「暑い夏がやってきたから、かき氷!」はもう昔の話。今は年間を通してかき氷を楽しめるお店が増えてきました。そして、冬のかき氷は美味しく食べられるというのも本当の話。冬のかき氷は溶けにくく、食感が残るため最後まで美味しく食べられるというのも理由の一つだとか。
人気店の場合、真冬に何時間も待ってかき氷を食べる人もいるほど!
インスタでもフルーツやアイスクリームが盛られた色鮮やかなかき氷の画像が話題を呼んでいます。専門店やカフェだけでなく、居酒屋さんや和食屋さんなど、あらゆるお店がそれぞれに独自のかき氷を提供している時代。
かき氷はどうしてこんなに人気があるのでしょうか?かき氷の今とその人気の秘密、1度は食べてみたいイチオシのかき氷5選を紹介します。
かき氷の今
元々、かき氷は平安時代から貴族の間でたしなまれており、氷を細かく削ったものに甘みを加えて食べた「氷菓」がスタートだといわれています。
かつては氷のシャリシャリした食感に色とりどりのシロップがかかった、お祭りなどでよく目にしたかき氷が定番でしたが、今ではそれも「一昔前のもの」になりました。
1990年代に天然氷から削り出した「ふわふわかき氷」が登場し大ブームに。さらに、海外からかき氷専門店が日本に上陸。同時に国内専門店もたくさん登場し、今やかき氷はスイーツ産業の一つとしてブームになっています。
多くの店が工夫を凝らしたオリジナルの商品を提供していて、それぞれの店の良さを楽しむことができます。こだわりの素材から作られたもの、フルーツやクリームで飾られ、まるでケーキに見えるもの、中に秘密が隠れているもの、高いクオリティとビジュアルでファンを楽しませてくれます。
1つが1,000円以上するかき氷もあり、そのすばらしさに魅了された人達が予約し並んでかき氷を楽しんでいるのですね。
かき氷の人気の秘密は?
かき氷がどうしてここまで人気になったのでしょうか?秘密を分析してみました。
ふわふわかき氷の登場
ふわふわのかき氷のポイントは「氷の硬さ」にあります。時間をかけてゆっくりつくられた天然氷は、冷凍庫や製氷機で作られた氷よりも硬いので、削ると薄くなり、ふわふわなかき氷ができるのです。
ふわふわのかき氷はガリガリすることなく、口に入れるとさっと溶けていくので、なめらかな舌触りも魅力ですね。
「頭がキーン」としない
ふわふわかき氷のもう一つのポイントは「頭がキーン」としないことです。シャリシャリの固形かき氷を食べると「頭がキーン」とするのは、脳が喉を通過するときに感じる「冷たい」触感を「痛い」と間違えて反応してしまうことにあります。
ふわふわかき氷は口に入れた瞬間自然に溶けてしまうので、脳の反応が起こらないのです。
カロリー控えめ
ベースになっているかき氷はノンカロリーであることや通常のシロップは100gあたり約200kcalなので、「スイーツは好きだけど、カロリーが心配!」といつもカロリーと戦っている人も楽しめるスイーツということ。
しかし、最近の盛り盛りかき氷はクリームやフルーツ、ナッツなどがトッピングされているので少し注意が必要になるかもしれません。
断面や横からのアングルが映える
インスタにポストされているドルチェやパンケーキの画像は真上から写された画像がほとんどです。ところがかき氷は、こんもり山になったその姿を真横からのアングルで撮影されることが多く、その高さも魅力の一つ。
断面の画像はかき氷の中の秘密が見えて、さらにワクワクすること間違いなしです。
シロップやトッピングのバリエーション
お店によってシロップやトッピングも様々なバリエーションが楽しめます。ムース状に泡立てられたシロップは氷の中に染み込まず、ふわふわ氷を覆い、最後まで美味しくいただける工夫が。
また、かき氷の中にたくさんのフルーツやナッツを潜ませて、サプライズな仕様に仕立てられたもの、フルーツそのものを凍らせて作ったかき氷など、アイデアがつまったかき氷がたくさん登場し、順番に試してみたくなります。
1度は食べてみたいイチオシかき氷5選
全国にたくさんあるかき氷から、1度は食べてみたいイチオシのかき氷5選を紹介します。
お店それぞれに個性豊かで、楽しめること間違いなし!
