工場で勤務している方の中には、夜勤があるという方も多いでしょう。なかには、なかなか夜勤明けの上手な過ごし方が分からなくて、どうしても疲労がたまってしまう方も多いのでは?日勤に比べ生活全体が夜型になりがちな夜勤では、夜勤明けのプライベートの時間を上手に過ごすことが、長期的に勤務を続ける上でも不可欠なんです。
今回は、翌日までに疲労を残さないようにするための上手な夜勤明けの過ごし方を、食事や運動、睡眠の観点からご紹介していきたいと思います。
工場の夜勤明けはどう過ごすのが良い?
日勤に比べて生活が不規則になりやすく疲労がたまりやすい夜勤では、以下のポイントを抑えながら過ごすのがおすすめです。
メリハリをつけることを意識する
夜勤明けは疲れがたまっているためどうしてもダラダラ過ごしてしまい、気がついたら十分なリフレッシュができないまま翌日の出勤時間になってしまっているという方も多いのではないでしょうか。これを防ぐためには、とにかく生活にメリハリをつけることを意識しながら過ごすことが重要です。
たとえば、勤務終了後は〇時から〇時までは食事をし、その後家事を済ませたらすぐに入浴を済ませ、睡眠までの数時間は自由時間にする、といったようなタイムテーブルを立てるとします。それに従って過ごすよう心掛けるとプライベートの生活にもメリハリがつき、十分な睡眠時間を確保することもできるためリフレッシュできるようになるでしょう。
ただし、このようなタイムテーブルを立てる際には、自分への負担が少なく、ゆとりを持てることも意識するようにしましょう。
リラックスできる過ごし方を見つける
夜勤明けのプライベートな時間では、何よりもリラックスすることが重要となります。しかし、一口にリラックスできる過ごし方と言っても、人によって異なります。ヒーリングミュージックを聞くことでリラックスできる人もいれば、睡眠時間を削って外へ遊びに出かけたほうがリラックスできるという人もいるでしょう。
このことから、夜勤明けの時間を上手に過ごすためには、自分なりのリラックスできる方法を見つける必要があるのです。
生活リズムはできるだけ崩さない
夜勤をしている人は生活が夜型となるため、睡眠の大半を日中に取るということがほとんどです。しかし、休日だけそのリズムを変えてしまうと、次の出勤時に影響が出てしまう可能性があります。
このことから、夜間明けは生活リズムを崩さないよう心掛けながら、次の出勤に備えることも大切なのです。
パターン別・工場の夜勤明けおすすめスケジュール
工場の夜勤明けのお勧めスケジュールをパターン別にご紹介します。夜勤が終わる時間は会社によって異なり、ほとんどは5時~7時の間に終わることが多いと思います。今回は、夜勤が7時に終わるおすすめスケジュールをご紹介するので、参考にしてください。
パターン1. 予定なし!ゆっくり過ごしたい
7時:勤務終了
8時:帰宅・入浴
9時:軽めの食事
10時〜13時:仮眠
14時〜18時:自由時間(家事や買い物、TVを観るなど)
19時:夕食
20時:入浴
21時:リラックスタイム
22時:就寝
6時:起床
夜勤明けに何も予定がなく、その日はとにかくゆっくり過ごしたいという人は、まずは入浴と軽めの食事をして、仮眠をとりましょう。入浴で温まった体は、1~2時間かけて体温が下がっていきますが、この体温が下がるタイミングに寝ると自然に眠りにつけるといわれています。
そのため、食事の前に入浴をすることで、仮眠をする時に眠りにつきやすくなるでしょう。
パターン2. 日中に予定が入っている
7時:勤務終了
8時:帰宅・軽い食事
9時〜13時:予定(ランチ、遊びに行く、ショッピングなど)
14時:帰宅・入浴
15時:家事
16時〜18時:仮眠
19時:夕食
20時〜21時:リラックスタイム
22時:就寝
6時:起床
午前に予定がある場合は、1度帰宅をして軽めの朝食をとっておくとよいでしょう。タイミングで入浴をすると眠くなってしまうので、予定を済ませて、帰宅してから入浴をするのがおすすめです。夏場や機械油などを扱う部署にいて、出かける前に汗・汚れを流したいという人は、シャワーを短時間浴びるようにしましょう。
もし、予定が午後からの場合は、予定がない時と同じスケジュールで、短めの仮眠をしてから出かけましょう。
パターン3. 夜に予定が入っている
7時:勤務終了
8時:帰宅・入浴
9時:軽めの食事
