女性はご自身の結婚や出産のことを考えるとき、ライフスタイルを見直すという方が多いと思います。そんなときに一番悩むのが「仕事」のことではないでしょうか。
女性の社会進出が飛躍的に進んでいますが、実際はどんな仕事があるのでしょうか。本記事では、多くの女性が活躍している工場でのお仕事をご紹介します。
女性の社会進出がますます注目されている!
近年増加傾向にある女性の就業率。政府が積極的に女性の就業支援をしていることもあり、一昔前は結婚したら家庭に入るいわゆる”専業主婦”の風潮がありましたが、現在では結婚・出産を経て働くことを選ぶ女性が多く見られます。
企業や国の働きによって社会的に女性が働きやすい環境が整いつつありますが、一方で女性は結婚や出産といった状況・環境の変化によって仕事が制限されやすいのもまた事実。過去には結婚・出産で退職するケースも多くありましたが、平成21年に「育児・介護休業法」が改正され、出産後の産休・育休制度や時短勤務制度が整ったため、女性たちが職場に復帰しやすくなりました。
働き方を自分で選べる幅が広がり、生活スタイルに合わせた仕事ができるようになった近年は、文字通り女性は働きやすくなっていると言えるでしょう。
女性は製造業の工場で働ける?
単に製造業の工場といっても、その内部にある職場環境はさまざま。中には女性に向いているもの、向いていないものも存在します。続いては、女性が働きやすい製造業・工場の職場環境、特徴をご紹介します。
未経験でも行える作業が多い
製造業の工場の仕事は男性が携わるもの、というイメージが依然として強いことから、この業界で働くことを検討されている女性の中には、全くの未経験者という方も多いでしょう。未経験でも行える作業が多い工場・製造業の仕事は、仕事内容だけでなく、工場や職場の雰囲気をつかんで今後につなげることができるという点でもメリットがあります。
女性でもステップアップがはかれる
仕事においての男女平等が叫ばれるようになった昨今でも、依然として男性の方がステップアップをはかりやすい体質が染みついている職場は少なくありません。特に男性の比率が高い職場では、そういった体質が根強く残っているところも少なからずあります。
一方で深刻な人手不足という問題を抱え、女性だけでなく外国人労働者などにも、より働きやすくなるように環境を整備している職場が多い製造業・工場の仕事。女性でも技術的、能力的なステップアップをはかりやすい環境が整った製造業の工場も多く、まさに女性が働きやすい職場の1つといえるでしょう。
女性の作業員比率が高い職場も
男性の作業員が多いイメージのある製造業の工場は、女性が少数派ということが女性自身に働きづらさを感じさせてしまうケースもあります。
一方で、業種や職種によっては女性の作業員が多い製造業の工場も多数存在します。のちほどご紹介しますが、それらの職場も女性にとって働きやすい環境であるといえます。
急な休みがとりやすい
例えば小さな子どもがいる家庭では、子どもの突然の発熱などで夫婦のどちらかが急に仕事を休まなければならなくなることがあります。近年は男性の育児への参加が進んではいるものの、依然としてそういったタイミングでは女性のほうが仕事を休まなければならないケースは多く、新たな仕事を探す際に「緊急時に休みがとりやすいかどうか」という点を重視する女性も少なくありません。
その点において、十分な人数の作業員を確保しており、作業員の急な欠勤にも対応できる製造業の工場は多数ありますので、そういった意味でも女性にとっては働きやすい職場だといえます。
こんな職場がオススメ
そんな働く女性にオススメの職種がこちら。工場のお仕事の中でも、重労働が少なく女性が活躍しやすい仕事を中心にご紹介していきます。
食品工場での仕事
工場のお仕事の中で、求人数が多いのが「食品工場のお仕事」です。パートやバイトとして働く女性が多いのが特徴で、女性ならではの細かい気配りや作業によって、食物の質や安全が守られています。
そんな食品工場で働くメリットは、「シフト勤務で時間の融通が利きやすい点」です。時間管理がしっかりされているので残業が発生しない工場は多く、時間の融通が利くため子育てをしながら空いた時間に働く女性が多いです。
軽作業
