DIYをするときに、どんなところで作業していますか?DIYはいつもの食卓テーブルでもできますが、モノをつくるときは作業専用の「作業台」があると便利です。
といっても、大きくて頑丈なテーブルは値も張ります。ならばこの際、自分専用の作業台をつくってしまいましょう。
今回はDIYを快適にしてくれる作業台のつくり方をご紹介します。
道具を準備する
作業台って必要?
作業台があると、DIYの楽しみが増します。ノコギリ台として活用すれば、効率よく木材を切ることができます。適度な高さがあればしゃがんで疲れることなく、細かく工夫した加工でも楽に作業できます。海外では「ワークベンチ」と呼ばれています。
作業専用なので、塗装をするときに汚れをあまり気にしなくて大丈夫です。接着が必要になったときは、クランプという締め金を使って作業台に固定すれば、しっかり留めることができます。
ただ、DIY用でもいい作業台になると5万円台から、なかには10万円以上するものがあります。高価なものを買うより、この際、作業台もDIYしてみませんか?
作業台をつくるために必要な道具は?
作業台をつくるには、次のような工具を使います。
ノコギリ
木材を切るために使います。一般的に刃渡りの短いほうが扱いやすいです。
カナヅチ
クギを打ったり、ダボ(木材をつなぎ合わせるための木の棒)を打ち込んだりする際に重宝します。大きなサイズだけでなく小さいカナヅチを用意できると、小回りが利いて何かと便利です。クギ抜きがついているタイプもありますが、もしついていなければ、クギ抜きは別に用意しましょう。
電動ドライバー・ドリル
電動式のドライバー・ドリルがあると作業がはかどります。木材の細かい加工にも活躍します。
紙やすり(サンドペーパー)類
仕上げや塗装前の表面加工をする際に使います。紙やすりはついている番号によって目の粗さが異なるので、最初は売り場の店員さんに用途を説明して選んでもらうのがいいでしょう。
クランプ類
木工用ボンドを利用するとき、クランプなどの締め金で圧着させるとしっかり留まります。
水準器
台やテーブル類をつくるとき、意外と活躍するのが傾斜を確認できる「水準器」です。設置する場所に合わせて、水準器を使って作業台が水平になるよう調整します。
その他準備するモノ
木工用ボンド、接合用のクギやコーススレッド(目の粗いネジ)、長さや角度が測れる差し金など。大工道具については、一通りそろえておいたほうがよいでしょう。
作業台をつくる!
作業台は、基本的に次のような手順で作成します。図面を用意しておくと、より理想に近いモノがつくれるでしょう。
1. 台の大きさに枠を組みあげるしっかりとした枠組みをつくっておくと、作業台の上から力がかかったときの強度が上がります。つまり重たいモノが置けるようになるのです。作業台は頑丈さが第一ですから、とても大切です。
2. 枠に足をつなげる枠の下にコタツのような足をつけます。この状態ではまだグラグラします。
3. 梁(はり)を通して、全体を補強する枠や足を強くするため、梁(横方向に渡す部材)をつけて全体を補強します。「日」の字型にするのが基本です。
4. 天板と棚板をつける天板の下に二段ベッドのように棚板をつけます。これで出来上がりです。
気をつけるポイントは?
作業台を組むときのポイントをまとめました。
ポイント1:天板を固定するコーススレッド、ネジ、クギは沈ませる
天板を固定するコーススレッド、ネジ、クギは、深く打ち込んで沈ませておきます。完成後や作業中に、はみ出したネジなどの頭で材料に傷をつけないためです。あらかじめ飛び出たネジが引っかからないように加工をしておくのもよいでしょう。
ポイント2:棚板をつけて強さを増す
天板の下に棚板があると荷物が置けて便利なだけでなく、強度が増すというメリットがあります。
ポイント3:設計図をつくる
ちょっとした棚であれば、頭の中に描いた設計図でも大丈夫ですが、頑丈な作業台となるとなかなかそうはいきません。簡単なモノでいいので、図面を描いておくと強い作業台をつくるのに役立ちます。図面を引いてから木材などを加工すると無駄が出ないので、材料の節約につながります。
ポイント4:コーススレッドを使う場合は、二本打ちする
コーススレッドを二本打つと、しっかり固定されます。見た目にこだわる場合は打ち込む場所の寸法を測り、位置がキレイにそろうように打ち込みます。
じっくり取り組むのがオススメ
もしあなたがDIY初心者でこの作業台が初の本格作品なら、実際に作業に入る前に下調べを行いましょう。どんな作業台がいいのか、どんな形態が適切か、どんな工具を使うのかといったことまで、イメージを固めてから作業をするとうまくいきます。この「考える」という作業がDIYの楽しみの一つでもあります。ぜひ、あなただけの素晴らしい作業台をつくってください。
制作:工場タイムズ編集部