手軽なおやつとしてなじみ深いスイーツのひとつであるプリン。定番のスイーツとして喫茶店やカフェでも取り扱っているところが多いですよね。
今回の記事では「子どもから大人まで嫌いな人はいないのでは? 」と思うほど、不動の人気を誇るプリンについて調べてみました。
これまでのプリンの歴史からおうちで簡単に作れるレシピまで取り扱った内容になっているので、特に甘党さんはぜひ最後までチェックしてみてくださいね!
これまで流行ったプリンの推移
プリンはもともとイギリスで使われる「プディング」から派生した名前で、いろいろな蒸し料理を指す総称が語源だったようです。卵と牛乳を使ったスイーツのプリンは区別して、カスタードプディングと呼ばれています。
みんなに愛されるプリンは、これまでどんな進化を遂げてきたのか? 過去にブームとなったプリンを改めて振り返っていきましょ!
日本でのプリンブームの始まりは固めプリンだった
日本におけるプリンの起源は、江戸時代までさかのぼるなどの諸説があるようですが、現在のような甘いスイーツであるプリンは、1927年に存在していたそうです。「クレームカラメル」の名前で、ホテルニューグランド創業時のメニューとしてプリンが提供されていました。
日本で出回り始めた頃のプリンは、固い食感が普通だったそう。卵は加熱すると固まる性質を持っているので、卵の凝固力を目いっぱい使った昔ながらのプリンは、しっかりした食感で卵の風味が強く感じられるスイーツだったようです。
華やかなプリンアラモードの登場
終戦後、フルーツや生クリーム、アイスなどをトッピングしたボリューム感たっぷりの贅沢スイーツが誕生します。それがプリンアラモードです。
プリンアラモードは海外発ではなく、横浜のホテルニューグランドが発祥の地。
戦後、アメリカ軍の総司令部に接収されていたホテルニューグランドには、アメリカ人将校たちが在留していました。そんな中、当時のシェフが「なかなか自国に帰れない将校夫人たちを喜ばせたい」との思いからプリンアラモードが誕生したそうです。
現在もホテルニューグランドのカフェで「プリン・ア・ラ・モード」のメニューが提供されています。機会がある人はぜひ本家のプリンアラモードを楽しんでみてください。
「なめらかプリン」という衝撃的な新食感との出会い
1993年に「パステル」からなめらかプリンが発売され、やわらかくとろけるような食感のブームがやってきます。
生クリームと卵黄を使い、それまでになかった包まれるようなやさしい味わいと口溶けを実現! とりこになる人が続出する大ブームとなりました。
それ以来、なめらか食感のプリンは今でも主流のひとつになっています。
いま話題になっているプリンって?
昨今は、SNSが普及した時代ならではのブームが到来! 特に若い世代ではSNS映えするものが注目される傾向があり、スイーツにもその影響は強くあります。
写真に映えるプリンを求め、主流だったなめらかプリンからは少し離れた、ノスタルジックな雰囲気漂うニューウェーブが話題に!
レトロ文化の波がプリンにも! 固めプリンブームがじわじわ再来
「映え」ブームから間もなくして「エモい」ブームがやってきました。年齢層が高い世代にはなつかしく、若い世代には新しい世界に感じられる。そんなレトロ文化の流行がプリンにも流れ着いています。
最近は1周して固めプリンがトレンドに。昔ながらの固めプリンは、写真映えするトッピングを乗せるのにもちょうどいい固さなので、エモさと映えの両視点から再注目されています。
固めプリンの進化版! ブラジル発祥の「プヂン」
最新のプリンブームの波に乗っているプヂンとは、ブラジル発祥の練乳プリンです。砂糖の代わりにコンデンスミルクが使われており、甘さたっぷりのミルキーな味と固めの食感が特徴的なスイーツになっています。
プリンの下にはココアスポンジがしかれていて、プリンとケーキが合体したような2層式になっているところも斬新! 日本では今まで見かけることがなかった新しいプリンですね。
プリンといえば小さなカップに入ったものを想像しますが、本場のプヂンは大きなドーナツ状の型で作って切り分けるのが主流なんだそうですよ。
オーブン不要で簡単にできる! 人気のプリンレシピ
手軽におうちでおいしいプリンを味わいたい! そんな人にオーブンいらずで簡単に作れるプリンのレシピをご紹介します。
材料さえ常備しておけば、好きな時にパッとプリンが楽しめちゃいますよ。有名店の本格プリンを食べに行くのも幸せだけど、手作りはプライスレスのおいしさを感じられるかも!
