程もあります。

そのため、足腰に負担がかかりやすく、慣れるまでは体力的にきついと感じるかもしれません。

▼対策方法について
クッション性の高いインソールを作業靴に入れたり、自宅で足のマッサージやストレッチをしたりすることで、疲れを軽減できます。
休憩中に甘いものを食べてエネルギーの源である糖分を接種したり、退勤後にお風呂にゆっくり浸かったりすることで、体の中から軽減することもできます。

単調な作業の繰り返し

ライン作業は、同じ作業を何時間も繰り返し行うことが基本です。例えば、ひたすらパンにトッピングをし続ける、ひたすら袋詰めをし続ける、といった具合です。

人によっては、この「単調さ」が精神的にきついと感じることがあります。

▼対策方法について
「どうすればもっと早く、正確にできるか」とゲーム感覚で目標を持ったり、あえて無心になって作業に没頭したりと、自分なりの工夫で乗り切る人が多いです。
また、派遣なら契約期間が決まっている場合も多いため、「この期間だけ集中する」と割り切って働くこともいいでしょう。

徹底された衛生管理

食品を扱う工場であるため、衛生管理は非常に厳格です。工場内に入る前には、専用の作業着に着替え、粘着ローラーで全身のホコリを取り、何度も手洗いやアルコール消毒を行います。帽子やマスク、手袋の着用も必須です。

こうしたルールを「窮屈だ」「面倒だ」と感じる方もいるかもしれません。

▼対策方法について

これは、安全で安心なパンをお客様に届けるために不可欠なルールです。働く側としての「責任感」と捉え、習慣にしてしまうことが大切です。衛生的な環境で働けることは、裏を返せば「清潔な職場で働ける」というメリットでもあります。

パン工場で働く前に知りたいQ&A

ここでは、パン工場の派遣に関してよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 派遣の時給相場は?アルバイトと違う?

A. 地域や工場によって異なりますが、パン工場の派遣社員の時給は、一般的なアルバイト・パートよりも高い傾向にあり、1,200円〜1,500円程度が相場となることが多いです。アルバイトの時給が1,000円〜1,200円程度の場合、派遣の方が時給面で有利なケースが多く見られます。さらに夜勤であれば、深夜手当が加算されるため、月収で25万円以上を目指すことも可能です。

Q. どんな人が働いている?男女比や年齢層は?

A. パン工場では、性別や年齢を問わず、幅広い層の方が活躍しています。20代から40代、50代の方まで様々です。比較的女性が多い職場とも言われていますが、重い材料を運ぶ「仕込み」工程や、夜勤などは男性も多く活躍しています。派遣社員、パート、正社員など、様々な立場の人が一緒に働いています。

Q. 勤務時間や期間は選べますか?

A. 「派遣」ならではのメリットとして、勤務時間や期間を選びやすい点が挙げられます。「日勤のみ」「夜勤専属」「土日祝休み」「3ヶ月の短期」など、自分のライフスタイルに合わせた条件の求人を探しやすいのが特徴です。工場ワークスのような求人サイトでは、こうした希望条件で絞り込んで検索することができます。

派遣社員からのキャリアアップ!将来の道筋

派遣社員は、単に時給で働くだけでなく、その後のキャリアにつなげることも可能です。パン工場での経験を活かした、将来の道筋をご紹介します。

現場経験を活かしてリーダー職へ

派遣社員として現場での経験を積み、作業効率や品質の向上に貢献すると、派遣先のリーダーや、派遣元の担当者(派遣スタッフをまとめる管理者)としての道が開けることがあります。現場を熟知している経験は、新人スタッフの指導や工程管理において大きな強みとなります。

派遣先での「正社員登用」のチャンス

派遣社員として真面目に勤務し、能力が認められると、派遣先の工場から「うちで正社員にならないか」と声がかかることがあります。いわゆる「正社員登用」です。

また、初めから正社員になることを前提とした「紹介予定派遣」という働き方もあります。これは、最長6ヶ月の派遣期間終了後、本人と派遣先企業の合意があれば正社員として直接雇用される制度です。将来的に安定した職に就きたいと考える方には、おすすめの制度です。

パン作りをもっと知りたい!パン工場見学に行ってみよう

派遣として働くかどうかを決める前に、「まずはパン工場がどんな場所か見てみたい」という方もいるでしょう。そんな時は、大手パンメーカーが実施している工場見学に参加してみるのもおすすめです。

工場見学ができる主なパンメーカー

例えば、「山崎パン」や「敷島製パン(Pasco)」などでは、一般向けの工場見学コースを設けていることがあります。巨大な機械で生地がこねられ、次々とパンが焼き上がっていく様子は圧巻です。

工場見学の申し込み方法と注意点

多くの場合、各メーカーの公式サイトから事前予約が必要です。土日や長期休みは人気が集中するため、早めに確認しましょう。食品工場のため、体調管理や服装のルールなど、当日の注意事項を必ず守るようにしてください。

パン工場のお仕事は未経験から高時給を目指せる魅力的な選択肢!

パン工場の派遣は、「きつい」という側面もありますが、それ以上に「未経験からでも高時給を目指せる」「黙々と作業に集中できる」「キャリアアップの道もある」といった多くの魅力を持つ仕事です!

この記事を読んで「自分にもできそう」「挑戦してみたい」と感じたら、ぜひご自身の希望条件に合うパン工場の派遣求人を探してみてくださいね。

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記事に関するQ&A

Q. パン工場で働くと、パンの匂いが体につきますか?

A. 働く場所(特に焼成の近く)によっては、パンの香ばしい匂いが作業着や髪につくことはあります。多くの工場では、退勤時に着替えるため、私服にまで強く匂いが残ることは少ないですが、気になる場合は消臭スプレーなどを用意しておくと安心です。

Q. 派遣社員でも、パンの社員割引は使えますか?

A. これは派遣先の工場(企業)のルールによります。派遣社員も社員割引や社内販売(規格外品などを安く買える)を利用できる場合はありますが、必ずしも全員が対象とは限りません。面接時や、派遣会社の担当者に確認してみるとよいでしょう。

Q. 工場での夏の暑さや冬の寒さの程度はどのくらいですか?

A. パン工場の場合、オーブン(焼成室)の近くは夏場かなり暑くなることがあります。一方で、生地を扱う場所(仕込みや成形)は、品質管理のために一定の低い温度(例:20度前後)に保たれていることが多いです。工場内は空調が管理されていますが、持ち場によって体感温度が異なることは知っておくと良いでしょう。