求人サイトや広告で「ミドル歓迎」という言葉を目にしたことはないでしょうか。
求人サイトでは専用コーナーが作られることもあり、注目を集めています。
しかし、「ミドル」について詳しく知らないという人もいるでしょう。ここではミドルの意味やミドルの仕事についてご紹介します。
「ミドル」とは?
工場や倉庫では幅広い年齢の人が働いており、40歳代から50歳代の方も多くいます。この年齢帯の人を求人サイトでは「ミドル」「ミドル層」「ミドルエイジ」と表記している場合があります。また、求人サイトによっては「エルダー」と呼ぶこともありますが、基本的には同じ意味です。
最近ではミドルならではといった仕事内容の求人も見られるようになってきています。一度会社を辞めた人や、出産や育児などでブランクがある女性が活躍の場を求めていることもあり「ミドル歓迎」の求人を出している工場が増えています。
厚生労働省の「平成 25 年賃金構造基本統計調査(全国)の概況」によると製造業で働くミドル男性の平均賃金はこのようになっています。
●40~44才:345.0(千円)
●45~49才:386.6(千円)
●50~54才:414.3(千円)
●55~59才:398.4(千円)
飲食店やスーパーなどのサービス業と比べると平均賃金は高い傾向になっています。
ミドルの人にとって魅力的な製造業のポイント
製造業や倉庫などでの仕事は、力仕事で難しいというイメージを持っているミドルの人もいるかもしれません。しかし、力仕事以外にもたくさんの仕事がありますし、ミドルの人にとって働きやすいと感じるポイントはいくつかあります。
必要なスキルを会社がサポート
研修やサポート体制が充実して、ミドルの未経験者を歓迎する工場は増えています。資格取得をサポートしている会社で働くと新たにフォークリフトなどの免許が取得できたり、新しい機械の操作方法を覚えたりすることができます。
シフトの種類が豊富
子育てをしながら働いていたり、仕事以外の第二の人生に挑戦していたりする人もいるでしょう。その場合は、自分の生活に合わせて無理なく働ける点は魅力的なのではないでしょうか。製造業や倉庫などでの仕事は、24時間ノンストップの現場もあり分業で行うことも多いです。そのため働ける時間帯が幅広く、自分の生活に合わせてシフトを選べることが多くなっています。
「人間力」を発揮できる
「ミドル歓迎」で人を募集している職場には、ミドル層の「人間力」に期待されています。大規模工場になると多くの人が働いていますし、年齢の幅も大きくなります。そのため、職場の人間関係や仕事上での連携をまとめられる人生経験が豊富な人が求められているのです。
ミドル層にオススメの仕事は?
ミドル層の人にオススメな具体的な職種をいくつかご紹介します。人それぞれ向き不向きはありますが、仕事選びの一つの参考にしてみてください。
軽作業
検品や梱包、仕分けなどの仕事を軽作業といいます。この作業は複雑な作業が少なく、力仕事も少ないので工場初心者の方でもチャレンジしやすい仕事です。場合によっては、力を使う作業もありますが「ミドル歓迎」の仕事であれば、体力に少し自信がないという人でも安心でしょう。
フォークリフトやクレーンを使用する仕事
倉庫等で用いられるフォークリフトやクレーン。免許(資格)が必要になりますが、力が必要な部分は機械が代行してくれるので、冷静な判断力や集中力を活かして安全な作業ができる人には向いています。
工場事務の仕事
お客さんとのやりとりをはじめ、電話応対、伝票作成、シフト表の作成など、工場事務の仕事は人気があります。経費精算の取りまとめなどを行うこともあり、コツコツと仕事ができる責任感のある方に向いています。女性も働きやすい環境です。いずれもパソコンでの入力作業やビジネスマナーなどの基本的な働き方ができれば問題はありません。結婚前や出産前に働いていた女性であれば、新たな仕事に挑戦するには最適な仕事といえるかもしれません。
まとめ
現場の要としてますます注目が集まる「ミドル層」。これまでに培った経験や知識が必要とされる場面が増えています。「ミドル歓迎」と書かれている求人は、体力や腕力など、体に負担がかかる作業や、複雑な作業が少ない傾向にあります。ミドル層の方はもちろん、20~30代の人も長く続けやすい仕事とも言えるでしょう。 今度転職をされる際には、「ミドル歓迎」の記載を仕事選びの一つの目安にしてみてはいかがでしょうか。
制作:工場タイムズ編集部