「自分でPCをつくってみたいけど、難しそうだな」と思っている人はいませんか?
実は初心者でもPCを比較的簡単につくるコツがあります。自分でつくれば、既製品を買うより安く、自分の好みに合ったPCが出来上がります。
では、どうすればいいのでしょうか?どんな点に気をつければいいのでしょうか?今回は、初心者にもできる自作のPCについてご紹介します。
PCを自作するメリットとは?
PCを自作することには、たくさんのメリットがあります。代表例を挙げてみます。
修理やカスタマイズが簡単にできる
既存メーカーのPCの場合、故障を自分で直そうとしたり自分の好みに合わせてカスタマイズしようとすると、メーカー独自の部品が必要になります。それらの部品は一般のPCパーツ販売店では取り扱っていないため、修理はメーカーに出すことになります。時間がかかりますし、保証期間がすぎていた場合は修理費用も高額になります。
しかし、自作PCなら簡単です。部品は「ATX」や「マイクロATX」という統一の規格でつくられているので、PCパーツ販売店で簡単に手に入ります。もちろん、修理代金も抑えることができます。
好きなモノを選択できる
好みのPCをつくるには、ハードディスクやメモリの容量などを自由に選んで注文できるBTO(Build to Order=受注生産)のPCを購入する方法もあります。しかしパーツによって製造メーカーがわからない場合があり、これも購入した店舗などを通して修理を依頼します。
自作する場合は、信頼度の高い好きなメーカーのパーツを組み合わせることが可能です。好きなデザインのPCケース(PC本体のケース)を選べば、オリジナリティあふれるPCをつくることもできます。
パーツから知る
PCとは部品が集合している機械です。それぞれのパーツが個々の役割を果たしています。そこで自作PCにとって非常に重要なパーツについて説明します。
PCケース
PC本体のデザインを左右するPCケース。どれを選ぶのかによって、新しくパーツを取り付けて機能をアップさせたいときの「拡張性」や、動作音に影響を与える「静音性」が変わります。
まずはサイズから選びます。大きいものから「ATX」、「マイクロATX」、「ミニITX」と続きます。「大は小を兼ねる」で、取り付けるパーツ選びの幅が広がることを考えると、初心者の人にはATXがオススメです。
PCケースに電源がついている場合もありますが、そちらはオススメしません。あくまでも付属品レベルの電源といえるので、別に準備したほうがいいでしょう。
CPU
データ処理の速度に影響を与えるのがCPUです。性能が高いほどPCをサクサク使用できます。CPUでオススメしたいのは、IntelとAMDの2大メーカーです。どちらも同じような精度ですが、初心者の人は有名なIntelを使用するほうが良いでしょう。
マザーボード
CPUやメモリなどの電子部品を搭載したのがマザーボードです。新たに取り付けるパーツは、何らかの形でマザーボードに組み込まれます。選び方は使用するCPUや拡張性を考えながら、初めに選択したPCケースのサイズに合わせましょう。
またマザーボードにはメモリを指し込むためのスロット(溝)が搭載されているため、メモリの規格に対応できるタイプを選びます。メモリはDDR3 、DDR2、DDRの順に古くなっていきます。DDR3を選び、マザーボードもDDR3に対応しているモノを選びましょう。
光学ドライブ
DVDやブルーレイなどの外部ディスクを挿入して読み込むためのパーツです。これまではCD・DVDのみのタイプが多かったものの、最近ではブルーレイドライブの人気が高まっています。ただ、ブルーレイドライブは倍以上の値段がかかるので、パソコンでブルーレイを見ない人はDVDドライブで十分です。
初心者が気をつけたいこと
初心者がPCづくりで不安になるのは「失敗しないか」でしょう。初心者がつまずく箇所はほぼ同じです。これらの要素を抑えておけば、オリジナルのPCをつくれます。
パーツの組み合わせが合わない
規格の違うマザーボードとメモリを購入してしまった例など、初歩的な確認ミスです。ほかにはサイズの違いで組み合わせがうまくできない、配線が合わないといったことが起きます。
配線が足りない
機能性の高いPCをつくるときの注意点です。安物の電源ユニット(コンセントの電気をパソコンで使える電気に変えるパーツ)などを購入したとき、ケーブルを接続する端子の数やケーブルの長さが足りないという事態が起こりがちです。
慣れれば簡単な自作PC
マザーボードを基板に組み合わせていけるため、初心者でも比較的容易にできるのが自作PCです。好きなパーツを組み合わせてカスタマイズでき、修理の際にもパーツが安価で簡単に手に入ります。「難しそう」と自ら敷居を上げずに、ぜひ挑戦してみてください。世界でただ一つ、自分だけのお気に入りのPCが手に入りますよ。
制作:工場タイムズ編集部