求人への応募電話をかける際に必要な準備
まず電話をかける前に最初に何を準備をしておき、電話で何を話すか、何を聞くかなどを確認します。希望の求人が見つかったら急に電話するのではなく、メモ帳などに必要事項をあらかじめ書いておき、スムーズに電話できるようにしておきましょう。
・求人内容
・質問事項
・会社情報
主にこの3つを確認します。
応募電話前の確認事項①求人内容
求人広告の内容は、電話のやり取りに必ず関わってきます。手元にメモや求人媒体を用意し、いつでも確認できる状態を作りましょう。
準備しておきたい具体的な求人内容は、
- 求人広告の媒体名
- 雇用形態
- 希望職種
- 勤務時間
などがあります。
求人媒体はターゲット層の違いなど、それぞれの媒体ごとに異なる特徴があります。そのため、複数の求人媒体に広告を出している会社も多く、円滑に電話のやり取りを進めるためには媒体名を把握して、応募時に伝える必要が出てきます。
雇用形態や職種は、同じ会社から複数の募集をかけていることがあります。社員やアルバイト、営業や事務職など、応募する種類を間違わないよう、正確にメモをとっておきましょう。
パートやアルバイトなどの募集ではシフトを選べる場合があるので、出勤できる時間帯を希望順位をつけて考えておく方が望ましいです。電話した際に、希望時間帯が応募可能か確認できるように準備しましょう。
応募電話前の確認事項②質問事項
求人広告を見て、足りない情報や感じた疑問などがあれば、書き出しておきましょう。
- 応募したい求人広告はまだ募集しているか
- 採用の対象に当てはまるか
- 面接に持っていくもの
- 面接場所の情報
このような求人広告には載っていない内容で、質問したいことをメモしておきます。
求人広告が掲載されてから日数が経っている場合、すでに希望職種の採用がほかの応募者に決まっていることがあります。現在も募集中かどうかは、電話した際の始めに確認しておきたい内容です。
また、求人媒体には細かい条件が書かれていなくても、学生は採用していなかったり、ある程度の年齢制限を設けているなど、採用条件を限定している場合もあります。気がかりな点があれば、自分が採用条件に当てはまるか確認をとりましょう。
面接に関わる内容は、電話のやり取りの中で相手から説明される可能性が高いですが、さらに詳しく知っておきたい情報や不安点などあれば、聞けるように準備しておきましょう。
応募電話前の確認事項③会社情報
電話をかける時に失礼が起きないよう、あらかじめ会社の情報を頭に入れておくことも大切です。
- 会社名(部署名)
- 採用担当者の名前
- 電話番号
- 営業時間
最低限、これらの情報は確認してメモをとっておきましょう。
会社名を把握しておくのはもちろんですが、電話を取りつないでもらう時には部署が分かれている会社なら部署名と採用担当者名を伝えなければなりません。
電話番号が複数載っている会社であれば、採用を担当している番号へかけるようにしましょう。
また、会社の営業時間も考慮して電話せねばなりません。求人広告に載っていない会社情報があれば、会社独自のホームページなどで確認してみましょう。
このように、どんな求人なのか、電話で聞きたいことがあれば何を質問するか、会社情報などを確かめて、事前準備します。これらをメモ帳やスケジュール帳など適当な場所に記載して、明確にしておきましょう。
さらに電話で何か重要な話が出てくるかもしれないので、求人応募先との電話内容をメモできるようペンと紙を用意しておくとよいでしょう。
また求人に応募したら、通常は履歴書などの書類提出の後、面接へと進みます。電話で面接の日程を決めるかもしれないので、面接日も忘れずにメモしてください。自分の都合と合わせて日程調節をすることももちろん可能なので、自分がいつ予定が空いているのか、こちらも電話をする前に確認しておきましょう。
求人の応募電話をかけるときのマナー
いざ求人応募先に電話をかけるとなった場合、いつ電話しても良いとは限りません。会社の人に電話するので、友達などに電話をかけるのとは違います。社会人としてのマナーを意識しながら電話をしてください。
電話をかける時間帯
求人応募先に電話をする時間帯は、その会社の営業時間内にします。営業時間前だと誰も出社しておらず、電話が繋がらない可能性が高いです。逆に定時以降であれば、社内には誰か残業して残っているかもしれませんが、求人の担当者がいないかもしれません。仮に担当者がいたとしても、定時以降の電話は好ましくありません。同様に、お昼休みの時間も電話をするのは避けるべき時間帯です。
例えば、求人応募先の会社の営業時間が朝の8時から夜の5時までだとします。この場合は、お昼休みの時間12時から1時の間を除いた、朝の8時から夜の5時までの間に電話します。会社のお昼休みは通常12時から1時までなので、この時間を除いた営業時間内に電話をかけてください。
また夜勤の求人に応募するような場合でも、夜ではなく日中に電話します。営業開始時間や定時間近の時間は先方が忙しいかもしれないので、若干電話の時間が長引くかもしれません。求人応募先から電話する時間の指定があれば、それに従ってください。
電話をかける場所
