良い仕事をするためには、健康が第一。それは工場の仕事でも同じです。最近、健康的にカロリーを消費してダイエットをしたり、体力をつける方法として筋トレが注目されています。
工場の職種の中には、立ち仕事や、重いモノを扱う仕事があります。そういう仕事に就いている人にも筋トレはピッタリです。
しかし、なかには「忙しくて運動をする時間がない」という人もいるでしょう。 そこで今回は、スキマ時間に実行できて、健康になれる「簡単筋トレ」についてご紹介します。
体力をつけるには何がいい?
体力をつけたいと思ったとき、スポーツジムに通うことを考える人もいるのではないでしょうか?ジムに通って定期的に運動することは良いことです。しかし「忙しいから」「何となく面倒だから」と、いつの間にか足が遠のくようになってしまい、そのうち「ジムの会員なのに全然行っていない」という負い目を感じて、運動自体、何もしなくなるという人がいます。そうならないために、まずは気軽にできて、長く続けられる軽めの運動から始めましょう。
効率よく体力を上げるためには、2つの方法があります。1つめは、太ももやお尻などの大きな筋肉を動かすことです。スクワットなどの運動が効果的です。大きな筋肉は人間の身体を支える大事な部位なので、ここを鍛えることは基礎体力の向上につながります。2つめは、腹筋や背筋などの身体の中心の筋肉を動かすことです。これらの筋肉を鍛えることも基礎体力の向上に直接つながるので、腹筋運動や背筋運動を毎日の生活に取り入れましょう。
ただし、注意点があります。それはやりすぎないことです。運動をやりすぎて逆に身体を痛めてしまう人がいます。自分の身体と相談しながら、無理のない範囲で、毎日少しずつ行うようにしましょう。まずは1日に10分から30分程度、身体を動かす習慣をつけることをオススメします。
運動と一緒に気を付けたいのがバランスの良い食事や十分な睡眠です。忙しいときや疲れているときは、つい簡単なもので食事を済ませてしまいがちですが、米や野菜、肉や魚などいろいろな品目をバランス良く食べることは体調を整えることにつながり、丈夫な身体をつくります。
睡眠時間を保つことも大切です。仕事で帰りが遅くなるとつい夜更かしをしてしまいがちですが、睡眠不足は免疫力や集中力の低下を招き、疲れが取れず体調を崩しやすくなります。仕事にも集中できず悪影響を与えてしまうため、睡眠時間を確保し、ぐっすりと眠れる環境を整えましょう。
筋トレで基礎代謝をUPしよう!
私たちは普段何もしていなくても常にエネルギーを消費しています。それが「基礎代謝」です。基礎代謝は、私たち人間が生きるための活動に必要なエネルギーのことで、特に運動などをしなくても消費されるものです。1日あたりの消費エネルギーは基礎代謝だけで70%に上ります。
基礎代謝量は10代の頃が多く、年を取るにしたがって徐々に低下していきます。年を取ると同じ生活をしていても若い頃に比べて太りやすくなるのは、摂取したカロリーを消費してくれる基礎代謝量が減っているためです。
基礎代謝の中でエネルギー量の消費が多いのは筋肉です。消費される基礎代謝量のうち、40%は筋肉を維持するために使われます。そのため、女性に比べて筋肉量が多い男性のほうが、基礎代謝量は高くなっています。筋肉を増やすと基礎代謝量が増えるため、太りにくく痩せやすい身体になります。筋トレをして筋肉をつけることは、基礎代謝量を増やすことにつながるので、ダイエットに効果的です。
スキマ時間に効率よく!お手軽筋トレ
筋肉は1日トレーニングをしただけでは付きません。しかし、忙しい中でわざわざ時間を割いて毎日続けることは大変です。そこで今回は、昼休みや通勤時間、寝る前などの空いた時間を有効活用してできる「簡単筋トレ」をご紹介します。
腹
いすに腰掛けた状態で、両ひざを閉じて揃えます。手はいすの両サイドを持ち、両脚を揃えたままゆっくりと胸のほうに引き寄せます。胸の高さまで上げたら、またゆっくりと降ろします。これを1回として、10回1セット行いましょう。休憩時間でも気軽に腹筋を鍛えることができます。
腕
かばんやペットボトルなど、少し重りになるものを使います。背筋を伸ばした状態で、荷物を持ったほうの手を上にあげ、そのまま荷物が肩の後ろにくるように肘を曲げます。肩の後ろから頭の上に向けて肘の曲げ伸ばしを繰り返します。左右で各10回を1セットとして上げ下げ運動を繰り返しましょう。このとき、肘や身体の位置を左右に動かさずに行うことがポイントです。
胸
胸を鍛えるのに効果的なのは腕立て伏せです。これは腕を鍛えていると思っている人が多いかもしれませんが、実はやり方次第で胸も効果的に鍛えることができます。ポイントは、両手を肩幅より大きく開いて床へつくことです。力を入れると呼吸を止めてしまいがちですが、身体を持ち上げるときは、息を吐きながら行うようにしましょう。
脚
立ったまま片手で足首の辺りをつかみ、後ろに持ち上げて、かかとがお尻につくようにします。右手の場合は右足を、左手の場合は左足を持ち上げます。その状態でもう片方の手を頭の上に伸ばし、3秒ほどキープします。お腹とお尻に力を入れ、身体が動かないように行うことがポイントです。交互に各5回、計10回を1セットとして行います。
ポッコリしたお腹が気になる人には、「ドローイン」がオススメです。5年ほど前、かなりのブームになり、解説本が多数出版されました。やり方は簡単です。立った状態で腹を大きく膨らませながら、鼻から息をゆっくり吸い込みます。いったん息を止めてお尻に力を入れたあと、息をゆっくり吐きながら腹全体がぺしゃんこになるように凹ませていきます。この凹ませた状態で10~30秒キープ。これを1日に5回くらい行うと効果的にカロリー消費ができます。
スキマ時間の筋トレで、体力を向上させ元気に働こう!
元気に仕事をしていくためには、基礎体力と基礎代謝の向上が大切です。しかし、激しい運動をして身体に負担をかけるのは禁物。運動は続かないと意味がありませんし、結果が出るまでに疲れてしまいます。無理に体力づくりを行うのではなく、少しの時間でできる「簡単筋トレ」を継続して行うことが体力アップのコツです。ぜひ職場や自宅で実践してみましょう。
制作:工場タイムズ編集部