DIYで作った家具などをきれいに仕上げるためにはサンドペーパーが重要な役割を果たします。
とはいえ、ひと口にサンドペーパーといっても、ホームセンターに行けば何種類もあるので、どれを購入すればいいのか、よくわからないという人もいるでしょう。
今回は、知っていると便利な、サンドペーパーの選び方と使いこなすコツについてご紹介します。
サンドペーパーの選び方
サンドペーパーとは、紙状のシートに研磨剤という硬い粒を塗った工具のことです。この粒の粗さは「番手」と呼ばれる数字で表記します。「#100」などと書いてあるのがそうです。粒が粗いほど数字は小さく、細かいほど数字は大きくなります。
「木材を丸くしたい」「表面を滑らかにしたい」「サビを取りたい」などの目的によって、サンドペーパーの「番手」を選び分けるのがコツです。
たとえば、塗装をはがしたい、材料の荒加工をしたい場合は「#100程度」の粗目。サビや焦げを落としたいとか凸凹を整えたい場合は「#200」程度の中目。塗装前の下地調整や仕上げの場合は「#800」以降の細目を選びます。
サンドペーパーの効果を最大限出すコツ!
サンドペーパーで研磨する場合、滑らかに仕上げる目的でいきなり細かいサンドペーパーを使うと、時間がかかってしまいます。粗い目から中目、細目へと3段階に分けて使うようにすると、短時間できれいに仕上げることができます。
また、研磨する際の適度な力加減も大切です。サンドペーパーは力を抜き過ぎると研磨されないのはもちろんですが、力を入れ過ぎてもサンドペーパーが破れたり、研磨しすぎてモノの形が変わってしまうことがあります。磨いているものが熱くなるのは「力を入れ過ぎ」の証拠です。
一定の力を入れて研磨するには、ホームセンターで売られている「サンドペーパーホルダー」を使うと便利です。これはサンドペーパーによる作業をしやすくするための道具で、ホルダーの大きさにカットしたものを取り付けて使います。サンドペーパーホルダーには「ブロックタイプ」と「スティックタイプ」があります。
手でしっかりつかんで動かす「ブロックタイプ」は、広い面を研磨するときに使うと一定の力で均等に磨くことができます。木材に研磨をかける場合は木目に沿って研磨します。木目に対して直角に動かすと木の繊維が壊れて凸凹になってしまうので気をつけましょう。
棒にサンドペーパーを巻きつけて使う「スティックタイプ」は、細かいところの研磨ができるので、シルバーなどの彫金の仕上げや、プラモデルに使えます。スティックタイプは巻きつける部分に円柱状の丸型、四角柱状の角型、平らな面が大きい平面型などと、用途や目的に応じた種類があるのも特徴です。
サンドペーパーは使っているうちに目詰まりを起こすことがあります。研磨剤がはがれない限り使えるので、ブラシなどで軽くブラッシングしてください。そうすると、詰まっている削りカスがとれて目詰まりが解消され、再び使えるようになります。強くゴシゴシブラッシングするのではなく、目に詰まった木くずや粉を掘り出すようにササッと払うのがコツです。
また、研磨しているモノ自体も時々ブラッシングすると、研磨が足りていないところが確認しやすくなり、磨き具合がわかりやすくなります。
こんなのも!?いろいろあるサンドペーパー
サンドペーパーにはいろいろな種類があり、それぞれに特性があります。
耐水ペーパー
水に濡れても破れにくく、水や油などで濡らして使うことで研磨しやすくなります。目の細かいタイプの中には陶器を研磨できるものがあるので、洗剤を付けて研磨すれば水回りの水垢を落とすことができます。目の細かいもので軽く撫でるように磨けば塗装後の凹凸を滑らかに仕上げることができます。
布やすり
紙やすりと比較すると耐久性、研磨力ともに高いので、電動サンダー(電動のサンドペーパーホルダー)を使う作業に向いています。柔軟性があり、金属のサビ落としに使えます。
電動サンダーについては、プロ用もありますが、月に数回程度しか使わないようならDIY用の電動サンダーで十分でしょう。
メッシュ
「メタルポリッシュ」「ポリッシュクロス」とも言われますが、ジュエリーの研磨や仕上げ、毎日のお手入れなどに使われる柔らかい布です。DIYではあまり使われませんが、シルバーなどをきれいにしたいときは重宝します。
メッシュにはもう一種類、メッシュ状のサンドペーパーがあります。網目状になっているやすりで、目詰まりをしにくい構造になっており、両面使うことができます。これは100円ショップでも入手することができるので便利です。もちろん、サンドペーパーホルダーに装着することもできます。ホルダーに装着するためにはサイズを合わせるためにカットする必要がありますが、その場合はハサミを使うと切りやすくなります。
サンドペーパーの使い方次第でプロ並みの仕上がりに!
DIYで作った家具や作品は、きれいに仕上げたいですよね。手早く簡単に使えるサンドペーパーを上手に使いこなせば、見た目、手触りまでこだわることができます。一生懸命作ったものを長く、大切に使い続けるためにも、最後まできちんと手をかけましょう。そうすれば、市販されている商品のような仕上がりを手にすることができますよ。
制作:工場タイムズ編集部