疲れたときや落ち込んでしまったとき、どうやって気分をリフレッシュしていますか?
軽く体を動かしたり、お風呂にゆっくり浸かったりと方法は色々ありますが、食べたり飲んだりしてストレスを解消する人も多いのではないでしょうか。
自分の好きなものを食べている時間って、これ以上ない至福の時ですよね…。でも、おいしく効率的にストレス解消できる食べ物(飲み物)があったら、めちゃくちゃ便利じゃないですか?そこで、今回は食べて癒される! 2023年の食のトレンド「ムードフード」について解説します。
今年注目のトレンドワード「ムードフード」とは?
ムードフードとは、ストレスを軽減したり、気分の落ち込みを予防したりする効果が期待できる食品のこと。それぞれ脳に良いはたらきをもたらす栄養素を含んでいることが特徴です。
例えば、ストレスを軽減するとされる「GABA」を豊富に含む、メロンやトマトなどのフルーツや野菜もムードフードのひとつ。また、腸内環境を整えてくれるヨーグルトなどの発酵食品には、気分を安定させる神経伝達物質「セロトニン」の分泌を助ける効果があると言われています。
ストレス社会で生きるわたしたちにぴったりなムードフード。他にもたくさんの食品があるんです。
意外と身近だったムードフード
最新トレンドだからといって、新たな食品が登場しているわけではありません。私たちが普段から口にしている身近な食品の中にも、たくさんのムードフードがあるのです。
たとえば、以下の食品もすべてムードフードと呼ばれる食品です。
- 緑茶(睡眠の質を向上させるテアニンを含む)
- トマト・パプリカ(ストレスを軽減するGABAを含む)
- チーズ(セロトニンの元となるトリプトファンを含む)
- 豆類(脳の働きに欠かせないビタミンB群を含む)
- カモミールティー(鎮静・安眠効果がある)
ストレスが溜まると、ついついドーナツやアイスクリームなどの高カロリーなものやお酒に手を伸ばしがち。でもそんな時、ムードフードで健康的かつ効率的に気分を穏やかにできるとしたら…知っておいて損はないはず!
というわけで、ここからはシーン別に摂取したい、おすすめのムードフードをご紹介します。
お手軽おやつで気分をリフレッシュ!
「何だか作業が捗らないなぁ」と、仕事中や勉強中にイライラ・もやもやしてしまう時ってありませんか? しかもそういう時に限って、とんでもないミスをしてしまったりするんですよね…。
まずはそんな悪循環を断ち切ってくれる、作業中も手軽に食べられるおやつ系ムードフードをご紹介します!
脳の栄養補給は「ミックスナッツ&ベリー」で
ビタミンEが豊富なナッツ類は、脳の働きを維持するのに役立ちます。そして、トリプトファンや亜鉛、セレンなどのナッツに含まれる栄養素は、脳機能をサポートし、気分のコントロールをしやすくしてくれると言われています。
そして、ブルーベリーやクランベリーなどのベリー類は、ビタミンCなどの抗酸化物質が豊富な食品。抗酸化物質には脳の疲労を軽減したり、記憶力の低下を予防したりする効果も期待できます!この2つの食品が同時に食べられる「ミックスナッツ&ベリー」は、仕事中、集中力をアップしたいときにぴったり。小袋タイプなら食べすぎも防げて、手軽に気分転換ができそうです。
「チョコレート」で幸せになれる!?
疲れたときにチョコレートを食べるという人も多いのではないでしょうか? 実はこの行動、すごく理に適っていた行動だったんです。
チョコレートは、味や香りを感じることで放出される脳内物質のはたらきによって、食べるだけで幸福感を感じる効果があるという研究結果も出ているとか。ただの思い込みじゃなかったとは驚きです…!
また、チョコレートに含まれるフラボノイドには脳の活性化、そしてトリプトファンにはセロトニンの分泌を促進する効果があり、気分を安定させてくれます。チョコレートはカカオ70%以上のものを一度に1~2個食べるのがおすすめ。ダークチョコレートなら血糖値の急上昇も抑えられ、ヘルシーに満足感が得られますよ!
ドリンクで癒される…?
コーヒーに緑茶、ココアなど、わたしたちが無意識に飲んでいる飲み物の中にも、ムードフードに含まれるものがたくさんあります。
ここからは、その中でも特に「癒し」に注目してみました。おいしくて癒される、魅惑のドリンクをご紹介します!
おいしいだけじゃない「バナナスムージー」
バナナには、気分を穏やかにしてくれるGABAやビタミンB6、血糖値のコントロールに役立つ食物繊維が豊富に含まれています。
GABAにはストレスをやわらげ、リラックスさせる効果が期待できます。ビタミンB6は、ドーパミンやセロトニンなどのポジティブな気分に関わる脳内物質の生成を助けてくれる栄養素です。
また、一日中穏やかな気分でいるためには、血糖値を安定させることが大切。思い当たる人も多いかもしれませんが、血糖値が低すぎるとイライラしたり気分が落ち込んだりしますよね。
バナナには糖分が含まれていますが、食物繊維と組み合わせると、糖分が血中にゆっくりと放出されます。すると血糖値が安定し、気分のコントロールがしやすくなるんだとか。おだやかな気分も長持ちするということですね!ご紹介したように、コンビニなどで気軽に購入できる商品もありますが、ミキサーやブレンダーがあれば、バナナに豆乳やヨーグルトを加えて手作りするのも簡単です。食欲がないときの朝食代わりや小腹が空いたときに作って、ほっと癒されてみてはいかがでしょうか?
食事にもムードフードを取り入れてみよう
忙しいと「満腹になればいいや」とラーメンや丼ものばかりの食生活になりませんか? バランスよく食べたいけれど、何かと食生活はおろそかになりがち。炭水化物が多く偏った食事は、体だけでなく心にも影響を及ぼしてしまうこともあるそうです。そこで、疲れた日にはムードフードを意識的に摂ってみましょう。自炊派も外食派も食べやすい「ある食材」をご紹介します!
「鮭」が不安な気持ちに効く!?
国立がん研究センターなどの研究によれば、鮭やサバ、イワシのような脂肪の多い魚には不安を軽減する効果があるとされています。
これらの魚には、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、EPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸を摂ると、不安症状が和らぎ、気分の落ち込みを軽くする効果が期待できると言われています。また、オメガ3脂肪酸には中性脂肪を減らすはたらきもあり、まさに心も体も健康にしてくれる食材というわけですね。
最近ではコンビニでも、出来合いの煮魚や焼き魚が手軽に手に入るようになりました。特に鮭は価格が安定していて、手に入りやすい食材です。冷凍食品の切り身を家に常備しておくのも、便利かもしれませんね。
メインにはついお肉を選びがちな人も「ストレスが溜まってるな〜」と感じたら、意識的に魚を手に取ってみてはいかがでしょうか?
まとめ
何かとストレスが多い現代社会。気分晴れやかに過ごすには、食べ物から意識を変えてみるのもおすすめです。
今回ご紹介したように、ムードフードは身近な食品ばかり。栄養素をサプリで摂るのもいいのですが、お気に入りの食品を食べて、おいしくストレス解消できたら一石二鳥ですよね!
皆さんも、ぜひ自分のお気に入りのムードフードを見つけてみてくださいね。