どんなときに「エモい」「エモ!」を使っていますか?「なんとなく」「イメージで」使っている人が多いかも。実は「エモい」は英語の「emotional(エモーショナル)=感情的な」から生まれた、一応「日本語」だったりする。そして「形容詞」。
では、どんな感じを表現している?
「ヤバいぐらいキレイ!」「見て、ドキンとした」「懐かしい気分」みたいな、ハートが動くグッズ、シーン、セリフ、歌などに形容詞「エモい」をつける感じ。
今回はインスタグラムで人気の「エモい」写真についていろいろ、「エモい」写真の撮影方法、スマホで撮影した画像を「エモい写真」に大変身させるおすすめ無料編集アプリを紹介しよう。
✕「キモい」と間違えないように、あしからず。
「エモい写真」とは?
「エモい写真」とは、どんな写真? あえて、イメージの範囲を少しずつ狭くして考えるとわかりやすいかも。
「感情が動く写真」
↓
「ぐっとくる写真」
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「心に響く」
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「レトロな」
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「感傷的」
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「情緒的」
なんとなく伝わっているだろうか(笑)?
物悲しいような、哀愁を感じるような写真。全体としてシルエットやアンダーな光(露出をアンダー気味=暗い)が多く、逆光もあり。光は、明るいライトや太陽の光ではなく、夕暮れの光や電球のような温かい色味の光がメイン。
被写体もにじんだようにぼやけて見える構図や、人物なら横顔、後ろ姿、シルエットといった写真が近いのかもしれない。対角にあるのは「映える写真」になる。明るくパッと晴れわたった日差しの下、ピントがきれいに合い、鮮やかでシャープな写真。
平成は一昔前の子供時代、もしくは覚えていない世界になるから「レトロ」。ちなみにもっと前は「明治モダン」、「大正ロマン」、「昭和ノスタルジー」とか。
つまり、「平成」グッズはレトロで「エモい」ということになる。もしかして、家で眠っているものがあるかも。
「エモい」写真を撮る方法
①「写ルンです」を使う
「写ルンです」は昭和に流行った、シャッターを押すだけの使い捨てカメラ。フィルム内蔵カメラなので、現像やデータ化する手間が必要だけど、仕上がりがすぐに確認できない「ワクワク」が逆にレトロ感満載。5年ぐらい前からアート業界やファッション業界で急に大ブレイク中!
本体の軽さ、すぐに取り出してシャッターを押すだけのチャンスを逃さない便利さ。細かい設定が一切ない素っ気なさが逆にいさぎよく、プラスチックレンズ内蔵のシンプルな作りと独特なフラッシュ光が「エモい写真」を作り出しているんだと思う。
②ゲーム機やガラケーの写真機能を使う
ゲーム機のカメラで撮影した画像は粒子が粗くなり、ガラケーの写真機能はフラッシュの当たり具合で暗い画像になる傾向がある。特に、ガラケーの場合は、シャッターを押すタイミングとカメラ機能が作動するタイミングにタイムラグがある事が多く、思わぬ構図で撮影され、これが逆にレトロで「エモい」写真に仕上がるのだ。
③美しいと思う光を撮る
夕方の物悲しい光、夜の道にもれる家の明かり、玄関の外灯、キャンプのたき火など、じっと見ていたくなるような美しい光を見つけたら、撮影してみよう。暖かく写り、光がドラマチックに見える「エモい写真」が撮れるチャンス。感性を働かせて、ピンっと感じる光をレンズでキャッチだ!
④あえてピンボケで撮影する
遠くに焦点を当てて、手前をピンぼけに、またはその反対を。さらには全体をピンボケにするといったぼやける部分をよしとして撮影してみよう。ぼやけた部分がなんとも言えないレトロな雰囲気で「エモい写真」になることがあり!
