街中で清掃業務を行っている光景を目にしたことのある人は多いと思います。商業施設やオフィスなどきれいに掃除されている環境は、利用していて気持ちがいいものです。
そういったオフィスビルなどにおける清掃のお仕事以外にも、工場の清掃を担う「工場清掃」という仕事があります。ここでは、工場清掃のお仕事を紹介します。
工場清掃の仕事内容は?
工場清掃のお仕事の目的は、工場内で働いている人が「気持ちよい」「心地よい」と感じられる環境づくりをすることです。それ以外にも、安全を保ち、製品の質を向上するという目的があります。日頃から丁寧に清掃をしておくことで、油などの床の汚れによる予期せぬ転倒や、ホコリ・汚れの蓄積による機械の劣化や故障を防ぐことができます。では、具体的に工場清掃とはどのような業務をするのでしょうか?
仕事内容
数名ずつのチームに分かれ、それぞれの役割を担当します。例えば、掃除機かけ、ごみ収集、窓拭き、作業台や洗面台の洗浄・殺菌、床掃除、床用ワイパーで水切りなどの作業があります。
家庭にはないプロ用の特殊な道具や薬品を使い、短時間で効率良く清掃していくための工夫をしています。また、普段気が付かなかったり、手が届かなかったりする場所を清掃します。例えば、油汚れには専用の洗剤やヘラ、ブラシなどを駆使して汚れを落としていきます。床はポリッシャーという機械で洗剤を使って洗い水気を取るなど、汚れと場所に適した「技」と「道具」を使います。
そのため、清掃業務をはじめたころはこのような「プロ掃除の手順」を覚えることから始めます。会社や工場によって仕事前の研修過程は多様です。ほとんどの場合、お仕事をはじめるにあたり特殊な技能が必要になることはありません。初心者にとってはじめやすいお仕事と言えるでしょう。
仕事の流れ
工場清掃は、チームで仕事をすることが多くチームワークが大切になります。作業の前にはリーダーを中心にして役割分担や段取りなどの計画をたてます。力が必要だと思われがちですが、男性も女性も多く活躍している仕事です。
職場ごとに内容や手順は異なりますが、午前中はロビーや食堂、トイレを清掃し、午後は曜日ごとに決まった場所を清掃します。毎日の日常的な清掃のほかに、普段の清掃よりも細かいところまで作業することがあります。月一回、半月に一回といった頻度で、機械設備内部などの定期清掃を行います。
「洗浄」といったお仕事も
求人サイトなどには、清掃と似た職種に洗浄があります。水や薬品での洗い流しを専門に行い、空気調和用ダクトの洗浄や排水管の洗浄・メンテナンスなどを行うお仕事です。機械設備の洗浄から薬品をいれたビンやドラム缶などの洗浄まで、洗う対象はたくさんあります。
工場清掃の仕事って楽しい?
工場清掃の楽しさややりがいを感じることのできるポイントはどのようなところなのでしょうか。
きれいになるとみんなが気持ちよい!
汚れていた場所を清掃したあとは気持ちがいいです。また、工場で働く人から「ありがとう」という感謝の言葉をかけられることもあるので、仕事へのやりがいを感じる瞬間になるでしょう。工場で働く人からの感謝の声が届きやすいことはうれしいポイントです。
スキルアップや活躍の場を広げることができる
工場や現場ごとに使う器具や状況が異なるため、長く続けて豊富な経験を積むことで活躍の場を広げることができます。はじめは基本的な仕事をこなしながら、特殊な清掃の仕事経験を積むことができれば、清掃のリーダーやスペシャリストとして働いていくこともできるようになります。ほとんどの人が未経験からのスタートなので、初心者の人もはじめやすいお仕事です。
工場清掃の仕事に向いているのはどんな人?
清掃と言っても、工場清掃の特殊な清掃や洗浄など多岐にわります。そんな工場清掃に向いているのはどのような人でしょうか?
一人で黙々と作業するのが好きな人
工場清掃はチームで仕事にあたりますが、実際の作業に入ると一人で黙々と仕事をこなす時間が長くなります。そのために自分の役割を理解し、担当した場所の清掃を時間内に仕上げるよう集中して働きます。
よく気が付く人
清掃の仕事なので、細かい部分の汚れに気が付く人や、ちょっとした周りの変化に気が付く観察力のある人はこの仕事に向いています。例えば、チームプレイなので自分以外の清掃の進み具合など周囲を気にかけることができると、トラブルや遅れにすぐさま対応することができます。
体を動かすのが好きな人
工場清掃の仕事は適度に体を使います。オフィス勤務に比べて動き回ることが多く、清掃道具を持った状態での移動を繰り返すので、体を動かすのが好きな人に向いているお仕事と言えます。
働きやすい環境に
工場清掃は工場で働く人に快適な職場環境を提供する大切なお仕事です。体を動かすことが好きな人はもちろんですが、誰かのために仕事をしたいと思う人や、きれいになったフロアを眺める達成感を感じたい人にオススメです。繁忙期のみ出勤したり、定期的な清掃業務を継続したり、自分のペースで働ける点も魅力の一つです。また最近では、工場清掃の人が働きやすい環境をつくる取り組みが進んでいます。例えば、腰痛防止ベルトやプロ用ゴム手袋を導入したり、細かく休息時間を設定したりします。体を動かす仕事を続けられるか不安に思う人にとって、チャレンジしやすい環境が整いつつある職種です。
制作:工場タイムズ編集部