環境保護、SDGsの観点で重視されているプラスチック製品の削減。レジ袋削減のためのエコバッグ、使い捨てカップの削減のためのマイボトルなどすでにメジャーになっている取り組みも増えています。昨今特に注目されているのが使い捨てないストロー・マイストローです。
『ストローを使いまわすってイメージが沸かない』という人もまだまだ多いと思います。一方でダイソーやセリアなどの100円ショップ、ニトリやロフトなどインテリアショップ、そして一部アーティストのライブグッズで販売されるなど販売するお店はどんどん増えています。
この記事では、マイストローを使うメリットや使われている素材ごとの特徴、メーカー側が行っている取り組みをご紹介します。『マイストロー、気になっていたけれどまだ手を出せていない』という方は、ぜひ最後までお読みくださいね!
マイストローが注目されている背景とは?
マイストローが注目されている理由はプラスチックが原因となっている環境汚染が大きな問題になっているからです。特にポイ捨てされたプラスチック製品が海まで流れ、海洋生物の生態系に悪影響を及ぼす海洋プラスチック汚染は特に大きな問題として注目されています。
プラスチックごみは自然に還りません。ごみが海上を浮遊し、東南アジアなどで海洋生物たちが間違って食べてしまうという事例が増えています。こうした事態を避けるためにはそもそものプラスチック製品の流通量減少が必須。
そのためにプラスチックストローの消費も削減しなければいけません。こうした背景があり、エコや環境保護につながるマイストローが注目されるようになっています。
プラスチックストローを廃止・廃止予定の企業
海洋生物をプラスチック製品からの脅威から守り、生態系を維持するためにプラスチックストローを取りやめる大手企業が増えています。
みなさんに身近な場所でいうと「スターバックス」がわかりやすいでしょう。2021年から子供用ストロー以外はすべて紙製ストローに切り替えました。
2025年をめどに「マクドナルド」でもプラスチックストローの提供をやめる予定。「ガスト」「バーミヤン」でおなじみの「すかいらーくグループ」もプラスチックストローを廃止しています。
ストローの受け取りができない企業が増える中、マイストローを持ち歩く必要性が徐々に増加。マイストローを作るメーカーも増えています。
マイストローを使うメリット
マイストローが注目されている理由わかりましたか?では、マイストローならではのメリットについて説明します。
紙ストローのようにふやけない
「スターバックス」で紙ストローが導入された際、「時間が経つとふやける」「冷たさが伝わりにくくてまずく感じる」など不満を口にするユーザーも多かったです。
マイストローは洗って何度も使う想定なので、飲み物に長時間浸かっていてもふやけることなく飲み物を楽しめます。紙ストローの使い心地が好きではない人はマイストロー導入をぜひ検討してみてください!
リップがカップにつかない
コップやペットボトルから直接飲むとリップがついてしまって、何度も塗り直さないといけない…。こんな悩みがあるからストローを使っている女性も多いでしょう。マイストローでもこうした悩みは解消できます。
ペットボトルから直接飲みやすい
コンビニで飲み物を買う時にストローをもらっている人を見かけたことはありませんか?大手コンビニでもプラスチックストローの配布廃止を検討中。缶やペットボトル、紙パックにストローをさして飲む人にマイストローはおすすめです。
ストローの長さも選べるので、「コンビニでもらったストローが短くて、飲み物が最後まで飲めない!」なんてこともありませんよ!
デザインが豊富でおしゃれ!
100円ショップで買えるリーズナブルかつシンプルなもの、各種ブランドがつくるデザイン性の高いもの、キャラクターがデザインされたもの…。各社さまざまなデザインのマイストローを出しており、いつものドリンクタイムに彩を添えてくれます。
どんな素材が使われているの?
マイストローはデザインだけでなく、使用している素材も豊富です。ここでは代表的な素材を紹介します。
ステンレス
ステンレスはマイストローの定番。サビに強く耐久性にも優れています。ある程度の硬さがありブラシを使ってきれいに洗えるので、衛生面を気にする方に安心です。商品の選択肢も幅広いのが特徴です。
アルミ
熱伝導性が高く、軽く持ち歩きやすいのが特徴です。また、 ストローを介して飲み物の温度が伝わりやすいので飲み物の冷たさを感じながら飲めます。金属特有のにおいも少ないので、フレーバーティーなど香りの強い飲み物も楽しみやすいです。
チタン
耐久性と軽さを両立しているのがチタン。衝撃に強いので持ち運ぶ際の不安も少なく、長く愛用できます。ただ、他の商品と比べて少し割高。別の商品を試したうえで、チタン製のとっておき品を見つけるのがよいでしょう。
シリコン
シリコン最大の特徴は柔らかさ。小さく折りたたんでケースに入れて持ち運べます。口当たりも柔らかいので、金属特有の硬さが苦手な方におすすめ。口の中に刺さる可能性が低いので小さな子供も安心して使えます。
ガラス・陶器
ガラスも陶器も食器として長年使われている素材。先端を丸く加工していることが多く、口当たりは非常に良いです。ガラス製なら汚れを確認しながら洗浄できて衛生的ですし、陶器製は他の素材ではできないおしゃれなデザインが特徴。耐久性は難ありなので、家で使うために買うとよいでしょう。
バンブー(竹製)
金属製だと口当たりが固すぎる、シリコンは逆に柔らかすぎると感じる方におすすめしたいのが竹でできたマイストロー。金属製より口当たりが柔らかく、シリコンよりしっかりした作りです。ただし気泡がある素材なので炭酸飲料との相性は悪いです。使う際は注意してください 。
作るだけじゃない!メーカーが進めるSDGs
マイストローを製造している日本メーカーは数多くありますが、環境への配慮を広める取り組みを行っているメーカーもあります。
例えば、岐阜県土岐市にある陶器メーカー「カネス」。美濃焼で作ったおしゃれなマイストローを製造・販売しています。同時にサスティナブルな取り組みを地域に広めるべく「MYSTRO GO!」という取り組みも行っています。
東海地方を中心に飲食店・陶磁器販売店などと提携。製品を持っていくと特典が付きます。環境保護だけでなく、地域活性化やSDGsのゴールの一つ「住み続けられるまちづくりを」にもつながる取り組みです。
まとめ
プラスチック製品削減のために広まりつつあるマイストロー。プラスチックストローの提供を止める企業も増え、マイストローを買いたいと考える人も増えています。
エコでおしゃれなのはもちろん、素材によってこれまでにはない飲み物の楽しみができたり、環境保護以外の観点でSDGsに貢献できたりするケースも。ここで取り上げた以外にもマイストロー普及のための取り組みを行っているメーカーがあるので、興味がある方はぜひ調べてみてください!
制作:工場タイムズ編集部