普段みなさんがコンビニやスーパーで手にする食べ物は、安全なものだと言い切れますか?
「普通はお腹を壊したりしないし、安全なんじゃないかな?」「消費期限は必ず確認しているし大丈夫」と、安心している方は多いのではないでしょうか。
その安心の裏には、国が決めた多くのルールや、安全な食品を届けるために働いている方たちがいます。
そこで今回は、どのようにして安全な食品がつくられているのか、また、その仕事内容について説明します。
どうして食品の品質管理が重要なのか?
普段、食品を買って口にしている私たち「消費者」と、食品の製造や販売をしている「企業」の両方にとって、食品の安全を保つこと、つまり「食品の品質管理」は重要なことなのです。なぜ食品の品質管理が重要なのか、詳しくお伝えします。
まず、私たち「消費者」にとって、安全ではない食品ばかりだったらイヤですよね。毎日、口にする食品が、もしも安全ではなかったら、しょっちゅうお腹をこわしたり、吐き気をひきおこしたり、場合によっては命に関わる危険性だってあります。安全な食品を口にしているからこそ元気 に健康的な生活が送れているわけです。
また、食品に関わる「企業」にとっても食品の品質管理は重要なことです。なぜかというと、安全な食品を提供しなければ、会社が潰れてしまう可能性があるからです。万が一、賞味期限を偽装したニュースを見た私たちは、どうするでしょうか?当然、その会社から買おうとは思わないですよね。その結果、その商品を買うお客さん がいなくなるので、企業として経営を続けていくことができなくなります。
食品の産地に関してウソの情報を記載してしまったケースなど、食品の安全に関わるニュースを見たことがある方も多いのではないでしょうか。そのようなニュースが取り上げられたことで、最近では今まで以上に、食品の品質管理の徹底や、それに関わる仕事が注目を集めています。
食品の品質管理方法
では、どのようにして食品の安全は保たれているのでしょうか。大事なことだから、国がルールを決めて管理しているの?それとも企業が取り組み をしているの?実は、そのどちらも正解です。
安全な食品を私たちが手にできるよう、例えば、日本では、国が「食品衛生法」などの法律といったルール を定めています。食品会社はそのルールを守り、管理を徹底しています。スーパーで食品を買う際に、消費期限や賞味期限を気にされている方は多いと思いますが、そういった表示を分かりやすく記載しなければいけないというルール や、外国から輸入した食品は、安全かどうかをチェックする機関へ、届け出を提出しなくてはいけない といったルールがあります。
また、企業が本当にルールを守っているのかチェックをするため、各都道府県に保健所という存在があります。保健所は、定期的に工場などへ立ち入り検査をおこなっています 。その際にルール違反が見つかると国から企業へ処分が下ります。場合によっては、営業停止や、数百万円の罰金などの重い処分 も・・・。
また、こういった国の管理だけではなく、企業が独自に取り組むケースもあります。国のルールよりも、厳しいルールを独自で定めたり、工場の設備をより安全なものにするために、投資をしたりしています。
このように、私たち消費者へ安全な食品を届けるため、国や企業、保健所が多くの取り組みをしているのです。
品質管理の仕事
では、安全な食品をつくるための仕事は、どのような内容なのでしょうか。食品品質に関わるお仕事は本当にさまざまです。 それではいくつか実際の仕事内容をご紹介します。
例えば、工場内を清潔に保つための清掃も大切なお仕事です。ほかにも、工場内の室温や湿度などの環境状態を管理するお仕事や、従業員の衛生状態をチェックして、資料にまとめるお仕事もあります。経験が長くなれば、従業員に対して衛生管理のアドバイスや、工場全体の働き方を改善するお仕事も担当するかもしれません。
また、品質管理は工場だけではなく、研究所でも行われています。作られた食品について、目には見えない細菌の検査などを行うこともあります。ただし、専門知識が必要なため、工場内の品質管理と担当を分けていることが多いです。
これらの仕事のほかにも、近ごろブームとなっている工場見学の対応をする場合もあります!
まとめ
この食品は安全なのかな?なんて、普段から考えることは少ないのではないでしょうか。「安全な食品」は当たり前と思いがちですが、私たちの手元に届くまで、国や企業が決めたルールや、仕事のおかげでなりたっています。食品の品質管理に関わる仕事は、決してミスが許されない仕事なので、責任感の強い方に向いています。工場見学ブームなどで、注目を集めるこの業界だからこそ、これをきっかけに、興味をもたれる方もいるのではないでしょうか。求人は多くでているので、この機会に話題の業界へチャレンジしてみてはいかがですか?
制作:工場タイムズ編集部