3月3日は桃の節句「ひな祭り」ですね! 小さい頃、お雛様を見上げながら「明かりを付けましょ、ぼんぼりに〜」と歌った記憶がある方も少なくないはず。
そんな楽しい記憶を思い出したところで質問です! その記憶の中のひな人形、実は大きく変化してきているってご存じでしょうか?
今回は「令和版」ひな人形の特徴や、思わず飾りたくなるおすすめ商品をご紹介します!
ここが違うよ!令和版ひな人形
20代以上の世代が思い浮かべるひな人形のイメージと言えば、こんな感じではないでしょうか?
牛車や三人官女、五人囃子を引き連れて、きらめく屏風をバックに鎮座する、色とりどりの十二単を身に着けたお姫様と、烏帽子を被って刀を下げたお殿様。
もちろん、このような伝統的なタイプも人気がありますが、一方で今「新勢力」が現れているようなんです。
ひな人形は「コンパクト」で「ナチュラル」に
令和版ひな人形の大きな変化の1つ。それがひな人形の「サイズ」と「色」です。
少子化や核家族化で比較的小さな家に住む家族も増えていますが、その住宅事情に合わせてひな人形のサイズもコンパクトに。お付きの者たちや飾りは省かれて、お姫様とお殿様のカップルだけを飾る「親王飾り」も増えてきています。
ひな人形=伝統的な飾りというより、インテリアの一部として考えている人が増えているのかもしれませんね。
実は歴史と共に変わり続けていた
実際に、ひな人形は歴史と共に形を変え続けているんです。その変遷をざっくりとご紹介しますね。
平安時代には、子どもが産まれると天児(あまがつ)や這子(ほうこ)と呼ばれる厄除けのお守りをそばに置いていました。これらは布に綿を詰めて作る簡易的な人形で、ひな人形のルーツとされているものです。
そうやって貴族の間で親しまれてきたひな祭りが、庶民に広まるのは江戸時代。江戸時代初期はお姫様とお殿様一対だったものが、中期には段飾りが登場し、競い合うように贅沢な作りのひな人形が作られるようになっていきます。
戦後の高度経済成長期には、豪華な7段飾りのひな人形が登場。当時の高級志向の雰囲気や経済成長も後押しして、こちらが爆発的な人気になったのだそう。その後ブームは次第に収束し、徐々に小型化、今に至るというわけです。
時代に合わせてひな人形も変化し続けているなんて、ロマンがありますよね。今後は、一体どんな姿になっていくのか楽しみになってきました。
令和のひな人形は「顔立ち」にも変化が!?
博物館などで昔のひな人形を見たことがあれば、感じた人もいるかもしれません。「顔がうちにあるひな人形と全然違う! 」と。
実は、ひな人形は時代と共に顔立ちが変わっているのです。ここからは、令和のひな人形の顔の特徴をご紹介したいと思います。
ひな人形も「トレンド顔」に
古くからあるひな人形の顔と言えば、白い肌に切れ長の目、小さく書いたおちょぼ口など「平安美人」にならった顔のつくりが魅力的ですよね。
一方で、今販売されているひな人形の顔立ちを観察していると、小さな変化に気付きました。目が大きくなってない? まつげも長くない? 自分の記憶の中のひな人形とは違う、可愛らしい雰囲気になっていたのです。
日本ではここ数年、目が大きく鼻が高いベビーフェイス顔がトレンドになっています。SNSを彩る女性たちの顔立ちが、令和のひな人形にも影響しているようです。
アニメから「ひな人形職人」に注目が集まる
『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』という漫画・アニメ作品をご存じでしょうか?
ひな人形の顔を作る職人「頭師」を目指す男子高校生・五条新菜(ごじょうわかな)と、クラスの人気者・喜多川海夢(きたがわまりん)がひょんなことから距離を縮めていく…そんな青春ラブストーリーです。
作品中には、現代的なヘアメイクを施したひな人形も登場します。つけまつげやティアラを付けたひな人形には驚きますが、ひな人形の現代化について考えさせられますよ。(もちろん2人の恋の行方にも注目! )
世の中のひな人形離れを防ぐため、様々な工夫を重ねているひな人形職人。その思いを知ると、ひな祭りの行事とひな人形をさらに大切にしていきたくなりますね。
こんなのもアリ?ひな人形の多様化が止まらない
令和のひな人形事情を調べていたら、やっぱりありました。変わり種のひな人形の数々!
インテリアとして人気の「北欧風」のひな人形(混乱)や、ブロックで作るひな人形、そして有名キャラクターが扮するひな人形まで…。つまり、多種多様に進化しているようなんです。
ひな飾りが現代化・多様化したおかげで、飾り方などの細かいルールもやや柔軟になっているみたいですね。
というわけで、ここからは多様化するひな人形の中から、キャラクターが扮する雛人形の例を紹介します!
気軽に飾れる!キャラクターモチーフのひな人形
ディズニーにミッフィー、キティ―ちゃんなど、子どもたちに人気のキャラクターがひな人形に! そんなキャラクターモチーフの雛飾りが今人気を集めているようなんです。
こちらの商品はベルメゾンから発売されている「壇付きお雛様フルセット」。ひな人形に扮するディズニーキャラクターたちの様子が可愛らしいアイテムです。
立派な5段飾りでありながら、サイズは幅約22cm、奥行約26cm、高さ約22.5cmと非常にコンパクト。玄関先など小さなスペースにも気軽に飾れて、ひな祭り気分を盛り上げてくれそうですね。
もちろん伝統的なひな人形の良さも、子どもたちに受け継いでいきたい…。ですが、まず子どもたちのお気に入りのキャラクターから、ひな祭りに親しんでもらうのもアリかもしれません。
まとめ
人形飾りの色や形が変わっても、ひな人形に込められた子どもの健やかな成長を喜ぶ気持ちや、子どもの明るい未来を祈る気持ちは、昔と変わらず受け継がれています。
日本の大切な伝統であるひな祭り。絶えず進化を続けるひな人形と共に、守り伝えていきたいものですね。
制作:工場タイムズ編集部