工場・製造業の求人で見る「ライン作業」の仕事。
作業のスピードや体力面、ミスなどきついと感じる部分をどうにかしたい!
そんな経験者だけでなく、未経験の方にも役立つライン作業のコツやメリットなどを解説します!
ライン作業のきついところ、デメリットは?
スピードが早すぎて間に合わない、ついていけない
ライン作業の仕事についたばかりの人から聞かれる声として「(ベルトコンベアで運ばれてくるものの)スピードが早すぎで作業が追いつかない」「慣れるまではついていけないからきつい」というものがあります。
特に食品工場のライン作業は流れが速く「作業が遅いと周りに迷惑をかけてしまうのがつらい」と考える人が一定数います。新人であれば仕事に慣れるまで多少時間はかかりますが、経験を積むことで解決することが多いです。
立ちっぱなしで体力的にきつい、しんどい
ほとんどのライン作業は立ち仕事です。そのため、同じ姿勢のまま長時間働くことにより足腰や首まわりなどの間接に負担を感じてつらいという人がいます。座れる時間は休憩中しかないため、体力面での不安を感じる人もいるようです。
またライン作業で延々と流れるベルトコンベアを見ていると一種の「車酔い」のような状態になり「頭痛や吐き気で気持ち悪い」「手足のしびれを感じる」といった症状が出ることも。これは同じ姿勢でい続けることによる血流の悪化が原因です。休憩中に軽いストレッチをするなど、体への多少のケアが必要です。
作業ミスをしないために長時間の集中力が必要
基本的には同じ作業を繰り返し行っていくのがライン作業の特徴。そのため、作業内容はすぐに覚えられるという反面、単純作業に飽きてしまい集中力が切れるということも。
「自分のミスでラインの動きを止めてしまうかもしれない」という精神的なプレッシャーや、眠気との戦い、行きたいときに行けないトイレ休憩など、集中力を切らせないライン作業の環境を気にする人もいます。これもある程度は経験を重ねることでタイミングがはかれるようになり解決することが多いです。
同じラインの人の作業スピードが遅いとイライラする
ライン作業に慣れてくると、自分の仕事に余裕ができ、やがて周囲の人の動きが気になってきます。たまたま同じラインに不慣れな新人や仕事の要領が悪い人がいるときは、頻繁にラインが止まってイライラと精神的なストレスを感じるかもしれません。
けれどかつての自分がそうだったように、新人であればやがて時間とともに仕事に慣れて問題が解決することが多いです。根本的に仕事の容量が悪い人は、残念ながら解決の見込みは少なく、ほとんどの場合は別工程に異動となります。そのため一時的に周囲の動きにストレスを感じても、ほとんどの場合はすみやかに問題が解消されるでしょう。
ライン作業のきつい点を克服するコツとは?
まわりの人の動きを真似してみる
黙々と一人でコツコツ仕事をこなすイメージのあるライン作業ですが、はじめはもちろん現場の先輩や同僚に仕事を教わりながら行います。休憩時も社員食堂などで周囲の人といっしょにご飯を食べたりお話もするため、ある程度のコミュニケーションは必要です。
仕事では自分なりにまず動作の感覚を覚え、はじめは周囲にいる、仕事に慣れているライン作業員の動きを真似してみるのがいいでしょう。それでも作業効率が悪いと感じた場合は、遠慮なくまわりに相談してみましょう。思わぬヒントで仕事がグッと楽になるかもしれません。
自分なりの工夫を取り入れてみる
ライン作業には決まった作業マニュアルがあるものの、それがすべての人にとってふさわしいとは限りません。そこで自分なりの工夫を取り入れてみてください。はじめは体力面の課題に直面し、慣れてくると作業を継続する精神面の工夫が必要になってきます。
ここではライン作業が単純作業の繰り返しで時間の経過が遅く、仕事が長く退屈に感じられるようになった際の対策方法をいくつかご紹介します。
仕事の効率化を考える
ライン作業のスピードアップのため、細かい動作の一つ一つに対して入念に分析します。作業の順番や使う道具の位置などを細かく変えることで、作業スピードがどれだけ変わっているかを自分でチェックしながら、効率的に仕事を進めるのがポイントです。
