ほとんどの方は「子どもの頃、駄菓子屋(もしくは、コンビニ・スーパー)で駄菓子を買って食べた」という経験があるのではないでしょうか。
お小遣いを持って行って、「何を買おうか」とあれこれ悩むのも楽しかったですよね。子どもの頃好きだった駄菓子は、大人になってもついつい手に取ってしまいます。
そんな身近な存在の「駄菓子」ですが、製造業者それぞれに「誕生」「創意工夫」「存続の危機」など様々な苦労を乗り越えて今があります。
ここからは、現代まで製造され続けている駄菓子達の隠れたストーリーをご紹介します! ぜひチェックしてみてください。
あの駄菓子の驚きのエピソードや推しポイントを紹介
駄菓子の話をすると、同年代の方となら「このお菓子懐かしいよね!」と盛り上がり、世代が違う方とでも「これ昔からあるんだよ!」などと話しが弾みますよね。
そんな時に披露すれば「え! そうなんだ!」「なんで知ってるの?」とさらに話が盛り上がるような人気駄菓子のエピソードをご紹介。これを読んだら、ぜひドヤ顔でお話してみてくださいね!
危機を乗り越えて存続! かとう製菓「ポテトスナック」
まずご紹介するのは、1988年発売の「ポテトスナック」。子どもの頃におこづかいで買って食べた記憶がある方も多いのではないでしょうか?
少しお腹が減ったり、おつまみが欲しい時にもちょうど良いサイズ感で大人にも人気。ポテトチップスに似ているけどちょっと違う、独自のサクサク食感がやみつきになるんですよね。
駄菓子屋やスーパー、コンビニに昔から変わらずあるイメージですが、実はメーカーの製造中止で存続の危機を経験しているんです。
前メーカーが製造中止したポテトスナックを引き継ぐが…
2013年に前の製造元「いずみ製菓」の菓子事業部廃止により販売を中止した「ポテトスナック」。根強いポテトスナックファンからは、悲しみの声があがっていました。
ポテトスナックは惜しまれながらこの世を去ってしまうのかと思いきや…その声を聞いた愛知県の「かとう製菓」がポテトスナックの製造を引き継ぐことに。
かとう製菓はえびせんべいを製造しているメーカー。元々持っているせんべい作りの技術で、ポテトスナックは簡単に再現できるかと思われましたが、うまくいかず苦労の連続でした。
ほぼイチからのスタートにも、くじけずお菓子づくり
前メーカーからポテトスナックを引き継ぐ時に、企業秘密によりレシピを譲り受けることが出来ませんでした。ほぼイチからのスタートとなり「焼き方」や「味」を再現するために試行錯誤を繰り返し、ようやく販売に至りました。
機械に生地がくっついてしまうなど、上手く焼けなくても何度もチャレンジし続けた、かとう製菓のポテトスナックにかける想いには頭が下がりますよね。
かとう製菓の情熱に思いを馳せながら、今夜のおつまみはポテトスナック2枚重ね食べで贅沢にいきましょう! 心が温まりすぎて目から水が流れてきてしまうかもしれません。乾杯!
