2010年頃より少しずつ増えてきた、BBQやキャンプを愛するアウトドアファン。「グランピング」と呼ばれる「設置型のテント宿泊スタイル」の登場や旅をしながら自然の中で仕事をする「ネイチャーワーケーション」など、アウトドアへの注目度はかなり高くなってきています。
特に、ここ数年はコロナ禍で「三密」を避ける傾向が強くなり、公共交通機関とホテルや旅館の利用を控えて旅を楽しむスタイルが増えました。その手段として車中泊に注目が集中!家族や仲間と安心して旅行ができる車中泊は魅力も多く大人気。今ではソロキャンパーも増えてきています。
ここでは車中泊ブームで大人気になったキャンピングカーについて、その人気の秘密と車の種類、お役立ちサイトをご紹介します。
キャンピングカー人気の秘密
車中泊の旅は移動や宿泊、休憩など長時間を車で過ごすことになるため、車内の快適性が必須です。そのため、旅のニーズに応えられるキャンピングカーを選ぶ人たちが増えてきました。日本RV協会の2005年からの調査では、2021年の国内キャンピングカー保有台数が136,000台と過去最高を記録している結果が出ています。
今や大人気のキャンピングカー。その人気の秘密を調べてみました。
宿泊費用がかからない
車が移動手段であり、宿泊施設になります。さらに、設備によっては食堂にもなるので、1台で何役もこなしてくれることに。宿泊施設の予約の手間や費用がかからず、その分の時間やお金を観光や食事にあてることができます。お子さんのいるファミリーは周りへの気遣いが不要なのもポイント。
災害時にも活躍!電気・ガス・水のインフラがそろう
キャンピングカーによって設備は変わりますが、サブバッテリーの設置やカセット型のガス、水タンクが搭載できるものが多く、必要なインフラが揃います。車内空間が快適に過ごせるので、モバイルWi-Fiがあれば旅行しながらのワーケーションも可能です。
これだけのインフラがそろっているので災害時にも大活躍!いざという時に頼りになるのもキャンピングカーの強みです。
フットワークの軽さ
宿泊先を考える必要がないので、自由に行き先を決めることができます。天気や状況に応じてその都度好きに動けるので、時間や計画にしばられない自由な旅行スタイルを好む人にはぴったり。
ペットと旅行ができる
ペットと泊まれる宿泊施設はまだまだ少なく、あったとしても色々な制限がある場合が多いです。ペットと一緒に同じ空間で旅行できるのはペットにとっても人にとっても嬉しい時間ですね。
大自然の中で食事を楽しめる
車内にキッチンがついているものであれば、海や川のそば、森の中に車を停めて、車内で調理し、屋外で食事を楽しむことができます。自然空間の中で非日常を味わいながらの食事はまた格別でしょう。
キャンピングカーの種類
キャンピングカーにはどのような種類のものがあるのでしょうか。
大きく分類して2種類。宿泊できる設備を車内に装備した「自走タイプ」と、宿泊設備が備わった動力装置を持たないトレーラーをSUVやピックアップトラックなどでけん引する「被けん引車タイプ」です。「自走タイプ」はベースになる車で呼び名が変わります。
今はコストや維持費が割高な「8ナンバー」のキャンピングカーに代わり、貨物車の「4ナンバー」もしくは普通車の「5ナンバー」「3ナンバー」をベースにした車中泊モデルが登場し人気です。ベッドや収納などを備えた快適な車内、人数に応じて様々な種類があります。
自走タイプ
①軽自動車ベース「軽キャンパー」
スズキのエブリィワゴンやダイハツのハイゼットカーゴなどのワンボックス車が主流になります。他にも軽トラックの荷台に着脱できるキャンピングシェル(居住空間)を載せた「軽トラキャン」や、軽トラのシャシーにキャンピングシェルを埋め込んだ「軽キャブコン」、座席を外し、ベッドに付け替えただけのシンプルなタイプなど様々なものがあります。
ナンバーは「黄4ナンバー」または「5ナンバー」登録で、税金や消耗品を含めた維持費も比較的安く、小さなサイズなので狭い道も楽々走れる気軽さも人気の1つです。ソロキャンパーに大人気なのはこのタイプ。
②ワンボックスカーベース「バンコン」
ハイエースやキャラバンなどのワンボックスカーベースで、「ワンボックスコンバージョン(改造)」を略して「バンコン」と呼ばれているスタイルです。国産キャンピングカーで最も多いタイプで、ベース車のナンバーのまま搭載機能を充実させたキャンピングカーです。
