仕事をしていれば、悩むことや、ストレスが溜まることもあるでしょう。
職場や職種によってストレスの種類は少しずつ違いますが、工場で働く場合も同じです。
そこで、今回は「工場勤務でのストレス」を減らすポイントについてご紹介します。
人間関係の悩み
工場に限らず、職場の人間関係に苦労している人は、多いのではないでしょうか。自分を理解してくれない上司や、ネガティブな話をふってくる先輩など、人間関係に関する悩みのパターンはたくさんあります。ストレスの原因にもなりやすい、人間関係を良好に保つにはどのようにすればよいのでしょうか?
悩みを自分だけの中に溜め込まないことは、大切なポイントの一つです。例えば、上司の方が現場の状況をあまり理解しておらず、現実的に処理するのが難しい量の仕事を頼むことや、厳しい納期を設定することがあるかもしれません。そんな場合は、一人で溜め込まず、上司に相談の時間をつくってもらいましょう。または、同僚や違う部門の上司に相談することも一つの手段と言えます。現場の状況を上司や周囲の人しっかりと伝えて、現実的な納期に変えてもらうなど、相談してみましょう。
また、もし納期が間に合わない要因に自分自身のスキル不足が関わっているのであれば、自身の腕を磨くことも大切です。少しずつ、できる仕事を増やしていくことで周りからの信頼を得ることができるはず。
上司でも先輩でも、目上の人との関係はストレスの原因の一つとなることがあります。上司や先輩との関係に悩んでいるときは、相手の立場や気持ちを理解して、その上で自分の意見を聞いてもらえる時間づくりや伝え方の工夫をしてみましょう。
騒音の悩み
木材や金属を切断する音、プレス機の圧縮音、危険を知らせるシグナル音など、工場によっては大きな音がしている職場環境ということがあります。大きな音を長時間聞いてれば、ストレスを感じることもあります。
音の大きさは「デシベル 」という単位で表します。そして、人がストレスを受けずに過ごせる音は「40~50デシベル」と言われています。これは静かなオフィスと同じレベルです。普段の会話が60デシベルぐらいとされ、家庭にある洗濯機の音が70デシベルなので、日常生活でさえ、気づかないうちにストレスを感じる可能性があります。
大きな音 を長時間聞いていると、イライラが募る、作業に集中できないなどの心理的なストレスになるだけではなく、場合によっては血圧が上がる、食欲がなくなるなどの身体的にも悪影響を及ぼすこともあります。工場内では、90デシベル以上の大きな音のなかで作業することもあります。地下鉄に乗っているときに車内の窓が開いているときの「ゴオー」という音や、犬に正面から吠えられたときの音の大きさがだいたい90デシベルです。騒音は我慢し続けずに、快適な職場環境をつくっていきましょう。
では、大きな音がする職場で働くとき、どんなことに気を付ければいいのでしょうか?対策の一つとして仕事中に「耳栓」をするのがオススメです。工場によっては「耳栓」の使用を義務付けているところもありますが、それほどの騒音でない場合でも、自分で用意して耳栓を使ってみると、周囲の雑音を気にせず、作業に集中することができます。
なお、耳栓をしていると周囲から声を掛けられたときに気付かないことがあります。そのため、同じ持ち場の上司や仲間には、予め耳栓をしていることを話しておきましょう。耳栓をしていてもコミュニケーションが円滑にとれるよう、お互いに工夫することで、気持ちよく働くことができます。
ライン作業・単純作業の悩み
部品の組み立てや食品の加工などを行うライン作業、あるいは伝票に書かれた部品などを倉庫から探し出すピッキングといった作業には、特有の悩みがあり、それがストレスの原因となることがあります。例えば、「慣れてしまって楽しくない」「やりがいを感じにくい」「集中力が続かない」といった悩みで、仕事に慣れてくるほど悩みが大きくなることがあります。
ライン作業・単純作業での悩みを解消するには、うまく気持ちを切り替えることがポイントです。スピードや作業量アップの小さい目標を立てる、あるいは効率のよい方法を工夫するなど、「自分なりの楽しめるポイント」をつくり出すことです。そうすることで、単純な作業にも変化が生まれ、楽しさが増し、集中力を持続させられるようになります。
また、気持ちを切り替えるために、お昼休みなどに体を動かすのもオススメです。単純な作業は体の動きも単調になりがち。そこで、休憩時間を利用して体を動かせば心身ともにリフレッシュでき、新たな気持ちで作業が続けられます。
ストレスはつきもの
職場環境や作業に関する悩みについては、先輩に聞いてみると、いいアドバイスをもらえるかもしれません。また、人間関係に関するストレスの解消法は、本やインターネットにも情報がのっています。大切なのはストレスを完全になくそうとするよりも、ストレスとしっかり向き合い、うまく付き合っていくことです。そのためには、まず何がストレスの原因となっているかを知り、悩みを軽くするための方法を学んで、少しずつ実践してみましょう。
制作:工場タイムズ編集部