求人に応募するときの電話は、この場所で行いなさいと言う決まりはありません。もちろん電話するならばどこからでも構いませんが、相手の声をはっきりと間違いなく聞くため、なるべく静かな場所で電話した方が良いでしょう。もし騒がしい場所から電話をかければ、こちらの声が相手にはっきり伝わらないかもしれません。
やり取りに間違いが起きないよう、静かな場所で電話をすれば確実です。テレビや音楽などの音量が大きい部屋や、お店やコンビニなどBGMのうるさい場所での電話は避けた方が賢明です。
声のトーン
声のトーンははっきりと大きな声で話し、相手に自分の言葉が確実に伝わるようにします。相手がうるさいと感じるぐらい大きすぎる声、また逆に何を言っているのかわからないような小さい声は適切ではありません。
言葉遣い
これからお世話になるかもしれない会社や人物に対し、求人の応募で電話をすることは、親や友達に電話をするのとはやはり違いますよね。基本は丁寧語で話すようにして、当たり前ですが決してタメ口で話してはいけません。また相手を威圧するような言い方、相手を急かすような言い方、自分の都合を押しつけるような話し方なども良くありません。
言葉遣いとしては、敬語を使うと良いですが、敬語を使い慣れていない、よく分からないので苦手などであれば、いわゆる丁寧語で構いません。
基本は「ですます調」です。無理して敬語を使おうとして変な日本語になったり、意味の通じない言葉になるよりは、丁寧に話すことを心がけてみてください。相手に対して失礼にならない話し方であれば問題はありません。
話す内容は、長々とダラダラ話すのではなく要点をまとめて話します。自分の言いたいことが相手に伝わるよう意識をしてください。
求人への応募電話のかけ方・会話例
会話例
求人に応募した時の電話例が以下です。例としては「面接を受けさせていただきたい」と電話していますが、履歴書や経歴書を送る場合や、どんな仕事内容なのかを聞く場合などでもアレンジして使えます。
企業「お電話ありがとうございます。○○株式会社です。」
あなた「△△の求人サイトを見てお電話した××と申します。求人に応募したいのですが、ご担当者様はいらっしゃいますか?」
企業「少々お待ちください。担当のものと変わります。」
企業「お電話変わりました。担当の□□です。」
あなた「求人を見てお電話した××と言います。求人広告にある仕事はまだ募集していますでしょうか?」
企業「はい、募集しています。」
あなた「ぜひ面接を受けさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
企業「かしこまりました。面接の日時ですが○月○日×時を予定していますが、ご都合はいかがですか?」
あなた「その日は予定があいてますので大丈夫です。」
企業「それでは当日は会議室Aで面接を行いますので、到着したら受付で要件を申し出てください。」
あなた「わかりました。」
企業「当日は履歴書をお持ちください。それではよろしくお願いします。」
あなた「ありがとうございます。よろしくお願いします。それでは失礼します。」
例としてはこのような流れになります。
ちなみに面接の申し出をするならば、相手の企業の人が「何日が良いか」と聞いてくる場合以外、出来るだけ自分から日程を指定しない方が賢明です。なぜなら会社の人は日々忙しい業務の中で時間を割いて面接時間を作っているからです。
応募する側は採用される立場なので、あまり自分の都合を優先しない方が良く、会社で設定している日程に合わせる方が良いでしょう。
会話のポイント
電話をする時は、最初に自分の名前を名乗り、身分を明かします。その後に自分の要件を伝えてください。そして相手が何かを言って、それに対して質問があれば質問します。また電話の最後は「ありがとうございました」「よろしくお願いします」「失礼します」などと挨拶の言葉を言ってから電話を切ります。
こちらから一方的に電話を切るのは相手に対し失礼です。また携帯電話やスマートフォンで電話をしている際に途中で切れてしまったなら、再度電話をして事情を説明し、お詫びを伝えてください。そのあとに電話が切れる前の内容の続きを話します。
もしも電話した時に担当者が出なかったならば、担当者に変わってもらうよう伝えてください。また担当者が不在であれば、求人の件で他に対応できる人がいるかを聞きます。担当者のみの対応になると言われたら、またこちらから電話をする旨を伝えましょう。
留守番電話(留守電)につながった場合に残すメッセージ
もしも求人応募先に電話して留守電に繋がる場合は、「求人に応募したいので電話した」「また機会を改めて電話します」などとメッセージを残します。また留守電の際には自分の名前を必ず名乗りましょう。
求人への応募の際の電話は、相手へ失礼のないようにマナーを守ろう!
求人に応募をするとなれば、電話の機会はほぼ確実に発生します。相手は会社の人間であり、今後は採用してもらってお世話になるかもしれないので、失礼のないよう注意して電話をかけましょう。
今まで一度も社会人として電話をしたことがないのであれば、まずは丁寧な言葉を使うことを心がけてください。また電話に緊張はつきもの。あらかじめ最初から何を言うのか、何を聞いておくのかをメモして頭の中でシミュレーションしておくと、ミスも減らせるでしょう。
制作:工場タイムズ編集部