巨大なかき氷は2人でシェアするほど
1年中かき氷が食べられる、ワイドショーやSNSで取り上げられた甘味処です。1つがビッグサイズで、2人でシェアしてもオッケー。お店イチオシの「うらら特製氷」は宇治金時にアイスとミルク付き、他にも「抹茶ミルク」や「黒蜜のかき氷」なども。
かき氷以外にもあんみつやパフェもそろっていて、何度も通いたくなるお店です。お値段も400円~650円と良心価格なのが嬉しい!
■甘味処うらら
福島県喜多方市西四ッ谷324
http://urara.chagasi.com/
老舗製氷屋さんのかき氷
1890年創業の老舗製氷屋さんです。元祖天然氷でつくるふわふわのかき氷が人気でいつも行列が!さすが氷屋さん、18cmほどの氷の山は圧巻!
注目の「やみつき氷甘酒」は秩父錦の甘酒を使った、やさしくコクのある味わい。「蔵元秘伝みつ」は、はちみつを使ったさっぱりした甘さ。「スペシャルバージョン」にランクアップするとあずき粒あんと抹茶あんと白あんの3種が追加になります。
「いちごみるく&メロンミルク」、洋風の「塩キャラメル」などシーズンメニューも楽しめます。
■阿左美(あさみ)冷蔵 金崎本店
埼玉県秩父郡皆野町金崎27-1
http://asamireizou.blog.jp/
寿命30秒のかき氷
2014年に名古屋でオープンしたかき氷専門店。大須商店街の賑わいを2階から見下ろす立地にあります。夏は常に行列が絶えない人気店。
定番メニューは常に20種類以上、シーズンメニューも加わり、選ぶのに迷うほどです。お店の定番人気メニュー「てらみす」は、こんもり山盛りのかき氷にティラミスフレーバーのシロップをたっぷり、トップにホイップクリームとココアパウダーで仕上げられています。
他にも「やきいものいも」や炙りで仕上げる「クリームブリュレ」など、気になるメニューが目白押し。寿命が30秒とのことですので、サーブされたら大急ぎで写さないといけませんね。(^^)
■かき氷専門店 あんどりゅ。大須本店
愛知県名古屋市中区大須4-2-47 赤門ビル2階
https://www.kiara-corp.com/
https://www.instagram.com/andoryu_osuhonten/
氷とお芋の専門店
明治42年創業の氷屋問屋さんがさつまいもを使ったスイーツを提供しているお店です。築50年の住宅をリノベーションした店内はどこか懐かしい雰囲気。かき氷はシーズンに応じてメニューが変わりますが、秋こそ!「さつまいもづくし」をチョイスしたいところです。
他にもスイーツメニューはたくさんあり「スイートポテト」「安納芋ソフトクリーム」、週末数量限定の「お芋とりんごのタルト」など、どれも食べてみたくなるものばかりです。
■氷とお芋の専門店らんらん
大阪府茨木市真砂1-7-25
https://www.ranran-oimo.com/
居酒屋さんのかき氷
鹿児島県枕崎にある創作居酒屋さんのかき氷です。「農作物のフードロスに何か力になりたい」と、始めたかき氷ですが、いつの間にか大人気になりました。
柳川氷室の氷を使った純製かき氷は、メニューも豊富。レインボーカラーのかき氷にムース状にかかったエスプーマが映える「レインボー+エスプーマ」は、人気メニューで、みんなが笑顔になるかき氷です。
■居酒屋食堂つちふまず
鹿児島県枕崎市栄中町18
https://www.instagram.com/tuchifumazu_official/
まとめ
ケーキやパンケーキ、ソフトクリームのようにスイーツとして人気の「かき氷」は、そのさっぱりした口あたりから、女性だけでなく、男性ファンも多いそう。
あんこ、抹茶仕様の和菓子風のものや、クリームやチョコレートがトッピングされた洋菓子風のもの、1つのフルーツにとことんこだわり抜いたものなど、バリエーション豊富な「かき氷」。今後の進化も楽しみですね。
制作:工場タイムズ編集部