いちばん身近なドーナツ。宮田製菓「ヤングドーナツ」
次にご紹介するのが、1989年に誕生した「ヤングドーナツ」です。
1つのパッケージに小さいドーナツが4つ入っている、おなじみのお菓子。ちょっとおやつが食べたい時にちょうどいいサイズですよね。
砂糖をまぶしたスタンダードな味は、子どもから大人まで食べやすく「いちばん身近に買えるドーナツ」と言っても過言ではないかもしれません。
原材料にもこだわって作られており、生地に混ぜる砂糖と表面にまぶす砂糖を変えることで、ついついまた食べてしまいたくなる味わいに仕上げられています。絶対に「もう1袋食べたい!」となるので、ダイエットの時はやめたほうが良いかもしれません。
バーチャル工場見学で「ヤングドーナツ」作りが見れる
国民的お菓子のヤングドーナツですが、「どんな工場で作られているんだろう?」と気になりませんか? 実は、公式ホームページの「3D バーチャル工場見学」で製造工程を見ることができるんです。
バーチャル工場見学では、工場内をPC操作によって移動することができ、まるで実際に足を踏み入れたような感覚を味わえます。「YouTube」と連動しているので、動画でヤングドーナツの製造工程が楽しめますよ。
揚げたてのヤングドーナツがコンベアを流れてくる姿はとても美味しそう…。一度できたてを食べてみたいものです。
マスコットキャラクターの「ヤングくん」がかわいい
もう1つ注目したいのが、「宮田製菓」の公式ホームページのあちこちに登場する、ドーナツ型のマスコットキャラクター「ヤングくん」。
ホームページのメニュー部分にカーソルを合わせると上にぴょこっと飛び出てくるので、最初は気にならなくてもだんだん「何のキャラクターかな?」と気になってきます。次第に面白くなってきてヤングくん見たさにカーソルを合わせてみたりして…。
そんな気になるキャラクターのヤングくんですが、実は密かな盛り上がりをみせており「ヴィレッジヴァンガード」とのコラボアイテムやアミューズメント景品としてグッズが商品化されています。
ドーナツの形を上手く利用した「ドーナツクッション」や「スマホリング」など、見ていると思わず欲しくなってしまうアイテムばかり。美味しいお菓子づくりだけでなく、いろいろとユーザーを楽しませてくれるのが、宮田製菓の魅力といえそうです!
安くて可愛いのには理由があった!チロルチョコ(株)「チロルチョコ」
最後にご紹介するのは、おなじみのお菓子「チロルチョコ」。
コンビニで売られているのを見るとついつい買ってしまうという方も多いのでは?
ちょっとだけチョコを食べたいときに自分用に買っても良いし、「新しい味が出てたよ」と友だちに配っても喜ばれます。
今の世の中、チロルチョコの無い生活なんて考えられませんが、発売当初はいろいろな苦労があったようです。
高級品だったチョコレートを購入しやすい価格で商品化
1962年に発売されたチロルチョコ。当時高級品だったチョコレートを子どものおこづかいで買える「10円」で販売したのがはじまりだとか。
発売当初のチロルチョコは、今の四角形型が3つ繋がった大きさ。物価も今より安い時代なので、「ちょっとしたチョコバーサイズで10円」というちょうど良い値段が人気の秘訣でした。
子どもの人気を得て、順風満帆に思えたチロルチョコですが、1973年の「オイルショック」で原価が高騰してしまい、やむなく値上げすることに。その結果、売上が落ち込んでしまいました。
どうすればいいか考えに考えた末、チョコレートを今の四角形型1つにして「10円」の価格に戻したところ、再び人気が戻ったようです。
可愛くて美味しいチロルチョコを楽しめる世界線に感謝
チロルチョコは10円。(途中からバーコード導入でサイズアップ。2023年現在23円〜)は昔からの共通言語だったのかと思うと感慨深いですよね。
オイルショックでひとくちサイズになったのも、「食べやすい」「可愛い」現代のチロルチョコに繋がったので、今考えればとても良かったのだと思います。
現代まで存続してくれたおかげで、今では「ミルク」、「コーヒーヌガー」の他に期間限定の「きなこもち」など様々な種類の味を楽しむことができます。大事なことなので2度言いますが、もうチロルチョコ無しの生活は考えられません!
まとめ
今回はお馴染の駄菓子のエピソードやチェックしたいポイントをご紹介しました!
やはり、長年安くて美味しいお菓子を作り続けるのは大変ですよね。各社の企業努力に心打たれました。
今回紹介した以外にも、お気に入りの駄菓子はそれぞれにあると思います。久しぶりに懐かしい駄菓子を味わいながら、のんびり休日を過ごしてみるのもいいかもしれません。