「メカニック」という言葉を、聞いたことがあるでしょうか。
自動車やオートバイなどの整備を思い浮かべる人が多いと思いますが、それだけではなく「機械の技術者」全体のことを指します。
メカニック以外にも製品の「アフターサポート」や「修理スタッフ」、保守やメンテナンスを行う「サービスエンジニア」などと呼ばれることがあります。
今回はメカニックのなかでも、修理の仕事についてご紹介します。
修理の仕事内容は?
修理の仕事を行うのが修理工です。修理工は、機械の故障を直してくれる技術者であり、修理を専門とした仕事です。身の回りは機械であふれています。携帯電話やパソコン、冷蔵庫などの電子機器や家電製品から自動車や電車といった乗り物など、壊れてしまうと生活に支障がでるものばかりです。しかし、故障してしまったときには初心者では直せない場合がありますよね。パソコンなどは、内部が複雑で変に触ってしまい悪化させてしまうのではと心配することが多いと思います。そのようなときに機械の修理や組み立てをしてくれる人のことをメカニックと呼びます。修理工などのメカニックが活躍する分野は幅広くあります。
修理の仕事と言っても機械を直すだけではありません。機械が正しく動くように、メンテナンスや点検をするのも大切な仕事です。例えば自動車の故障を修理する整備士は、車検など定期的な点検業務も行います。メンテナンスや点検作業は、機械を分解しクリーニングをしていきます。故障箇所や傷みが激しいものは部品を交換し、機械が故障するのを事前に防ぎます。それでも故障してしまった場合に、修理作業を行うのです。
修理作業は故障の原因を突き止めるのが一番大切な作業です。故障の内容を確認し、原因を突き止めます。原因がわかったら壊れている部品の交換をし、線が切れていれば繋げて機械が動くように直していきます。
修理の仕事の種類
修理工はどのような場所で活躍しているのでしょうか。ここでは修理工の仕事の種類をご紹介します。
企業の修理部門
製品をつくっているメーカーの修理部門での仕事です。家電製品の場合は、お客さんから故障した製品を預かって修理工場で直す場合もあれば、アフターサービスとして各家庭に行って直す場合もあります。自動車の場合は販売店に修理工場があり、メンテナンスや修理を行います。
修理会社
特定の製品の修理を専門としている会社です。メーカーに関係なく、その製品全般の修理を行います。例えば家電製品やパソコンなど修理する製品を絞ることで、必要な技術や用意する部品を少なくすることができます。また、メーカーと契約を結んで製品修理の下請けを行う場合もあります。ガス給湯器やエアコンといった製品はこのような下請け会社や工場が修理していることが多いです。
修理の仕事の魅力とは?
修理の仕事には、どんなやりがいやメリットがあるのでしょうか。ここでは修理の仕事の魅力に迫ります。
活躍できる範囲が広がる
修理工の仕事は機械修理・自動車整備・家電修理・業務用機器など幅広い分野にあります。勤務先も工場から企業の修理部門、修理会社までたくさんあります。
手に職を付けられる
修理の魅力は、「手に職が付けられる」ことです。技術を身に付ければ、将来の仕事選びの選択肢が広がるでしょう。修理工に必要な知識は、製品によっては共通する場合があります。たとえば、ハンダ付けは電子機器であればほとんどの製品で使う技術です。また、故障した箇所から原因を突き止めて適切な作業をするという点はどの分野でも役立ちます。そのような視点で仕事に取り組めることはキャリアにとってプラスでしょう。
製品に詳しくなる
好きなメーカーや製品があれば、その専門の修理工になることでより詳しくなれます。毎年新しい製品や技術が開発されるので、常に新しい製品に触れることができるでしょう。好きなものだと、より興味がわくので知識の取得も前向きになれるかも。
修理によってモノを長く使う
機械製品があふれる現在では、私たちの日常生活で何気なく使っているエレベーターや電車も修理工の人がていねいにメンテナンスを行っているものでしょう。省エネやエコなど、モノを大切にしようという世の中の流れを考えると、モノを長く使えるようにできる修理工の仕事にはやりがいを感じることができます。働く形態は、メーカーの工場への勤務であったり車でお客さんのもとを回ったりと、さまざまなので自分にあったスタイルを探してみましょう。
制作:工場タイムズ編集部