普段、生活をしていれば、風邪をひいたりケガをしたりします。
そのとき、病院にいって必ず出す「保険証」。ちょっとした病気やケガであれば、大金を払わなくて済むのは保険証のおかげです。
さて、この保険は働き方によっていくつか種類があるのはご存知ですか?期間工などの派遣の方々は、働く会社や所属する派遣会社が変わることが多いです。
その場合、どのような保険に加入することになるのでしょうか?
期間工が加入する保険は?
期間工とは一定期間の契約の元、工場で働いている方々のことです。その方々はどのような保険に加入することになるのかご説明します。
一般的には、実際に働く工場や会社の保険に加入します。ただし、求人サイトなどを通じて就職することになった場合、工場を紹介してくれた会社の保険に加入することもあります。いずれにせよ、保険の種類は「社会保険」と呼ばれるものです。期間工として就業する際に、入社書類と保険の加入手続きを同時にします。その手続きを済ませれば、後日、会社から保険証が渡されます。
社会保険以外にも「国民健康保険」と呼ばれる保険があります。これらの大きな違いは、社会保険は会社で加入し、国民健康保険は自治体で加入するという点です。正社員や派遣社員の場合は社会保険。バイトやパートの場合は国民健康保険に加入することが多いです。
また、保険料の計算方法が異なります。社会保険は現在の収入によって算出されます。それに対し、国民健康保険は前年1月~12月の収入によって算出されます。社会保険は会社で入る保険のため、保険料は会社が半分負担します。
社会保険のメリット
社会保険と国民健康保険。期間工が加入する社会保険にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
扶養がある
社会保険の大きなメリットの一つに「扶養」があります。家族がいる場合は、被扶養者としてみなされます。そのため、期間工とその家族全体で一定の保険料となります。一方の国民健康保険は扶養という概念がありません。家族の人数によって保険料が変わります。ただし、被扶養者には所得の制限があります、例えば、奥さんがパートをしていたら年間の収入を130万円未満に抑える必要があります。これを超えてしまうと扶養から外れてしまうので覚えておきましょう。
働けないときも安心
期間工がけがや病気で働けない場合、傷病手当として給料の2/3が支給されます。
出産時にお金がもらえる
出産したとき、出産育児一時金として42万円が支給されます。
育児がしやすい
赤ちゃんが生まれる前や後にお休みをもらっている期間、出産育児手当として給料の2/3の額が支給されます。
医療費が安く済む
小学校入学までは、病院代などが2割負担になります。また、小学校入学から70歳未満は、3割負担。70歳から75歳未満は1割の負担で済むなど、国民健康保険よりも多くの保障で守られています。
なお、期間工の契約期間が終了した後も、任意で社会保険に加入することができます。しかし、この場合会社には所属していないので、保険料が全額自己負担となります。期間工として働いている間に社会保険を延長するのか、それとも国民健康保険に加入するのかを考えておくとよいでしょう。
国民健康保険の解約を忘れずに!
期間工として働くまでに国民健康保険に加入している方もいるでしょう。期間工の方に限らず、保険の種類が切り替わった際に忘れがちなのが国民健康保険の解約です。
社会保険に加入しても、自動的に国民健康保険が解約されるわけではありません。そのため、国民健康保険の解約が別途必要になることを覚えておきましょう。しっかりと解約をしておけば、国民健康保険と社会保険、両方の保険料を収めてしまった。なんてことを防ぐことができます。
国民健康保険の解約手続きは、各市町村の役場で受付されています。その際、加入した社会保険の保険証、解約したい国民健康保険の保険証、本人を確認できる運転免許証などが必要となります。ただし、社会保険の保険証をまだ会社からもらってない、なんてこともあるはずです。そんなときは、会社に社会保険の資格取得証明書を発行してもらいましょう。保険証の代わりとして持っていくことができます。
また、万が一二重で保険料を支払っていた場合は、還付通知書という書類が自宅に届きます。この通知内容をしっかりと確認して、必要なことを記入しましょう。そうすることで、二重に支払ってしまった保険料を返してもらえます。
まとめ
期間工として働くときの保険について、理解していただけたでしょうか?働く会社、もしくは、紹介してくれた派遣会社などの「社会保険」に加入するのが一般的です。この社会保険以外にも、国民健康保険などの種類があります。社会保険にはいくつかのメリットがあります。例えば、扶養という制度があることです。家族がいる方にとってはお得な制度となっています。また、社会保険に加入する際にはそれまで加入していた保険の解約を忘れずしておきましょう。保険証は普段の生活で必ず必要になるものです。期間工として安心して働けるように、しっかりと手続きをしておきましょう。
制作:工場タイムズ編集部