楽しいことを考える
人は楽しいことに集中していると時間が早く過ぎていくものです。逆にいえば、楽しくないことをしている時間は長くつらく苦痛に感じられるもの。そういうときは、ライン作業をしながら休日の過ごし方など楽しいことを考えて脳を活性化させ、時間が早く過ぎると感じる状態を作りましょう。
音楽を脳内再生する
音楽鑑賞が趣味の方は、好きな音楽をフルコーラスでイメージしながら頭の中で再生してみてください。ポピュラー音楽であれば1曲だいたい3分から5分強のものが多いので、15〜20曲でおよそ1時間とカウントできます。ライン作業に対するモチベーションや集中力が高まりますよ。
時計を見すぎない
時間を気にしているとき、人は頻繁に時計を見てしまいがちです。けれど時間が早く過ぎてほしいときこそ針の進みは遅く感じられるもの。そういうときは、いっそ時計を見ないようにします。ライン作業中にどうしても見たいときは、時間を予想してクイズのように答え合わせをするというのも手です。
反復するリズムと一体化し作業に没頭する
人には一定のリズムが繰り返されることに心地よさを感じるという一面があります。音楽でいえばミニマルテクノといった、決まったリズムでメロディが微妙に変化しながら延々と続くものを好む人がいるのです。ライン作業の反復練習を行いリズムと一体になることで、没入する感覚を身につけるというのも時間を忘れる方法の一つといえるでしょう。
100%を目指そうとせず「検品に通ったらOK」の気持ちをもつ
ライン作業において、作業の正確性やミスを防ぐことはもちろん大切ですが、わずかなズレや微妙な違いなどを気にしすぎるあまり、その修正に気がとられて次の動作が遅れてしまうことがあります。
製品が無事に出荷されることがライン作業において重要ですので、自分の工程では「検品を通過すればOK」くらいの気持ちで取り組むことが、ライン作業の仕事に慣れるコツだといえます。特に完璧主義の傾向がある人は参考にしてみてくださいね。
ライン作業に向いていない人、向いている人とは
ライン作業に向いていない人
飽きっぽい人
ライン作業の仕事は基本的に同じことを何度も何度も繰り返し行う反復作業です。単純作業を退屈に感じて集中力が続かない人、つまり飽きっぽい人には向いていません。
同僚・職場仲間とのコミュニケーションを重視する人
仕事はじめは先輩や同僚などからアドバイスをもらったり、休憩中に談話をする機会があったりしますが、仕事中は基本的に作業に集中するため、会話はほぼありません。なのでコミュニケーションの重要性を強く感じる人には、ライン作業は向いていません。
体力面に不安がある人
立ち仕事がメインとなるライン作業の仕事。足腰に多少なりとも負担をかける仕事が多いため、業種や取り扱う商品などにもよりますが、多少の体力は必要です。一般の人に比べて著しく体力や体調面に不安を感じる人には難しい仕事かもしれません。
ライン作業に向いている人
集中力を持続し、冷静な判断ができる人
「不適合品」「不具合品」といった不完全な製品を生み出さないために行われているといっても過言ではないライン作業。繰り返しの作業の中で細かい変異や差分に気づき、冷静な判断力とエラーを見逃さない誠実な気持ちで取り組める人に向いている仕事だといえます。
黙々と作業できる人
コツコツとした作業をひとつひとつ、丁寧にこなす人におすすめなのがライン作業。教わった手順どおりに作業をただこなすだけでなく、自分なりの工夫を見つけられる人だと成長スピードはさらに早まるでしょう。自分で少しずつやり方を工夫できれば、スピーディかつ確実に作業を終えられます。仕事へのモチベーションも自然と高くなるでしょう。
好きなものに関わりたい人
ライン作業の仕事は、製品を生産している業種ならほとんどの企業で募集があります。車が好きな人は自動車メーカー、スイーツが好きな人は食品メーカーといったように、自分が好きな業種や製品・商品から仕事を選ぶこともできます。好きなものに関わることで自身のモチベーションを上げて、さらなる成長につなげることができます。
ライン作業のメリットや魅力は?
仕事を覚えるのが簡単で時間がかからない!