10時〜13時:仮眠
14時〜17時:家事や軽食などを済ませる
18時〜21時:予定(飲み会、遊びに行くなど)
22時:帰宅・入浴
23時:就寝
6時:起床
夜に予定が入っている場合は、夕方までに仮眠や家事などを済ませましょう。帰宅時間は、できるだけ就寝時間に合わせるのがベストですが、状況によっては予定よりも遅くなってしまうこともあると思います。
もし就寝時間が遅くなったとしても、起床するのはいつもと同じ時間にすることを心がけましょう。
工場のシフトに合わせた夜勤明けの過ごし方・交替制がつらい時の対処法
夜勤明けの過ごし方は、2交替か3交替かによって異なります。ここでは、工場のシフトに合わせた夜勤明けの過ごし方のコツをご紹介します。交替制の勤務がつらい時の対処法もご紹介するので、参考にしてください。
帰宅後は早めに仮眠をとる
夜勤明けの過ごし方のコツとしては、帰宅後は早めに仮眠をとることです。入浴をして2〜3時間の仮眠をとり、日中は起きて普段通りに過ごします。なぜ帰宅してすぐに仮眠が必要かというと、日中に寝すぎると夜に眠れなくなるからです。
人間は、昼間よりも夜間に寝る方が疲労回復の効果が高いといわれています。もし昼間にガッツリ寝てしまうと、夜に眠れなくなって、疲労が十分に回復できません。シフトに関わらず、仮眠は短めにして、遅くても14時には起きるようにしましょう。特に、朝に帰宅する3交替の場合は、当日・翌日が休みでも、寝すぎないのが疲れを溜めないコツです。
休日は生活リズムを崩さないようにしっかり休む
夜勤明け当日と翌日が休日の場合は、生活リズムを崩さないようにしっかり休むようにしましょう。休日にリラックスして過ごすことで疲れを軽減できます。しかし、しっかり休むといっても、休みの間中、何もせずにゴロゴロ過ごすのはよくありません。生活リズムが崩れて、疲れが増す可能性もあるからです。
朝起きて、昼間は買い物や遊びに出かけたり、自宅で読書などの趣味を楽しんだりして、夜は寝るというリズムを崩さないことが、夜勤明けの過ごし方のコツです。昼間はできるだけ起きていた方がいいですが、眠いのを我慢するのも体によくありません。もし昼寝をする場合は、13時〜15時の間の30分程度にしましょう。
交替制勤務がつらい時は
夜勤明けに適した過ごし方を心がけていても、交替制勤務がつらいという人もいるはずです。そんな時には、無理をせずにゆっくり休みましょう。まずは、体を休めて心身ともにしっかりと疲れをとることが大切です。体の疲れがとれなくてつらい場合には、マッサージを受けられるサロンなどを利用するのもおすすめです。
もしゆっくり休んだり、マッサージを受けたりしても疲れがとれずにつらい時には、夜勤のある働き方が合っていないのかもしれません。その場合は、無理して続けるとさらに体調を崩す恐れもあるため、職場を変えることを考えましょう。まずは、上司に夜勤がない部署に変えてもらえるか相談してみることをおすすめします。もし異動が難しい時は、転職も検討しましょう。
夜勤明けの食事で気をつけたいこと
夜勤で夜型の生活を送ると、人の身体にはさまざまな変化があらわれてきます。なかでも食べ物を消化する働きは体内時計にもとづいた生活リズムが関係していることから、夜勤明けには食事面で以下の点に注意しなければなりません。
食後に睡眠を取ることを意識したメニューにする
日中の睡眠は夜の睡眠に比べて質が悪くなるともいわれているため、人によっては1日10時間程度眠らないと疲れが取れないこともあるかもしれません。このような場合には、より多くの睡眠時間を確保するため、食事をしたらすぐに睡眠しなければならないこともあります。
一般的に、睡眠時にお腹に多くの食べ物があるとその消化にも体力を使うため、睡眠の質は悪くなりがちであるといわれています。そのため、夜勤明けで食後すぐに眠る場合は、野菜を中心とした消化のしやすいものを食べるようにしましょう。
負担がかかりやすい食べ物は避ける
生活リズムが夜型になると免疫力は低下し、体調を崩しやすくなってしまうケースも。なかでも消化器官は免疫力の低下の影響を受けやすいことから、夜勤をしている人は細心の注意が必要です。
このような消化器官の不調を引き起こさないようにするためには、できるだけ消化器官へ負担がかかりにくく消化のしやすいものを食べるようにするとよいでしょう。
休憩時間に軽食を取ることや、休日の前日に好きなものを食べるのもおすすめ
