工場勤務と聞くと、「朝が早そう」というイメージを持つ人がいるのではないでしょうか。
24時間稼働しシフト制を採用している工場も多くあるため、早朝からの勤務や、深夜から朝にかけて勤務をすることもあります。
なかには「工場の仕事に興味はあるけれど、早起きは苦手」という人がいるかもしれません。
ここでは、なぜ早起きがつらいのかという理由と、その対策についてご紹介します。
朝早く起きるのがしんどい理由
朝が来ても、眠かったり前日の疲れが残っていたりして、布団から抜け出したくないという人は結構いると思います。身体がそのような状態になってしまうのには、いくつかの理由があります。
生活のリズムが乱れている
人間は朝に目が覚め、夜眠くなるという「体内時計」を持っています。徹夜でテレビゲームをしたり、休日に夕方まで眠るなどの不規則な生活を続けていると、体内時計が狂ってしまうため、疲れがたまりやすくなってしまいます。
寝る直前までスマホや携帯をいじっている
布団に入った後、ついスマートフォンや携帯を見てしまう人がいると思います。スマートフォンの画面から放たれているLEDライトには「ブルーライト」という物質が含まれていて、朝日とよく似た成分を持っています。夜に画面を見続けることによって脳が朝と勘違いして興奮状態になり、眠りが浅くなってしまうのです。
カフェインを含む飲み物を寝る前にとる
カフェインには覚醒作用という、目を覚ます成分が含まれています。そのため、カフェインが含まれている「コーヒー」「ココア」「紅茶」「緑茶」などを寝る前に飲むと、眠りにくくなってしまいます。
ストレスでイライラしている
人間はストレスがたまっていると、脳からドーパミンやアドレナリンという物質が出るために脳が休まらなくなります。イライラした気分のまま眠ると、深い眠りにつくことが難しくなるために目覚めが悪くなってしまいます。
朝からさわやかに働くために
朝早くてもすっきりと目を覚まし、元気に一日をスタートさせたいものです。それには、いつもの生活習慣を少し変えるだけで大丈夫です。
寝る前に食べ過ぎない
夜遅く食べたものは、寝ている間に身体が胃の中で消化しようとして活発に動くため、夜中に目が覚めたり、眠りが浅くなってしまいます。それを防ぐためには、食事の時間を早くしたり、夜食をとらないことが大切です。遅い時間に食事をすることがあるかもしれませんが、その場合はよく噛むことで食べ過ぎを防ぐことができます。
朝食は必ず食べる
人は朝食を食べることによって、眠っている間に使われたエネルギーを補い、体温が上がります。朝食を抜くと、集中力が落ちたり頭がボーッとしてしまいますので、忙しいときでも朝食を食べるようにしましょう。
寝る前に翌朝の行動をイメージしておく
翌朝起きてからどのように行動するか、イメージしてから寝るようにしましょう。たとえば「明日は朝早い出社なので、6時に起きて顔を洗い、朝食を食べて身支度を整えたら、6時30分には家を出る。6時48分の電車に乗って、7時30分には職場へ着くようにしよう」といった感じです。次の日の朝の予定を考えておくと、起きてからダラダラ行動することがなくなり、一日をスムーズにスタートすることができます。
睡眠の90分サイクルを意識する
人はただ眠っているわけではなく、眠りが浅くなったり深くなったりする状態を繰り返しています。これらは90分ごとに交代しているため、睡眠時間を90分サイクルに合わせると目覚めやすくなります。たとえば、90分×5回=7時間30分(450分)などです。普段から、この90分サイクルを意識するとよいでしょう。
朝、目薬をさす
朝、人間の目の中は乾いています。理由は、寝ているときは目を閉じたままでいるので、まばたきをしないためです。そのため、朝起きた後に目薬をさすと目に潤いが与えられ、しっかりと目覚めることができます。
シフト制で働く人がグッスリ眠れる方法
工場勤務の人がシフト制で働く場合、うまく眠れずに寝不足になってしまうことがあるかもしれません。そのような場合でも、工夫をすれば睡眠不足を防ぐことができます。
なぜシフト制は睡眠の質が悪くなるのか
シフト制の場合、深夜から早朝にかけて働く日が続いた後に、日中に働く日が入るなど勤務体系が一定ではありません。そうなると、「夜寝て朝起きる」という通常の生活リズムとはどうしてもずれるため、体内時計が狂ってしまうことになり、寝つきが悪くなるなどの症状が出ることがあるのです。
勤務ローテーションを工夫する
シフト制で働く場合、2種類のシフトの組み方があります。一つは勤務の時間帯が日勤→準夜勤→夜勤と徐々に遅くなっていく「正循環」。もう一つが正循環の逆で、夜勤→準夜勤→日勤と、勤務時間帯が徐々に早くなっていく「逆循環」です。
この二つのうち、正循環のほうが人の本来の生活のリズムと合っているため、身体への負担が少なくなります。シフト制で働いていて「睡眠の質が悪い」「寝ても疲れが取れない」などの自覚症状が出てきたら、職場の上司と相談して勤務ローテーションを調整してもらいましょう。
「早起きが苦手」は治すことができる
早起きが苦手という悩みを持つ人もいるかもしれませんが、夜寝る前や起床後の行動など生活スタイルをいくつか変えることによって治すことができます。朝から元気働けるようになるために、いつもの生活を見直してみましょう。朝シャキッと起きられるようになりますよ。
制作:工場タイムズ編集部