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生産管理の仕事内容とは? 工場を動かす役割を解説

2015/10/15公開 / 2023/05/30更新

生産管理は一般にはなじみの薄い言葉かもしれませんが、工場全体を見渡して、必要なときに必要な分だけ製品を生産するための大切な仕事です。

無駄を出さないようにしながら納期を守り、必要な製品数をしっかり確保する「生産ラインの指揮官」のような役割と言えます。今回はそんな生産管理の仕事を紹介します。

生産管理の基本とは?

注文を受けて製品をつくっている工場では、納期を守るのが生産管理の役割です。納品先の会社と打ち合わせをし、納品する数量と期日を決めます。従業員が何人必要で、何台の機械を使って製造すれば間に合うかを考えスケジュールを組みます。また生産を行いながら、その進み具合を管理します。このように生産管理は期日までにどのように工場を動かせばよいかを管理している仕事です。

また、完成品をつくる工場の場合は、どれくらいのペースで製品が売れているか、営業や企画部の人と打ち合わせて生産する製品数を決定します。常にその製品数を倉庫に用意できるよう工場を動かします。景気や世の中の流れによって製品の売り上げは変わるので、売れ行きが良く在庫が無くなったり、売れなくて在庫が多くなりすぎる場合があります。そういったブレが無いように、ほかの部署と協力しながら工場全体をコントロールします。

多数の生産方式がある

生産管理の仕事は、工場の生産方式によって仕事内容が変わります。ここでは、どんな生産方式があるかご紹介します。

ライン生産方式

製品をベルトコンベアで移動させながら、組み立てや部品の取り付けなどの加工をし、製品を完成させる生産方式です。ライン生産方式の有名な製品例は自動車です。同じ形の製品を大量に生産するのに向いており、多くの工業製品がこのライン生産方式で生み出されています。ライン生産方式を管理する場合は、生産する製品数に合わせて工場の動きを調整するのがポイントです。

セル生産方式

1人または数人の人間で、一個の製品を完成させる生産方式。ライン式生産方式のように一部の作業を担当するのではなく、担当者が製品の完成まですべての作業を行う点が特徴です。多くの製品を少しずつ生産するのに向いており、納期までに間に合うように従業員の数を調整することが大切です。

ロット式生産方式

一度に決められた数量の製品を生産する方式。一度にたくさん生産し、「つくり置き」をします。そして、その間に別の製品の生産を行います。少ない従業員数や機械で、多くの製品をつくるのに向いています。生産管理の仕事には、どの機械を使ってどの製品を作るのかを決めることも含まれます。完成した製品がそれぞれいくつ保管されているかを数えて管理することが大切です。

個別式生産方式

オーダーに合わせて、一つ一つ作っていく生産方式。「職人」の手作り製品などは、ほとんどがこの個別式生産方式です。オリジナルな製品の製造に向いており、特殊な機械も個別式生産方式でつくられます。製品ごとに作業の順番が違うので、予期せぬトラブルによって進行の遅れが無いよう注意して進めます。

生産管理のやりがい

生産管理の仕事にはどんなやりがいがあるのでしょうか。

工場をコントロールできる

部品や原材料の消費量と生産すべき製品数を見比べながら、予定を組み立てるのが生産管理の仕事の面白さです。材料の調達にかかる時間などを考え、常に生産できる体制が整った状態をつくります。そうすれば、工場の生産ラインは製品をつくり続けることができます。仕事を続けているうちに、時間管理のコツがつかめるようになるでしょう。

モノづくりに参加している実感がある

製造業において工場の中心は、実際に製品をつくる生産ラインです。生産管理はその生産ラインで製品を生み出す仕事ですから、モノづくりをしている大きな実感を味わうことができます。自分が関わった製品ができ上がるのは、嬉しいものです。

自分の意見からコストを最小限に抑える

生産管理の意見や工夫があれば、工場をより効率的に動かすことができます。部品や原材料あるいは電気代や人件費など、うまく調整できれば生産に掛かる費用を低くすることができます。

生産の舵取りをしたい!

意外かもしれませんが、工場は24時間ずっと稼働して製品をつくっているわけではありません。お客さんから頼まれた製品数や、倉庫に残っている製品数の状況に合わせて生産管理の人は働いています。工場のコントロール役である生産管理の仕事は、工場の現場を経験した人がステップアップのひとつとして挑戦することもあります。初心者の人でも少しずつ作業をこなしていくことで、チャレンジできる職種でしょう。

制作:工場タイムズ編集部

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