⑤懐かしいグッズを使用する
子供の頃に遊んだおもちゃや使っていたもの、一昔前に流行ったものをモデルにして撮影するのも「エモい写真」が撮れるポイント。過去のものを見ている「意識」が写真にレトロな雰囲気をプラスし「エモい」写真に。
⑥ストーリーがイメージできるシーンを撮影する
例えば、「公園のベンチに鉛筆が残されている写真」を見て何を想像するだろう? 「小学生が学校の帰りに友だちとベンチで絵を描いていて、置き忘れて帰ってしまった」といったストーリーがイメージできるかもしれない。
1枚の写真を見たときに、ストーリーがイメージできることもレトロ感をもった「エモい写真」のポイントになるのである。
⑦身近なものをフィルターに使う
100円ショップにもスマホ用のフィルターを見かけるが、身近なものをフィルターに使ってみると、思いがけない写真が撮れるのをご存知だろうか。オススメは、「ガラス」「レース」「ビニール袋」「クリアファイル」など。
レンズの前にそれらを置いて撮影してみると、一部ぼやけたり、霧がかかったようになるなど、「一昔前」を感じさせるような雰囲気を作り出すことができる。フィルター代わりにした物の角度を変えてみたり、組み合わせたり、工夫するといろいろなタイプの「エモい写真」が撮影できることがわかるだろう。
⑧後ろ姿、横顔、手や足、指などで表情を表現する
人物の写真を撮影するときに「表情」をとらえようとすると、どうしても顔にフォーカスしがちだが、横顔や後ろ姿、さらには手や足、指先など全身の動きでも表情を映すことができる。
撮影するときに少しだけ光に意識を向けてみよう。光の当たり具合、影の感じ、角度などを観察してみると、手の動きだけで楽しい表情が伝えられる写真がきっと撮影できる。こういう写真こそが「エモい写真」の正体なのだ。
スマホの画像を「エモい写真」に編集する無料アプリおすすめ5選
①Picsart
光エフェクトの種類が豊富で、いろいろな光を使って撮影画像を思い通りに加工できるアプリ。また、「ザラザラ加工」で懐かしい雰囲気に仕上げることや、フィルムカメラ風のフィルターを通すことで、レトロ感のある写真に変身。光の透明度や角度、色味も細かく調整して編集できるので、偶然撮影できたような「エモい写真」が出来上がる。
②PhotoDirector
前身がPC用アプリなので、多機能で操作がわかりやすく、簡単に編集できるので初心者にもオススメ。「エモい写真」への加工に必須の色褪せフィルター、ぼかし加工、フィルムカメラ撮影加工などバリエーション豊富。直感で操作でき、カメラ機能もついている優れもの!
③Focos
「ぼかし」が得意なアプリ。スマホで撮影した画像についてピントの位置を変えたり、ぼかし具合も細かく調節できる。画像の前部分をぼかして後ろだけにフォーカスすることや、一部にだけフォーカスして他の部分をゆるくぼかすなど、自在に構図をつくることができる。また電球やネオンなどの光源を追加して光と影の雰囲気を表現することも可能。
④KUNI Cam
お次は豊富な種類のフィルターを使い、スマホで撮影した画像を「エモい写真」に編集できるアプリ。「光漏れ」機能、「日付」機能を使うことで、フィルムカメラで撮影したような懐かしい仕上がりに。同じ画像をいろいろなフィルターで編集して比べてみるのも面白そう!
⑤Adobe Lightroom
最後に紹介するのはPC版とほぼ同様の画像編集ができるようになった優れものアプリ。部分修正やプリセット機能で明度・彩度・光量の微妙な調整が自由自在。プロファイルもが豊富にあり、直感的な操作で思いがけない「エモい写真」を作り上げることが可能。チュートリアルも揃っているので初めてでも使いこなしやすい!
まとめ
感情が動くような「エモい写真」について解説し、誰でもチャレンジできる撮影方法やスマホ画像を編集できる無料アプリを中心に紹介してきた。
要するに、「エモい写真」に大切なのは「光」がポイント!身近にある光、見えているものも見えないものもあるが、実際に撮影するとすべての光が「映る」のが不思議。
「写ルンです」や、自分でシチュエーションを作り出す方法、無料アプリで加工する方法など、自分に合ったツールで「エモい写真」を作り出してインスタグラムに投稿してみよう!お気に入りは大きくプリントして飾ったり、ポストカードにして誰かに届けてもステキ!
制作:工場タイムズ編集部