皆さんは「工場の仕事」にどんなイメージを持っていますか? 規則的で淡々と働いている様子が目に浮かぶ方も多いかもしれません。
ただ、工場全体は機械的に動いているように見えても、実際に動かしているのは人間。一見淡々とした仕事の背景には一人一人の人生の営みがあるんですよね。
今回はそんな工場で働く人々が登場する作品に注目。工場の立て直しに奔走するお仕事系映画に、ものづくりに賭ける人の思いを綴ったドキュメンタリー、そして工場勤務の登場人物の人生を静かに描く人間ドラマなどから、特に「泣ける」作品を厳選してみました!
涙が止まらない…! 工場で働く人々が登場する「泣ける」映画作品3選
ストレス解消に「涙」が効果的って知ってましたか? 大人になると泣く機会ってそれほどないですし、ネガティブなイメージを持たれる方もいるでしょう。。
けれど辛いことがあって思いっきり泣いた後にぐっすり眠れたり、号泣した後に心が軽くなったりした経験がある方も少なくないのでは?
実は人間は泣くことで心や体の緊張をほぐし、リフレッシュしていると医学的に証明されているのだそうです。つまりストレス社会で頑張っている人こそ、涙を流して泣くことが大切! ということなんです。
ここからは、製造業で働く人もそうでない人も共感&感動できる作品をご紹介します。中には観たことがある作品もあるかもしれませんが、何度観てもすばらしい名作ばかりなので、もう一度思い返しながら鑑賞するのもオススメですよ。さっそく一作品ずつ見ていきましょう!
ALWAYS 三丁目の夕日
2005年に公開された『ALWAYS 三丁目の夕日』。『STAND BY ME ドラえもん』などの監督・脚本で知られる山崎貴監督による大ヒット映画です。
舞台は東京タワー建設時の下町
物語の舞台は、東京タワー建設中の昭和33年の東京。下町で、鈴木則文(堤真一)が営む町の自動車修理工場「鈴木オート」に、集団就職で青森から六子(むつこ・堀北真希)がやってきます。
これから立派な車工場で働くんだ!と心躍らせて上京してきた六子は、小さな町工場を見てがっかり…。慣れない仕事に困惑しながらも、住み込みで働き始めます。
そんな鈴木オートの向かいには、売れない作家茶川竜之介(吉岡秀隆)が営む茶川駄菓子店があります。茶川はひょんなことから身寄りのない子ども淳之介(須賀健太)を引き取ることに…。
感動はラストシーンだけではない
そんな高度成長期の日本、貧しくても活気あふれる下町で暮らす人々の喜怒哀楽を描いた作品です。特に六子と淳之介、それぞれのクライマックスのシーンは必見です…!
たとえ血のつながりがなくても、一緒に生きていけば温かい絆が生まれるんですよね。登場人物たちにつられて、ついつい号泣してしまいました…。
ちなみにこの作品、当時の小道具にもこだわって作られていて「ダイハツ ミゼット」や「トヨタ パブリカ」など、昭和の国産車が多数出てくるのも見どころです。レトロカ―好きにもたまらない作品になっているので、ぜひ細かい部分にも注目してみてくださいね!
手紙
続いては、東野圭吾原作の映画『手紙』。2006年に山田孝之主演で映画化され、2018年にテレビドラマ化もされている作品です。
とある家に空き巣に入り、図らずもその場で強盗殺人を犯してしまう兄、武島剛志(つよし・玉山鉄二)。 一方、高校生だった弟直貴(山田孝之)は、唯一の肉親だった兄が刑務所に服役することになり、一人で生きていくことになります。
強盗を実行してしまった理由
実は剛志が強盗を実行したのは、弟の大学進学費用のため。兄は決して悪どい強盗殺人犯などではなく、弟に対する愛情に溢れた人物だったのです。
そうして進学を諦めた弟のもとに、月に一度、獄中の兄から手紙が届くようになります。「殺人犯の弟」として、加害者家族になった直貴の人生を描いた作品です。
人生に次々と立ちはだかる、殺人犯の家族というレッテル。一方で誰よりも弟を想っている兄、そして「手紙」の存在に、次第に直貴は心を引き裂かれていき、ついにある決断をします。最後に直貴が選ぶ道を、ぜひ映画で確認してみてくださいね。
「ひとりの人間」として接してくれる仲間の存在
高校卒業後、直貴はリサイクル工場に勤めるんですが、昼休みに親友の寺尾(尾上寛之)と漫才の練習をしている姿や、食堂で働く白石由実子(沢尻エリカ)に好意を寄せられアプローチされるシーンなど、何気ないシーンにほっとするんですよね。
「殺人犯の家族」ではなく「ひとりの人間」として扱ってくれる仲間がいる。自然体でいられる環境があることを、こんなにありがたく感じる映画って中々ないかもしれません。
キンキーブーツ
最後は、沢山泣いて笑って、勇気が湧いてくる映画をご紹介します!それが2006年公開の映画『キンキーブーツ』。
ブロードウェイで長年愛されてきたミュージカルの映画化で、小池徹平と三浦春馬主演の舞台も記憶に新しいですよね。
極限状態でひらめいたアイディア
物語の舞台は、イギリスの田舎町にある老舗の靴工場「プライス&サン」。ある日経営者が急死し、跡継ぎであるチャーリー・プライス( ジョエル・エドガートン)は、思いがけず工場を継ぐことに。
けれど、蓋を開けてみると工場は経営難で閉鎖寸前、家族を守るために、リストラも待ったなしという状況。
いよいよ従業員の一人にリストラを言い渡そうとしたとき「ニッチ市場を開拓しろ」と言われ、チャーリーはひらめきます。ドラァグクイーンのブーツを作ることを。
ドラァグクイーンとは?
ちなみにドラァグクイーンとは、煌びやかなメイクと派手な衣装の女性姿で舞台に立つパフォーマーのこと。パフォーマンスには、派手でセクシーなハイヒールやブーツは必須です。
でもそんなデザインかつ、サイズの大きい靴なんて、特注品しかありませんでした。クイーンたちが仕方なく女性物のブーツを無理に履いて舞台に立っていたことを知ったチャーリーは、ここに商機を見出したのです。
新製品発表のため、ロンドンで出会ったドラァグクイーンのローラ( キウェテル・イジョフォー)にコンサルタントを依頼しますが、多忙なスケジュールに従業員たちは猛反発。果たして新作発表に間に合うのでしょうか?
「元気」を出したい時に
物語の主人公であるチャーリーは、リーダーシップを発揮して周りを巻き込んでいくような人物ではありません。ただ、情けなくて頼りない主人公が仲間に助けられながら逆境を力に変えていくストーリーには、誰もが共感するはず。
見どころは、やっぱりラストシーンですね。すばらしい演出に号泣必至。ちなみにキンキーブーツの劇中、登場人物たちが歌う曲はあのシンディ・ローパーが作詞作曲を手掛けています(最高!)。
聴いているだけでも、気分を上げてくれる名曲揃いです。
元気がほしい時にぜひ観てみてくださいね。
まとめ
人生について考えさせられたり、明日も頑張ろうと元気づけられたり…。
たっぷり泣いた後すっきりした気分になれるような名作をご紹介してきました。
作品は各動画配信サービスなどでも観られるので、気軽にチェックしてみてくださいね!他にも、工場が舞台になったドラマや映画、アニメなど好きな作品があれば、ぜひTwitterで教えてください!
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
制作:工場タイムズ編集部