身体への負担を考え消化のしやすいものを中心としたメニューばかりを食べていると、日々の食事に物足りなさを感じてしまうかもしれません。これを補うためには、休憩時間に軽食を食べたり、休日の前日には体への負担を考えずに好きなものを食べたりすることが効果的です。
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快適な入眠には、軽めの運動がおすすめ
夜勤で働いている方の中には、朝帰宅して日中寝るという生活に慣れず、なかなか満足のいく睡眠が取れないという方も多いかもしれません。そのような方には、軽めの運動をすることがおすすめなのです。
運動すると、心地良い疲れで睡眠に入れる
人間の身体は、本来疲労がたまると自然に眠たくなるようになっています。しかし、仕事での疲労だけでは眠気が訪れずいつまでたっても眠たくならないということがあり、夜勤ではこのようなことがなおさら多いといえます。
一方で、運動による疲労は睡眠をもたらしやすいといわれていることから、夜勤明けでなかなか眠れない場合は軽めの運動をすることが効果的です。
個人の体力によるので、無理は禁物
睡眠のための運動をする際に注意したいのが、個人の体力の違いです。ある人にとっては1時間以上の激しい運動をしないと眠気を伴うほどの疲労は訪れないということもあれば、10分程度の軽い運動でもすぐに疲れて眠たくなるという人もいます。また、自分の体力に合わない激しい運動をすると、仕事に支障が出るほどの疲労が残ってしまうこともあるため注意しなければなりません。
このことから、睡眠を目的とした運動をする際には自分の体力を把握し、無理をしないことも重要といえます。
激しい筋トレやランニングより、ウォーキングがおすすめ
日常的に激しい運動をしていない人にとって、睡眠を目的として激しい筋トレやランニングをすることは実は逆効果で、場合によっては体を壊してしまう危険性もあります。睡眠を目的とする場合は、できるだけ軽めの運動をするとよいでしょう。
たとえば30分程度のウォーキングであれば、過度に疲れることはないため継続して行いやすく、眠りやすくなるだけでなくダイエット効果も期待できるという点からもおすすめです。
夜勤明けのお出かけで気をつけたいこと
夜勤明けには、外に出かけてリフレッシュしたいという方も多いことでしょう。その際は以下のポイントを抑えるのがおすすめです。
晴れている日は、サングラスの着用がおすすめ
人間は、日中に日光を浴びると夜眠りやすくなるといわれています。そのため、日中に外出すると短期間でも生活リズムが正常な状態に戻ってしまい、出勤時に影響が出てしまうことが考えられます。
外出時にこのことを防ぐためには、サングラスを着用して眼に日光が直接当たらないようにすると、ある程度の効果が期待できるとされています。
疲れたら、仮眠できる状態を整えておくのも重要
夜勤明けで外出をしていると、ふとした瞬間に突然睡魔に襲われることがあるかもしれません。しかし、夜勤をしている方は眠くなったときに寝ておかないと、仕事に影響が出てしまうこともあります。
このことから、外出時にはいつでも仮眠ができるようアイマスクを持ち歩く、または車の運転ができる人と外出して移動中に仮眠ができるようにしておく、といった対策を練るのも有効です。
「仕事に影響が出るから出かけない」はNG!
夜勤をしている人は仕事による身体への負担が大きいことから、生活全体が仕事を中心に回っているような状態に陥りやすくなっています。本当は夜勤明けに出かけたいけど、仕事に影響が出るから諦めるということが多い人もいるでしょう。
しかし、自分のやりたいことをやらないことは、仕事をする上でのモチベーション維持という点で逆効果。夜勤の場合でも出かけたいときは出かけるようにして、リフレッシュをすることがおすすめです。
限られた時間を有効活用する方法を考えてみよう!
夜勤で働いていると多くの睡眠時間が必要になるため、自由な時間はどうしても減ってしまいがち。そのことから、夜勤で働き続けるためには、自分が何をしたらリフレッシュできるのかをよく考え、限られた時間を有効活用する方法を見つけることが重要といえるのです。
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制作:工場タイムズ編集部