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船舶の配管は色で分けられる!? ガス、水道…配管工のお仕事とは?

2016/01/02公開 / 2023/06/02更新

水道管やガス管など、私たちの生活は配管に支えられています。こうした日常生活に関するもの以外に、船舶の中にも配管が複雑に張り巡らされています。

では、船舶の中で配管はどんな役割を果たしているのでしょうか?今回は、船舶における配管のお話から、配管工の仕事内容や魅力まで幅広くご紹介します。

配管工のお仕事とは?

船舶の話の前に、配管工の仕事について説明します。配管工とは、主に建築物の配管工事を専門としている技術者のことです。配管や設備機器の取り付けだけではなく、修理やメンテナンスまで幅広く担っています。取り扱う配管には種類がいくつかあり、それぞれで専門知識や技術が変わってきます。

衛生配管工

建築物の給排水工事を専門にしています。給水管や排水管などをつないで配管をつくる給排水工事とともに、洗面器や便器などの取り付けを行う場合もあります。

空調配管工

冷暖房関連の配管工事を専門にしています。空気清浄装備や冷暖房の換気設備の取り付け、メンテナンスを行います。

ガス配管工

ガス関連を専門にしています。給排水工事同様に、住宅の床下やビルのパイプシャフト(パイプを通すスペース)など狭い空間で作業行います。

配管工は、大手工務店やハウスメーカーからの依頼によって設備工事を行います。住宅やビルなど建築物での作業だけでなく、船舶の中でも活躍します。船舶には、いろいろな液体や気体を運ぶためにたくさんの配管が張り巡らされています。そのため、定期的なメンテナンスから取り付け、修理に至るまで配管工は大切な役目を担っています。

船舶の配管は色でわかる!

船舶の中には、とても長い配管が設置されています。配管で運ばれるのは「海水」や「清水」「燃料油」「潤滑油」「蒸気」「窒素」など複数あります。たくさんの輸送物質を通す配管をどう区別し管理しているかというと、管ごとの色で分けているのです。

具体的には「海水」なら緑色、「燃料油」なら赤色という分け方が一般的です。こういう色分けをすることで、配管工の人たちが事故なく仕事を進めることができるのです。ほかにはこんな色分けがされています。・清水管系…青色・潤滑油管系…黄色・蒸気管系…銀色・圧縮空気管系…ねずみ色・ビルジ(汚水)管系…黒色

配管工の魅力って?

私たちの生活に欠かせないライフラインを担う配管工。その仕事の魅力を紹介します。

資格がなくてもできる

特別な資格を取得しなくても配管工になることができます。そのため未経験や初心者が取り組みやすい仕事です。配管工を目指す人は、職業訓練校で専門知識を学ぶか、見習いとして現場で知識や技術を学ぶという二つの方法があります。実務の経験を積んで「配管技能士」や「管工事施工管理技士」、さらには「建築設備士」などの資格を取得すると、仕事の幅を大きく広げていくことができます。

モノをつくる喜び

配管は表に出る部分が少ないため、一見地味に見えます。しかし、配管が機能してはじめて建物や船舶が利用できるように、とても重要な役割を担っています。そのため、配管をきれいにつなぎ合わせて正しく機能させることは、「モノづくり」の喜びを味わうことができ、達成感も大きいでしょう。また、何か問題が起きたときは、配管工の出番です。修理して再びスムーズに動くようになれば、感謝されます。こうして見てみると、地味だというイメージの裏側で、実はスケールの大きな仕事を任されているのです。

生活の機能を支えている

配管工とは、人々が生活をする上で欠かせないライフラインを守り、支える仕事です。そのため、「蛇口をひねれば水が出る」「流した水が排水される」「スイッチを回せばガスが出て火が付く」――これらを当たり前にしているのは、配管工がいるからこそです。つまり、人々が快適に生活できる基盤づくりという重要なポジションに立っているのです。

また、船舶については、大きな船を動かすために数多くの配管が張り巡らされ、いろいろな気体や液体が行き来しています。それら色分けされた配管を守ることで、船舶の安全な航行に貢献する影の立役者が配管工なのです。

モノづくりの喜びをかみ締め、快適さを生み出す仕事

特別な資格はなくても、未経験からはじめられる配管の仕事。住宅やビル、船舶など活躍の場は幅広く、それそれの現場でモノづくりの喜びを味わえます。また、人々の生活に欠かせないライフラインを支え、快適な生活をつくり出すという達成感の大きな仕事でもあります。配管にはいろいろな資格があるので、自分のスキルが上がってきたと感じた人はこうした資格にチャレンジしてみると、仕事の幅が広がり、さらに充実感を得られるでしょう。

制作:工場タイムズ編集部

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