工場内での「軽作業」と呼ばれる仕事も、女性に好まれる仕事です。例えば「ライン作業」や「検品」「品質管理」などの職種が挙げられます。
ライン作業は主に、製造工程の中で手作業が必要な工程を担当します。具体的には「不良品の仕分け」や「シール貼り」などがありますが、主に単純作業が多く途中で作業に飽きないように、担当する工程を交代で行います。
検品は、完成した製品を出荷できる状態かチェックする仕上げの作業です。また品質管理は、製品をつくる機械の動作や温度をチェックし、製品の質や安全を守ります。
工場事務
工場事務は、商品の仕入れや完成品の確認、伝票処理、取引先との電話応対などの業務をメインに行います。パソコンスキルや電話対応の経験、簿記の資格などがあればよりスムーズに作業を進めることができますが、初心者や未経験者であってもチャレンジできるお仕事です。
現場の仕事にどうしても抵抗感がある人は、工場事務の仕事から始めてみるのはいかがでしょうか。ものづくりに関わる生産過程を業務の合間に感じることができ、やりがいを感じるお仕事ですよ。
女性が工場で働くメリット
それぞれの仕事におけるメリット以外にも、女性が工場で働くメリットをご紹介します。
繊細さや丁寧さが活かせる
担当する作業に集中できるので、一つずつ丁寧に仕事を進めたい人にオススメです。
また一見個人作業が多いように見えても、作業量の分担や進行にはチームで協力することが多く、より効率的に進めることができます。そのため、細かい心配りができる人であれば、チームワークや会話が大切な工場ではより一層活躍できそうです。
例えば、食品工場では盛り付けなどの繊細な作業も、丁寧に行うことでスムーズにこなせます。また検品作業では、流れるように仕事を進めるため協力的な気遣いが必要となり、その能力を活かせます。品質管理で言えば、機械や温度管理の細かな変化に気づけることが評価されるでしょう。
予定に合わせてシフトを組める
シフト制を導入している工場が多く、働きたい時間帯に合わせやすいのがメリットです。育児中の女性であれば、子どもの送迎時間に合わせてシフトを組み、学校行事に合わせて休みをとるなど臨機応変に対応してくれます。
製造業の工場勤務の仕事に転職する際の面接対策
製造業の工場の中にはとにかく多くの作業員を必要としているところも多く、大々的に求人情報を出しているようなところであれば簡単に採用してもらえるのではと考える方も多いかもしれません。しかし、工場側にとっては少しでも適性のある人材を採用することが重要であるため、それを見極めるための面接対策はしっかりと行っておく必要があります。続いてはその際の注意点をご紹介します。
仕事内容への関心の強さを伝える
工場側が転職希望者の適性を見極める際に着目するのが「仕事への意欲」です。これは他の業種、職種でも共通のことですが、製造業では特に全くの未経験者の場合、スキルや経験から適性を判断することは難しいため、仕事への意欲の重要度がより高くなります。
よって、製造業の工場の仕事へ転職・勤務する際には、何よりも仕事内容をしっかりと理解し、自身がその仕事内容のどこに関心を持っているのかをしっかりと考えておくことが有効だと言えます。
仕事内容に活かせる自分の能力を伝える
過去に製造業の工場で働いた経験が少しでもあれば、それによって得た能力は面接時に大きなアピールポイントとなります。
また仮に製造業の工場で働いた経験がなかったとしても、何かの検査を行った経験や、部品を組み立てる作業に携わった経験などがあれば、そのこともしっかりと面接で伝えるようにしましょう。たとえそれらの経験がその職場での仕事を行う上で活かせないものであったとしても、仕事への意欲を伝えることはできるかもしれません。
女性にとって働きやすい職場とは
女性の社会進出が進んでいる中、過去に比べ今はいろいろな職場が選べるようになりました。製造業の工場での仕事が初めての場合も、はじめから女性が長期的に活躍しやすい職種、安心して働ける職場を選べますので、トライしてみる価値は十分にあるでしょう。
更に育児や介護など時間に制約のある方でも、労働時間がしっかり決まっていて、イキイキと自分らしく働ける職場が増えていますので、自分の働き方にあった職場を探してみてはいかがでしょうか。
制作:工場タイムズ編集部