「この会社で、安心して長く働けるだろうか…」
新しい職場で働くとき、こんな不安を感じる方も多いのではないでしょうか?
そんなときに、まず確認しておきたいのが 「就業規則」 です。
就業規則とは、会社ごとに定められた働くためのルールブックのようなもの。雇用主は、働く人に対して書面で提示し、説明する義務があります。これは法律で決められていることなので、「うちは口約束で大丈夫」はNGです。
就業規則に記載されている主な項目
- 就業規則本則:勤務時間、休日、遅刻や欠勤、懲戒処分のルールなど
- 賃金規定:基本給の計算方法、残業代、各種手当、給与の支払日など
- 育児・介護休業規定:育児休業・介護休業の取得条件や手続き方法
- 出張旅費規定:出張時に支給される交通費や宿泊費のルール
- 慶弔見舞金規定:結婚・出産・弔事の際に受け取れるお祝い金・お見舞金
例えばこんなケース、就業規則を見ておくと安心!
ケース①:賃金規定では「残業代は1分単位で支給」と書かれているのに、実際は「月10時間までサービス残業」と言われた
→ 就業規則を提示すれば、会社側に改善を求める根拠になります。
ケース②:「育児休業を取りたい」と伝えたら、「ウチはそういう制度ない」と言われた
→ 育児休業制度が就業規則に明記されていれば、拒否は不当です。
実際にやってみよう!チェックリスト
- 入社時に「就業規則を見せてください」と聞いてみる。
- 見せられた就業規則をスマホや紙で保管する。
- 自分の働き方に関係しそうな項目(勤務時間・休暇・手当など)をチェックする。
- わからない用語や制度はネットや労働相談窓口で調べる。
出典:厚生労働省「就業規則に記載する事項・就業規則の効力」
出典:厚生労働省「中小企業のための就業規則講座」
「なんとなくOKだったから確認しなかった」はキケン!しっかり確認を
雇用者から「うちは家族みたいな関係だから大丈夫」なんて言われて、何となく流してしまう人もいます。ですが、万が一のトラブルがあったとき、ルールを知らないことで損をするのは自分です。信頼関係とルールは別物。どちらも揃ってはじめて安心して働ける環境です。
最後に:就業規則は“あなたを守るための道具”です
就業規則は、あなたの働く環境を守るための“お守り”のような存在です。
確認するのは面倒に感じるかもしれませんが、「知らなかった」で損をしないために、最初にしっかり目を通しておくことが大切です。
「ちゃんとルールを確認した上で働く」
この一歩を踏み出すことで、あなたの働き方はもっと安心で、もっと前向きになりますよ。
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