そろそろ親元を離れて自立したい人、短期間でお金をしっかり稼ぎたい人、一人暮らしをしたいけど引っ越し費用の捻出が難しい人など、そんな人たちにオススメなのが「住み込み」で働くことです。
住み込みの中には、家賃だけでなく、生活費や交通費がほとんどかからず、プライベートな時間も確保できる、そんな仕事がたくさんあります。
今回は住み込みで働く仕事の種類とメリットについてご紹介します。
住み込みで働く仕事には何がある?
住み込みの仕事はたくさんあり、募集要項には「住み込み」や「寮付き」「社宅完備」などいろいろな記載が見られます。では、どのような職種や業種に募集が多いのでしょうか?
まず例が挙げられるのは、繁忙期がある仕事です。繁忙期とは、一年の決まった期間に忙しくなって、人手が足りなくなる時期のことです。この時期に人員を増やすため、給料とは別に住居を用意して働き手を募集する企業が数多くあります。たとえば一番わかりやすいのは、リゾート系施設でしょう。スキー場やホテルでは「住み込み可」の仕事が多く、また応募者も「スキーがしたい」など空き時間でのリゾート満喫を狙う人もいます。
そのほかにも、工場や製造業で繁忙期の募集が増えます。自動車や精密機器、電化製品の製造現場で働く求人や、完成した製品を梱包(こんぽう)する軽作業など、職種・業種とも多岐に渡りますので、住み込みで働きたい初心者の人でも見つけやすいでしょう。
また、勤務地が自宅から遠かったり、深夜勤務のある仕事で、職場近くに寮を提供する会社が多く見られます。たとえば早朝から仕事をする新聞配達店や農家、牧場。夜が遅くなる飲食店やアミューズメント施設。夜間勤務が発生する警備会社や建設業などです。
知っておきたい!住み込みで働く際の基礎知識
では、求人に記載されている寮や社宅には、どんな住環境が用意されているのでしょうか。
部屋の形態は、ワンルームや3LDKなど、会社が保有する住居の種類によって変わります。家賃も、1人部屋か共同部屋かといった条件によって違います。無料で提供するところもたくさんあります。家賃がかかる場合でも、1万円から3万円など、非常に安い値段を設定しているところが一般的です。さらに、光熱費が寮費の中に含まれている企業もあります。また、食事に関しても、賄いが提供されるところや、社員食堂が完備されているところ、食事補助が出るところなど、会社によってさまざまです。企業が家賃や食費、交通費など、どこまでの「生活費」を肩代わりしてくれるのか、事前によくチェックして、自分の好みや条件と相談して決めるのがいいでしょう。
ワンルームタイプのアパートやマンションであれば、プライベートを大切にしたい人に向いています。共同部屋の場合は、職場の人と共に過ごす時間が多いので、友人や相談相手を見つけられ、早く職場に慣れることができるでしょう。
ほかにも、ライフスタイルに影響する要素として確認しておきたいことがあります。それは、周辺にコンビニやスーパー、ドラッグストアなどがあるか、門限などの規則があるか、寮の設備として冷蔵庫や洗濯機、テレビ、布団といった家電や家具がどれくらい備え付けられているのかといったことです。実際に生活していく上で気づくこともありますが、できる限り事前に想像力を働かせてみるのがいいでしょう。
住み込みの仕事のメリットとは?
住み込みや寮、社宅で働く人は実際どのようなところにメリットを感じているのでしょうか。
住み込みの仕事のメリットは、なんといってもお金をしっかり貯められることです。給料自体はほかの仕事と変わらなくても、家賃や光熱費、食費などを考えると、住み込みで働いた場合の生活費は、一人暮らしより圧倒的に安く、その差額を貯金に回すことができます。
また、職場から徒歩圏内の場所に寮があったり、送迎をしてくれる会社もあるので、お金を無駄遣いする場所がなく、気が付いたらお金が貯まっていたというのもよくある話です。意識して貯金をすることが苦手な人でも、住み込みの仕事なら貯めやすいでしょう。
最近では寮のバリエーションが増え、働く人の希望をかなえやすくなっています。女子寮や独身寮のほか、カップルでの入居が可能な寮、家族寮もあり、女性や単身者、家族連れでも安心して住むことができます。引っ越しするときの配送業者を手配してくれる会社もありますので、住み込みの仕事に興味がある人は、どんな条件があるのか会社に問い合わせてみるといいでしょう。
住み込みの仕事で新生活をスタートさせよう!
住み込みの仕事は「娯楽がなさそう」「自由がなさそう」と思う人がいるかもしれません。
しかし実際は、個室で一人でのんびりする時間を持てたり、プライベートが保たれている会社がたくさんあります。初めての一人暮らしが不安な人には、会社の仲間と時間を共にできる共同部屋もあります。会社と寮が近いと自然と無駄遣いが減り、朝の準備のために早起きする必要もありません。貯金をするために食費を抑えたり、住環境のレベルを落とすことを考えなくても済みます。できるだけ費用を抑えて一人暮らしデビューをしたい人、短期間でガッツリ貯金したい人は、住み込みの仕事が希望をかなえてくれることでしょう。
制作:工場タイムズ編集部