外見はあまり変わらないので普段使いもしやすく、車内は装備が充実。特に3~4人ファミリーにピッタリです。車によって装備は様々ですが、ベッドテーブル、収納、サブバッテリーは標準、リビングのような落ち着いた照明にソファーや、小さな冷蔵庫やシンクがついているものもあります。
③ワンボックスカーベース「キャブコン」
トラックやハイエースをベースにキャンピングシェルを架装したもの「キャブ(バン)コンバージョン(改造)」、略して「キャブコン」と呼ばれているスタイルです。サイズによっては6人就寝できるほどの広さを確保できます。
ベース車のボディのまま内装を変更させる「バンコン」に比べて窓や家具、収納などのレイアウトも好みで自由に配置が可能。(要件を満たす範囲で)また、防音や断熱性も高く、車内が快適に過ごせることも魅力の1つです。
④キャンピングカー
8ナンバーの誰もがイメージするタイプです。エンジンやトランスミッションを除く全ての部分をキャンピングメーカーがフル改造した車です。シャワールーム、トイレ、キッチン、収納、ベッドなど生活に必要な全てがそろっており、まさに「走る快適な家」です。
被けん引車タイプ
キャンピングトレーラー
8ナンバーの誰もがイメージするタイプです。エンジンやトランスミッションを除く全ての部分をキャンピングメーカーがフル改造した車です。シャワールーム、トイレ、キッチン、収納、ベッドなど生活に必要な全てがそろっており、まさに「走る快適な家」です。
車中泊&キャンピングカーお役立ちサイト
「車中泊できる場所は?」「車中泊に必要なものは?」「キャンピングカーに興味がある」様々な疑問にこたえてくれる便利なサイトをご紹介します。
①RVパーク検索サイト
日本RV協会が運営しており、車中泊専用のRVパークが登録されています。
それぞれの駐車場の施設にAC電源やトイレ、水の有無など細かい情報が掲載されているので車中泊できる希望の場所を調べることができるサイトです。
姉妹サイトの「RVパークsmart」はインターネットで予約、決済、チェックインができ、無人施設なので24時間いつでも利用ができます。
■RVパーク/RVパークsmart
運営:一般社団法人 日本RV協会 RVパーク
https://rv-park.jp/
https://rvparksmart.jp/
②車中泊専門の駐車場検索サイト
RVパーク以外の車中泊駐車可能な民間の登録駐車場「「民パーク」や温泉施設の「湯YOUパーク」や「グルメパーク」など多くの施設が登録されています。条件を選び、地域と施設から検索できます。また、キャンピングカーや車中泊に関するニュースやイベント情報も掲載。
■くるま旅クラブ公式サイト「くるま旅」
運営:一般社団法人日本RV協会WEBサイト
https://www.kurumatabi.com/
③車中泊旅行についての情報
車中泊の旅を始めて20年のクルマ旅専門家である稲垣朝則氏のサイトです。
これまでに車中泊の旅に関する20冊を超える本をリリースした著者。車中泊の旅行に関する様々な情報が掲載されています。
■車中泊でクルマ旅 オフィシャルサイト
運営:稲垣朝則氏
https://kurumatabi.net/
④キャンピングカー比較サイト
キャンピングカーの総合比較サイト。車種や希望の金額や設備などの希望条件からピッタリのキャンピングカーを選び出し、比較ができます。人気のキャンピングカーランキングやニュース、キャンプに関するコラムなど情報満載。
■キャンピングカー比較ナビ
運営:キャンピングカー株式会社
https://japan-crc.com/ccn/
⑤アウトドアグッズ通販サイト
キャンプ、釣り、登山、バーベキューグッズなどあらゆるアウトドアグッズの総合販売サイト。取り扱いブランドも多く、探しているものがきっと見つかります。読んで楽しいコンテンツも充実。
■ナチュラム
運営:株式会社スクロール
https://www.naturum.co.jp/
まとめ
車中泊人気から注目されるようになったキャンピングカーについて、人気の秘密5つと、キャンピングカーの種類、そして車中泊やキャンピングカーのお役立ちサイトをご紹介しました。
以前まではキャンピングカーというと「8ナンバーの高価な車」というイメージでしたが、普通車をベースにした改良型が増え、気軽に乗れるようになってきています。
キャンピングカーは快適に過ごせる空間が大前提。選ぶ時はまさに「家選び」と同じ感覚になりますね。気になるキャンピングカーがあったら、まずはレンタカーから試してその良さを体験してみてはいかがでしょうか。
制作:工場タイムズ編集部