「つくりたいものがある」「みんなを楽しませるイベントを企画したい」など、なにか実現したいと思っているアイデアをみなさんは持っているでしょうか。
そのような実現したい思いが集まる「クラウドファンディング」というWebサービスが存在します。
思いを実現するための新たな方法として注目を集めている、クラウドファンディングについてご紹介します。
クラウドファンディングってなに?
クラウドファンディングとは「なにかのアイデアを実現したい人」と「それを支援したい人」同士がマッチングできるWebサービスです。アイデアがある人は、クラウドファンディング上に、そのアイデア内容とその実現に必要な目標資金を掲載します。一方でそのアイデアに共感した人は、応援の気持ちを込めて資金の提供をすることができます。イベントの企画やものづくりをしたい人、店舗開業をしたい人まで、たくさんのアイデアが集まっています。
また、アイデアの掲載時に、資金を募集する期間をあらかじめ決める必要があります。その期間内にアイデア実現のための目標金額が集まれば、アイデア掲載者はその分の資金を得て思いを実現させるために使うことができます。そして、アイデアが実現された際には、資金を提供してくれた人へのお返しがあります。例えば、なにかものをつくった場合であれば、実際の商品をもらえたり、あるいは完成パーティーに招待されたりします。
現在、国内外において数多くのクラウドファンディングが存在します。その多くはジャンルを問わずアイデアが掲載されていますが、ロボットやかばんづくりなどのアイデアが集まる「ものづくりに特化したクラウドファンディング」も存在しています。ものづくりに興味のあるユーザーが集まりやすいので、アイデアによってはこのような特化型クラウドファンディングを利用すると支援者が集まりやすいでしょう。
アイデアがあれば挑戦できる
クラウドファンディングの画期的なポイントの一つに、多くの人へ思いを届けられるという点があげられます。これまではアイデアがあっても、個人で資金集めをするためには手間と時間がかかりました。銀行に借りるか投資家にプレゼンテーションをして投資をしてもらうなど。しかしクラウドファンディングでは、アイデアを掲載するだけでインターネットを通じて世界中の人に思いを届けることができるので、いろんな人から資金を集められる可能性があります。資金を提供する側は1口、1,000円程度からなど、気軽に応援できることが多いです。
クラウドファンディングによって注目を集めることができれば、実現したいアイデアの告知に使うこともできます。より多くの資金集めに繫がるのはもちろん、強く共感してくれた人を仲間に加えたり、投資家から声がかったりしてクラウドファンディング以外からも資金を集めることができるかもしれません。なにかのものをつくって販売する予定であれば、実際に販売をする前から商品の知名度を広められる可能性もあります。
ほかにも、集めた資金を返す必要がないという点もクラウドファンディングの大きなポイントです。これは銀行などの融資や出資と呼ばれる資金調達方法との大きな違いです。集まった資金へのお返しは、実際に開発された商品・サービス、あるいはそれらに関連するそのほかの方法で行います。これはアイデアの掲載者が自由に決めることができるので、ポスターやステッカーでお返しをしている人もいます。「アイデアは実現したけど、資金返済が大変」といった状況にならないのはクラウドファンディングの大きなメリットといえます。
このように、クラウドファンディングでは「アイデアを実現したい人」と「アイデアを支援したい人」との両方にとって気軽に参加しやすい仕組みになっています。
どんなものが作られているの?
クラウドファンディングを利用して、どのようなものづくりがされているのでしょうか。いくつか事例をご紹介します。
日本生まれの空飛ぶ車
クワッドコプターと呼ばれる四つのプロペラがついたヘリコプターに、三輪自動車を組み合わせて空飛ぶ車をつくるというアイデアです。結果として200名近い資金提供者から250万円を超える資金集めに成功しました。この空飛ぶ車は現在も開発中です。近い将来、街中で走っている光景を目にするかもしれません。
月を探査する
月の探査をするためのロボットを日本独自で開発をし、月に送り出すというアイデアです。ロボットの完成後、月の映像を動画で撮影して地球に映像を送るという計画になっています。このアイデアは230万円以上を集め、現在は2015年内の打ち上げに向けて開発を進めています。
世界に一つだけのTシャツを届ける
プロのデザイナーがいろんな色を組み合わせて、ハンドメイドで1点物のTシャツを作成し、2ヶ月に一度届けてくれるというアイデアです。これなら、完全にオリジナルなので街中で誰かとカブったりしませんね。最終的に40人以上の共感を集め、35万円近くの資金調達をしました。
まとめ
クラウドファンディングの登場により、個人でアイデアを実現できる可能性がとても高くなりました。また、ものづくりはもちろん、アイデアの実現にはお金が必要となる場合がほとんどでしょう。クラウドファンディングでは、一人ひとりの提供資金は少額でも、多くの人からお金を集めることができるようになっています。有名なタレントや企業の主催する大規模なアイデアはもちろん、個人が主催の驚くようなアイデアもあります。どんなクラウドファンディングがあるのか、調べてみてはいかがでしょうか。
制作:工場タイムズ編集部