2月22日といえば、2(ニャン)2(ニャン)2(ニャン)で「猫の日」。「じゃあ、2月2日は…? 」 というツッコミはさておき、日本語って「猫」がつく言葉が多いと思いませんか?
猫舌や招き猫、猫に小判、借りてきた猫とか…。ちょっと考えただけでも結構出てきますよね。ということで、今回は「猫」がつく言葉の由来や意味を調べたので、その内容をご紹介します!
意外なルーツや発見があるかも? ぜひ最後までお楽しみください!
「猫」が付く、あの言葉の意味や由来を調べてみた
「猫」がつく熟語・慣用句・ことわざ、改めて調べてみるとけっこうたくさんあるんですよね。
でも、なんでその言葉に「猫」がつくのか、真面目に考えてみるとなんとなく予想がつくものもあれば、「なんで?」と疑問を抱かずにはいられない言葉もあります。
そもそも「由来なんて深く考えたことないよ! 」って人も多いはず。
そこで、今回は皆さんに代わり「猫」がつく言葉の意味や由来を調べてみました! 思わず人に話したくなっちゃうような小ネタをたくさんご紹介します!
なんで熱いものを食べられない人のことを猫舌って言うの?
「猫」がつく熟語の代表といえば「猫舌」ですよね。
猫舌の意味は、皆さんご存知のとおり、熱い食べ物が苦手な人のことです。この言葉、実は江戸時代に生まれたという説があるんです!
江戸時代、猫はネズミを捕まえてくれるため、愛玩動物として家の中で飼われていました。
人間は、一緒に暮らしてるかわいい猫ちゃんにできたての熱い食べ物を食べさせようとするものの、なかなか食べてくれない…。
それから「猫って熱いものは苦手なんだ!」という認識が徐々に広まっていったんだとか。そこから派生して「熱い食べ物が苦手=猫の舌みたい=猫舌」っていう言葉が生まれたようですね。
ちなみに、猫舌の対義語は「犬舌」だと思いがちですが、犬も熱い食べ物は苦手な様子。つまり、同じ意味で「犬舌」になっていた可能性も無きにしもあらずってわけですね。まったく、誰が言い出したんでしょう…?
『猫車』と聞いて真っ先に浮かぶもの、アレしかないよね?
「猫車」とは、車輪が1個ついていて、土砂とかを入れて手で押して運ぶアレです。
正式には「一輪車」「手押し車」という名前らしいのですが、工事現場や地域によっては「猫」「猫車」と呼ぶんですって!
個人的には「手押し車一択」だったので猫車という言葉を初めて知ったときは、てっきりかの有名な猫型バスの別称かと思いました。
猫車の語源にモノ申す
でも、なぜ「”猫”車」と呼ぶのでしょうか?
いろんな説があるんですが、1つは逆さにすると丸まった猫の背中に似ているからという説。言われてみると、まぁそう見えなくもない…が、ちょっと無理があるのでは…?
2つ目は、猫が好んで通るような狭い道も通れるからという説があるようです。たしかに、猫車自体の幅は広いけど、一輪車だから狭い道は行きやすいかもしれない。納得です!
見た目が似てる説については、正直、愛猫家の私としては異議ありですが、あの道具が「猫車」と呼ばれていることを知り、ちょっと親しみがわきました!
招き猫が縁起物として担がれるようになったのはいつから?
縁起物として日本人なら誰もが知っているであろう置物「招き猫」。
これ、冷静に考えてみると招き犬、招き猿、招き鳥など、「べつに猫じゃなくてもよくない? 」と思いません?
もうすっかりあのイメージが定着しているので、いまさら変えようとは思わないですが、やはり、なぜ猫なのかは気になりますよね。
毛繕いしている姿? 農家の味方? 諸説あり!
実は、招き猫がいつから、どういう由来で生まれたのかは明確になっておらず、これまたさまざまな説があるようです。
たとえば、猫が毛づくろいをする姿が「手招きをしているように見える = 福を引き寄せる」といわれるようになった説。
2つ目は、農作物を守るために猫はネズミを駆除してくれるので、農家さんにとっては福を招く生き物だったという説です。
ちなみに招き猫がどちらの手を上げているかで、意味やご利益が違うのでチェックしてみましょう。
右手:金運・幸運アップ
左手:商売繫盛・良縁
なるほど…では、両手を上げた招き猫でお願いします!(笑)万歳!
借りてきた猫、それ私です
続いてご紹介するのは「借りてきた猫」という慣用句。
意味は、普段はよくしゃべって威勢がいいのに、場所や相手が変わると急におとなしくなる様子を表しています。
実は、猫って環境の変化に弱い習性があるんですよね。自分の縄張りではない場所だと不安になって緊張してしまうんだとか。
由来については、江戸時代、ネズミ駆除のためにほかの家から猫を借りて駆除することが多かったようで、その際、環境の変化に弱い猫があまり働かなかったという説が有力です。
とはいえ、環境が変わると急におとなしくなるのは人も一緒ですよね。4月に入り、進学やら就職やらで、新たなステージ、環境に身を置く人も多くなるはず。
いつもは快活、元気いっぱいなのに、あちらこちらで「スン…」とおとなしくなった借りてきた猫状態の人が大量に発生すると思うと、ちょっと和みますね。
猫に小判
続いて「猫」がつく言葉ランキングでTOP3に思い浮かぶであろう「猫に小判」。
自分がどんなに貴重なものを持っていても、その価値がわからない人には何も役に立たないという意味ですね。
ちなみに「猫に小判」と同じ意味を持つ言葉には以下のような言葉も。
・豚に真珠
・馬の耳に念仏
・雀に鞠
・犬に論語
…意味を考えると、たしかにって感じですが、気になるのは組み合わせ。
これまたルーツは江戸時代なのですが、猫は犬と違いしつけができないことから、人々にとって「猫 = 身近だけれど思い通りにできない動物」の象徴でした。
そして小判は「貴重なもの」の象徴です。
「人と意思疎通が取れない = 人にとって貴重な小判の価値も分からない身近な動物」ってことで「猫に小判」となったわけですね。
「じゃあ招き猫ちゃんが小判を持っているのは、何か関係しているのかい?」と新たな疑問が出てきましたが、沼にハマりそうなのでこのへんにしておきましょう!(笑)
まとめ
「猫」がつく言葉の意味や由来を紹介してきましたが、いかがでしたか?
調べてみると「猫」がつく言葉って、本当にたくさんあるんですよね。普段から使うことの多い「猫舌」をはじめ、会話ではほとんど使わない「窮鼠猫を噛む」とか…。
ほかにも面白い意味や由来の「猫」がつく言葉がありますので、気になった人はぜひ調べてみてくださいね!
制作:工場タイムズ編集部