多くは作業が整理され簡単に取り組めるようになっているライン作業。マニュアルや指導方法が確立されているため、仕事を覚えるのにあまり時間がかかりません。
そのためライン作業の仕事であれば、すばやく作業を覚え、他の仕事に比べると早い段階で一人前の従業員として活躍することができます。また企業側からしても、従業員に細かい指示や指導をする必要がないので、多くの人を雇いやすいというメリットがあります。
未経験OK! 正社員も目指せる
ものづくりに関わる際、ある程度特殊な知識や技術が必要なことがあります。ライン作業の仕事は製品製造の一部を担当するため、そこまで複雑な知識や技術が必要ないことが多いです。経験や知識はないけどものづくりに関わりたいという人は、未経験からライン作業に関わるのがおすすめです。
ライン作業の雇用形態としては、アルバイトや派遣社員・契約社員などがありますが、ある程度仕事を続けていくと正社員登用のチャンスがある職場もあります。筆記試験が多いですが、正社員になったあとは現場リーダーなど、キャリアアップと昇給を目指せます。
慣れれば楽? さまざまな工夫で働きやすく、やりがいも感じる
体力面での工夫といえば、休憩中のストレッチや、立ち仕事の疲れを軽減するための靴選びなどがあります。精神面での工夫は、仕事に慣れればある程度は考えごとをしながらライン作業に取り組めるため、作業をもっと効率的に進めるコツや、ときには仕事以外のことを考えながら作業をするのも一つの手です。
コツコツとした仕事であるライン作業ですが、慣れれば楽という人も多く、実績を積み上げることで正社員への道や現場リーダーとして他の従業員をマネジメントするなど、やりがいも多く感じられるのがライン作業の仕事だといえます。
ライン作業とは、ベルトコンベアで流れる製品を扱う仕事
正式名称は「ライン生産方式」
ライン作業とは、ベルトコンベア上に流れる製品を扱う作業全般のこと。イメージしやすいとすれば、自動車工場でドアにミラーをつけたり車体にエンジンを積んだりする、いわゆる製造現場における流れ作業のことをいいます。
ライン作業の正式名称は「ライン生産方式」と呼ばれ、一つの製品を大量に製造するために工場で広く採用されている生産方式の一つです。
どんな製品を扱うの?
ライン作業で扱われる製品としては、先にあげた自動車やバイク・航空機などの乗りもの関連(部品含む)のほか、エアコン・洗濯機・冷蔵庫などの家電製品、IC・半導体といった精密機器、パンやサンドイッチ・ケーキ・お菓子などの食品関連、シャンプー・リンスや化粧品といった生活用品などさまざま。
自動車工場、半導体工場、パン工場(食品工場)、化粧品工場など、扱う製品によってライン作業の職場環境も異なります。たとえば食品工場であれば、衛生面での対策を万全にするために手洗いやマスク着用が義務づけられていたり、半導体工場であれば「クリーンルーム」と呼ばれる無菌室で専用のスーツを着ながら作業をするといった環境になります。
どんな工程があって、何をするの?
主にライン作業における工程は「組み立て」「加工」「機械オペレーション」「検品」「梱包」「仕分け」などがあります。
組み立て
文字どおり製品を組み立てる工程です。パーツを組み合わせ、一つの製品を組み立てて(作って)いきます。「組付け」という言葉もほぼ同じ意味の作業だと考えてください。
加工
材料を機械や手を使って変形、変質させて加工する工程です。自動車であれば窓枠をプレス(圧縮)して変形、溶接、研磨など。食品であれば素材を小さく切ったり焼いたりします。
機械オペレーション
機械を操作して製品を加工する工程です。作業者は「マシンオペレーター」と呼ばれ、主に金属加工でねじ穴をあけたり金属をカットしたりする作業が行われます。
検品
製品の中に不良品がないかを調べる工程です。工業製品であれば動作チェックなど、食品であれば異物混入や形状チェック、化粧品であれば容器の破損や液漏れなどを確認します。
梱包
商品を紙で包装したりダンボールにつめたりする工程です。配送時に中身が壊れないよう緩衝材(プチプチやエアパッキンなど)を入れ、ガムテープなどできれいに仕上げます。
仕分け
完成した製品の配送先を振り分ける工程です。トラックへの積み込み作業とあわせて行われることもあり、正確さとスピードが求められます。
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制作:工場タイムズ編集部