電子レンジと鍋と冷蔵庫で簡単なめらかプリン
「流行は固めでも、やっぱりプリンはなめらか派! 」という人は、加熱しながら混ぜて冷やすだけの簡単なめらかプリンを味わってみてください。
材料(4個分)
【カラメル】
・グラニュー糖 大さじ1
・水 大さじ2
【プリン液】
・卵 2個
・牛乳 400ml
・グラニュー糖 大さじ2
・粉ゼラチン 5g
1 まずはカラメル作りから。耐熱容器にグラニュー糖と水大さじ1を入れ、電子レンジ600Wで約2分加熱します。加熱が終わったら、熱いうちにまた水大さじ1を加えてカラメルは完成です。プリンを入れるカップの底に注いでおきましょう。
2 次はプリン液作りです。鍋に牛乳とグラニュー糖、粉ゼラチンを入れ、混ぜながら中火で加熱します。鍋の中がふつふつしてきたら沸騰手前で火を止め、溶き卵を少しずつ加えながら混ぜてください。なめらかな口あたりにするために、こし器などで2回裏ごししましょう。
5 カラメルを入れておいたカップにプリン液を注いで、冷蔵庫で冷やし固めたらできあがり!
お好みでプリン液にバニラエッセンスなどを入れると、本格的な風味が楽しめるそうです。おうちにバニラエッセンスやバニラビーンズがある人はぜひ試してみてください。
市販のスポンジでお手軽プヂン
話題のプヂンを家でも簡単に堪能できるレシピをご紹介。こちらも鍋と冷蔵庫で手軽に作れますよ!
材料(約6人分)
【カラメル】
・グラニュー糖 50g
・水 大さじ3
【プリン液】
・卵 4個
・牛乳 100ml
・コンデンスミルク 80g
・生クリーム 200ml
・塩 ひとつまみ
【スポンジ】
・市販のココアスポンジなど
1 こちらもカラメル作りから。鍋にグラニュー糖と水を入れ、中火で均一に色づいたらカラメルは完成です。パウンド型などの耐熱容器に注ぎ入れておきます。(なめらかプリンレシピのように電子レンジで作ってもOK)
2 続いてプリン液作り。ボウルにプリン液の材料をすべて入れて混ぜ、こし器などで裏ごしします。カラメルが入っている耐熱容器にプリン液を注ぎ、アルミホイルをフタするように乗せましょう。
4 鍋で耐熱容器の1/3程度の高さの湯を沸かします。そして、底に布巾を敷いた上に耐熱容器を乗せてフタをし、弱火で30〜40分蒸してください。
6 全体が固まったら粗熱をとり、市販のココアスポンジを乗せて冷蔵庫で冷やしたら、プヂンの完成!
ココアスポンジがない場合は、チョコスポンジや砕いたチョコクッキーに牛乳を加えたものでも代用できるようです。スポンジ部分のアレンジで、新たなスイーツが楽しめそうですね!
まとめ
奥深いプリンの歴史はいかがでしたか?
1周回って流行が再熱したり、それに合わせて世界のプリンが注目されたりと、これからもワクワクするようなプリンブームは続いていきそうですね。
家で作れる簡単レシピでぜひ、好みの食感を堪能できるプリンを楽しんでみてください。